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大企業とベンチャー企業の違い

採用業務の中でも、面接に費やす時間はかなり多く、候補者の方も大なり小なりと緊張していただいているかと思うが、こちらもかなりの緊張感を持って望むことが多い。

30−60分の時間の中で、(僭越ながら)候補者の方々のスキルや人間性・志向性を見極めながらも、どうすれば一人でも多くの方に自社を理解してもらうか、に神経を使う。

会社に入っていただく or not はあくまで結果論で、入社までに会社のことをどれだけ理解してもらえたかが重要であると、つねづね思う。

数ある会社の中で、FUSIONという会社を選択するからには、入社直後からフルスロットルで働いて欲しい。「あれなんか違ったのかも」という迷いは、自身の業務効率ももちろん下げるし、周りにも伝播する。

面接で会話に上がる話題No.1、 と言っても過言では無いのは「なぜ大企業をやめて、ベンチャーに?」だと思う。自分自身も、ベンチャー界隈(偉そうに)になんとなく慣れてきた気がするので、改めてそこを棚卸ししようと思う。

問を探すシーンが多い

一番の違いはこれだと思う。
一番難しく、楽しい違いだと思う。勿論ほかも色々とあるし、逆に意外と変わらないことも多いので、別記事でそれもまとめようかと思うが、書いてみると結構なボリュームになりそうなので、まずはこの記事ではこれについて書いてみる。

日々の業務における決定的な違い

自分も含めて、大多数の人間の思考は「答えをまず探す」をしてきたと思っており、「問を探す」経験があまりに少ない。

「答えよりも問を探す」シーンが圧倒的に多いのが、ベンチャー企業と大企業の大きな違いだと感じる。

例えば、大企業だと

  1. 新規事業への参入を経営層が決定する

  2. 各事業部ごとの目標設計を事業部長が行う

  3. リソースとタイムライン設定を課長が行う

  4. 現場に業務が落ちてくる

という感じで、縦のレイヤーが明確であるからこそ、意思決定の区別が明確であり、課題を上から落とされる、というシーンが多かったように思う。

「今月の売上目標は◯◯円だから、達成計画を作って欲しい」
「新しい機能をローンチするので、マーケットインサイトをまとめて欲しい」

みたいな。

一方でベンチャー企業は、以前のnoteでもちらっと書いたが、やはり階層が少ない。合わせて、圧倒的に人・もの・金のリソースが少ない。

そのうえで、ベンチャー企業の大半は「挑戦者」で有ることが多い。世の中・市場・競合など、既存のなにかに挑み、変化をおこし、会社を拡大する必要がある。となると、必然的に現状維持をしているわけもなく、新しい何かをする必要があるが、そのときに考えなければならないことが

「今(もしくは今後の)の自分の業務の課題はなにか」
「今(もしくは今後の)の組織課題はなにか」
「今(もしくは今後の)の業界課題はなにか」

などになると思う。

この「課題を探す」が、めちゃくちゃむずかしい。
大企業であれば、百戦錬磨のベテラン経営者がこれを考えるのだろうが、ベンチャーだとそうもいかない。

自分自身も、ここについては道半ば、道初め、ぐらいの未熟さではあるが、このスキルを求められるのがベンチャーの一番の醍醐味では、と思う。

金を稼ぐとは

話は飛躍するが「金を稼ぐ」は、誰かもしくは何かの課題を解決し、それに対する対価をもらうことだと思っている。その構造を会社に当てはめた上で、考えると、現場→リーダー→マネージャーと、役職が上がるにつれて給料が上がる構造になっているのも、シンプルに理解できる。「課題の解決量が増える」から。

そこまで考えると「問を探す」の、経験が有るか無いかは、キャリア形成に巨大な影響を与えるはずだと思う。問題を解く側の人と作る側の人では、決定的な有意差が生まれる。

これに挑むことができるのは、ベンチャーならではだと思う。

勿論、今まで問題を解く側だった人が、急に問題を作ることになるので、一定のストレスもかかる。それこそ「問の探し方を探す」という、謎の袋小路にハマる。このストレスに適応できるかは、結構に向き不向きも有ると思うし、問を探す人と答えを探す人が分担される場合も往々にしてあるので、良し悪しではない。

なので、これは綺麗事としての「ベンチャー良いよ」ではない。
世間的な名声もないし、いわゆる安定も無い。でも、このスキルは普遍的であり、絶対的なレベルアップに繋がると私は思っており、それを信じて行動できる人は、ベンチャーが向いていると思う。

自分で問を立ててそれを解く

結局コレの繰り返しになる。
日々業務は多いし、課題も多い。組織内に回答が無いことも多いし、何ならリソースだってない。

そんな環境だからこそ、血肉となるスキルを身につけたいとみんなが思っているだろうし、そこに対しての着実な実感が有ることがモチベーションになると思う。

「うわこれ、今まで考えたことなかったな」という局面に出会える数が多いことが、ベンチャー企業で働く楽しさの一つだと思う。

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