【前衛映画】「ファウスト」
すでに89歳の、チェコの前衛的映画監督、ヤン・シュヴァンクマイエル。Amazonプライムに作品が。
1994年の作品「ファウスト(Lekce Faust)」。
ゲーテの、悪魔(メフィストフェレス)と契約したというファウスト博士の物語の現代版なのだが、シュヴァンクマイエル監督が作り上げた独自の解釈が、めっちゃシュールに描かれる。
なんなんだ!コレは!と素晴らしく嘆きたくなる作品で、現実と人形劇を使ったドラマが、「サスペリア2」に出て来た人形のように不気味で、コレはもうトラウマ決定だ。
外から首だけがゴロゴロと転がり込み、人形の首に収まると、カチカチカチカチィ〜、レロレロレロォ〜と奇声を発して、操り人形が動く。人形がコミカルな動きをしても、決して笑えない、恐ろしいだけだ。しかも、繰り返しが多くて、くどいときている。
この際、「ファウスト」のストーリーはどうでもいい、強烈な印象を残すシュバンクマイエルの映像の世界を堪能せよ。こういう監督の作品は、監督自身の解釈による映像そのものに価値があると思う。
同じく高齢のアレハンドロ・ホドロフスキーよりもスゴいぞ。
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。