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自己実現と社会貢献のバランスについて

新卒の頃に

約8年前、新卒のころに先輩に突如連れて行かれた飲み会で、その先輩の先輩にお会いする機会があった。

「映画が好きでいつか映画に関わる仕事がしたいんですよね」という話をすると「君は雰囲気で喋るね〜」と嘲笑されたことをめちゃくちゃ覚えていて、今思い出しても、腹が立つ。笑

このあたりは冗談として(冗談ではないが)、その方が言っていた、強烈に覚えているワンフレーズがあるので、今日はそれについて書く。

「働くことは、自己実現と社会貢献の両立。50%ずつが理想の状態である。」という話

当時は、ふんわりとしか認識できていなかったが、それから時間が経ち、自分の中の解像度も上がってきたと思われるので、一度棚卸ししてみる。

自己実現

こっちは、けっこう明確。

「成長」「給料」「地位」「名声」など、自分自身がなりたいこと、成し遂げたいことを、達成していくということ。

今の職場はスタートアップで、新卒・中途ともにいるが、入社いただく際のモチベーションは、自己実現の比率が大きい人が多いのでは、と思う。

「前職は、自分のできることが増えない(から、次の職場ではこういうことにチャレンジしたい。成長したい)」
「同世代と比べて、早いスピードで出来ることを増やしたい。」
「20代で、早々に年収1,000万円を超えたい」

などなど

時代の流れもあるのかもしれないが、この自己実現のスタンスが明確である人はけっこう増えてきていると思う。自分自身も、この話を聞いた当初から、イメージは具体的にできたし、「まあ働くなら自己実現でしょうよ」というくらいの、安直な捉え方をした記憶がある。

社会貢献

続いてこっち、こちらも結構簡単な言葉ではあるが、捉え方がなかなかに難しいと思う。

社会貢献という言葉自体は簡単に理解できるが、例えば、NPOとか教育とか、そういう捉え方で終了してしまって、他人事で終わってしまっていた。「自分の仕事、社会に貢献しているな〜」と思ったことはなかった、と思う。

先輩は、この言葉の裏側を丁寧に説明してくれなかったので、この噛み砕きに時間がかかったが、今はなんとなく解釈が進んできたように思う。

社会、という言葉が大きすぎるので、「自分以外の誰か」または「周りの人」というくらいの、平易な言葉良いと思う。取引先、上司・後輩、オフィスの隣に座っている同僚など。

言われてみれば、「社会」は人の集合体なので、因数分解すると当たり前の話ではあるが、最近理解できてきたように思う。目の前の他人の先に、社会が連なっている。

当時の、先輩の発言を正しく理解できているかは、もはや不明だが、「社会貢献」とは、自分の仕事が誰かの役にたっているか、ということだと思う。

両方のバランスについて

で、いちばん大事なのが、両者のバランス感だと思う。自分自身も変化したから、というのもあるが、職場においてもこの感覚を持っている人と、そうでない人がいることが分かってきた。

自己実現に比重が重くなりすぎていることが多いように思う。

わかりやすい例だと「人を騙して1億円稼ぐ」という話もそうだが、自己実現によりすぎてしまうと、圧倒的に視野が狭くなる。社会性が乏しくなると言う観点は大前提として、「自己実現のためだけだと、結果自分自身を満足させられない」という逆説的な状態になる。

逆に、「奉仕に尽くしてきたが、自分自身には何も残らない」も、寂しい状況だと思う。人のためだけに、働き続けるのは難しいはず。


最近学んだこととしては、成果を出す人は、このバランスを(無意識的にか)コントロールできている、ということ。

自己実現のみに比重が寄っている人は、ことに向かっているうちに「こんなに頑張っているに成果が出ない」「自分の成長実感が無い」など、どんどん袋小路に向かって、負のスパイラルに入る。何も見えなくなる。

そこで社会貢献、に目線を上げて、自分自身のバランス感を保つのが重要なようだ。

「お客様のために1つだけでもできることをしてみよう」とか「自分のチームのために、これやっておこう」という発想にいたり、結果的に自分自身の存在価値を見付けられるのだと思う。自分のこともできないのに、などの卑下は不要で、本当は両輪であるということに気付けたのは大きかったと思う。

人の役に立つから自分の成長も加速されるし、自分の成長を突き詰めるから人の役にも立つ、という。

当時は、なんのこっちゃいという言葉を、教えてくれた先輩に感謝。こういう定点での振り返りも、やっぱり自己実現と社会貢献なんだろうな、と思う。

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