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2022年12月12日~14日 ここ数日のこと

近況
体調は良かったり悪かったり。先日は調子が悪く、友人との喫茶店の予定を取りやめてしまった。陰性症状が結構きつかったので。ここ数日で注文していた古本や洋書が一気に届いた。部屋の本棚には翻訳小説のアンソロジー専用の棚があり(翻訳ミステリが多数)、最近また冊数が増えてきていて、棚を広げないといけないようだ。

『アメリカ文学のレッスン』
最近なかなか本が読めていなかったが、昨日なんとか柴田元幸『アメリカ文学のレッスン』を読むことができた。平易でわかりやすい文章で書かれており、「なるほど、この作品はそう読むのか(読めるのか)」といたく刺激を受けた。縦横無尽に小説を読解できて、周辺の知識が豊富な人はこう読解できるのだな、と素直に感心することしきり……(アメリカ文学研究・翻訳の第一人者なのでそれは当然だろうが……)。ジョン・チーヴァーやレイモンド・カーヴァーらの名前は知っていても、作品は恥ずかしながら未読なので、読まんとなぁ、という気分になる。

泥棒バーニイ・シリーズ
ちょうど昨日、ローレンス・ブロックの泥棒バーニイ・シリーズの短篇集が届いた。邦訳は出ておらず、200ページもない程度の長さに前書きとあとがきを除いて13篇収録されている。ローレンス・ブロックの原著は何冊か持っているが、流し読みした程度の印象では、めちゃくちゃ難解な英文で書かれているわけではなさそうだな、というところだろうか。英語の読解があまり得意ではなくても、なんとなく書かれていることが読めそう……な気がする(単語や熟語は適時調べつつ)。そういえば、今年は完結したと思っていたこのシリーズの最新長篇が出た。タイトルは"The Burglar Who Met Fredric Brown"。邦訳のタイトルの慣例にならえば、『泥棒はミステリー作家に会う』あたりだろうか。泥棒バーニイ・シリーズの原著タイトルにはキプリングやスピノザ、モンドリアンなどの固有名詞が使われていて、邦訳だとだいぶ一般名詞的なものになっているため、「フレドリック・ブラウン」は「ミステリー作家」あたりかなぁ、と思った次第。ブラウンは様々なジャンルの小説を書いているので、なかなか難しいところではある。

アンソロジー
私は小説のアンソロジーを読むのが好きだ。面白い短篇が読めたらラッキー、くらいの気持ちで読んでいて、それに色々な作家の作品に出会えるのもありがたい。知らない作家の面白い短篇が読めたら嬉しいし、その後の読書の指針にもなってくれる(他のを読みたいと思っても邦訳がほぼでていない、みたいなこともあるわけだが)。収録作がまんべんなく自分の好み、なんてことは滅多にないので、そこは割り切って読んでいる。自分にはコレクター気質はそんなにないと思っていたが、翻訳小説のアンソロジーを集めるのは好きで、実は執着するものがあったのかもしれない。

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