【洋画】「バービー」
本国では、ハリー・ポッターを超える超大ヒットとなったらしい昨年のアメリカ映画「バービー(Barbie)」。グレタ・ガーウィグ監督。
バービー人形まで、企業への忖度全くなしで面白映画にしちゃうなんて、さすがアメリカだと思うけど。日本だったらリカちゃん人形かな。
昭和の中年ジジイには全く無縁の世界だと思ったら、ジェンダーを考える材料を与えてくれた面白い映画だったよ。
バービーは、アメリカの理想的な女の子像を象徴した人形であると思うけど、その、セクシーさを売り物にして、あり得ない体型を理想化させたバービーが、社会から押し付けられる社会通念のジェンダーについて疑問を呈するのだ。それも、フェミニズムなどの押し付けがましいイデオロギー的視点からではなくて、お笑いのギャグとユーモアによって。
始まりからしてキューブリックの「2001年宇宙の旅」だし。
女の子だけじゃない、例えば、女の子に独りよがりで夢や好きなものについて語ったり、女の子がちょっとバカになって問えば野郎は喜ぶなど、野郎(ケン)の特徴というか、イタい所を突いたシーンがチョコチョコあって、そうそう、男ってホントにバカなんだよなぁと膝を打つことも。俺もバリバリの男だけど。
結局、男として女としてじゃなく、ジェンダーから自由になって、人間として生きて意味を見つけろってことかな。
でも、それがわからないから、とりあえず、お互いのジェンダーを使う面もあるのではないのかい?社会的に構築された性差であっても、本来なら、それを使うも使わないも個人の自由だと思うが。男はこうあるべき、女はこうあるべきなどと、社会が強制することとは別ね。
それに人間は平等ではないよ。それは決して劣る劣らないではなくて、異なるということだけど。
平等というイデオロギーに毒されて、そこからしか発想できなくなることこそ、人間らしくなくて危険なことだと思うが。イデオロギーが人間の本質を越えることは、とりあえずはないからね。
自分のために美しくあれ。
とにかく、男女のジェンダーを皮肉たっぷりに面白おかしく描きつつ、人間とは何かを問う人間賛美の物語であった。しかし、人間だったら誰しも、歳を取って老いて死ぬってことを忘れないでね。
「私もケンも、アソコはツルペタよ」(笑)
バービー人形を作ってる企業の重役はジジイばかり(笑)
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。