【古典洋画】「橋」

1959年の、西ドイツの戦争映画「橋(Die Brücke)」(ベルンハルト・ヴィッキ監督)。噂に聞いていた戦争映画をYouTubeに見っけ。ラッキー。

1945年4月27日に起こった実際の出来事をベースにした作品。ナチス・ドイツ側からの戦争映画。

今まで年齢のために召集されなかった16歳の7人のクラスメイトの少年たちに戦争末期、召集令状が届く。とりあえず訓練を終えた7人に、上官は、まだ子供なので前線には送りたくないと考えて、村の小さな橋を守る任務を与える。しかし、意外にも、そこに連合軍の戦車がやって来る。

7人の少年たちは、母子家庭だったり、父親と仲違いしたり、ナチの地区指導者の父が愛人を囲っていたり、疎開家族だったり、身体が小さいからイジメられてたり、それぞれ問題を抱えている。カワイイGFがいる少年もいる。

戦争の実態を知らない少年たちは、召集令状が来たことを興奮して、喜び合って、勇んで出陣する。

戦争末期の人手不足で、大人の兵がいない中、橋を渡ろうとやって来た連合軍の戦車に対して勇敢に戦うことに。訓練不備で武器の扱いもわからずに、ボケッとただ立ってて撃たれたり、誤って味方を殺してしまうこともあったり、1人、また1人と敵の銃弾に倒れていく。

なんとか橋は残ったが、すぐに戦略的に破壊されることに。生き残った少年は、それを知って、激しい怒りに駆られて、橋の爆破のために来た兵士を後ろから撃ってしまう…。

モノクロの古い映画だけど、とても悲惨でやるせい気持ちにさせる内容だった。

前半、キラキラと輝くような純な眼をした元気な少年たちが、トラックに横たわる負傷兵を見て、戦争の真実を知って驚きの表情となる。ラストの15分余りは、恐怖と不安と絶望感でいっぱいになって、汚れた顔の少年たちが必死に銃を撃って、眼を開けたままバタバタと死んでいく。

戦争とは究極に理不尽なものであるが、年端も行かぬ少年たちが主人公となると、何も言えなくなるね。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。