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【先週の生活者不満】①ヘルメットをいざ使うとなると、②AIへの期待と不安(~2023/4/2)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2023/4/2)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週も政府によって様々な「少子化対策」が検討されていることが報道されたことで、その内容に対する不満や更なる期待の声が多く寄せられました。

そのような中、今週は①「ヘルメット」、②「AI(人工知能)」に注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①ヘルメットをいざ使うとなると

改正道交法が4月1日に施行され、自転車に乗る全年齢の人にヘルメット着用が努力義務となりました。

これに伴い、「改めてヘルメットをかぶるとなると・・・」というヘルメットに関わる不満や要望・アイデアが多く寄せられました。

ヘルメットをかぶること自体には理解を示しつつ、いざかぶるとなると、「髪型が崩れる」「デザインがかっこいいものがない」「通気性がわるい」という『ヘルメット3大不満』が多く寄せられました。

安全のためのヘルメットという期待に加え、おしゃれアイテムの一つとして、かっこよく快適に使いたいという期待が生まれていることが分かります。

用途や利用シーンが広がると期待が変わり、商品へのアイデアや要望が生まれ、それにこたえることで市場が拡がる、というマーケティングの典型例と言えそうです。

髪型のくずれない、猛暑の時は通気性の、カッコよく、かわいいヘルメットを、ヘルメット製造会社は作って下さい。今のヘルメットはデザインや形が、ダサいし、もっと若者のアドバイスや、有名デザイナーを交え
さまざまなデザインのヘルメットを作ってほしい(50代・大阪府)

自転車のヘルメット。努力義務になって着用したいがデザインが気に入ったものがない。もっと気軽にかぶれて髪型にも影響しないようなものがあるといいと思う。(40代・埼玉県)

また、ヘルメット自体への不満に加え、「ヘルメットをかぶるコト」に関連した不満や悩みも寄せられました。その代表的なものが「自転車を降りた後のヘルメットをどこに置けばよいのか、持ち歩きたくない」という声です。

「傘置きのように気軽に保管できたらいいのに」、「自転車置き場にヘルメット用のロッカーがあったらいいのに」といったアイデアが寄せられており、「コト」が変わることによって新たなニーズが生まれていることがよくわかります。

自転車のヘルメットを降りたときにどうすればいいのか悩む・・
ヘルメット専用の置き場を誰か発明してほしい。傘置きみないなのがいいと思う。(50代・三重県)

自転車のヘルメットを持ち歩いて買い物するのは大変。自転車置き場にヘルメット用のコインロッカーを作って欲しい。(50代・三重県)

もちろん安全のための「努力義務」ではありますが、その努力を継続・浸透させるためにも、「ヘルメットのモノとしての改善」「ヘルメットをかぶるコトをサポートするサービス」の両方が求められています。ビジネスチャンスにもつながりそうです。

”ヘルメットをかぶることが抵抗感がなくおしゃれでスマート”という世界を創るためには意識の変化が必要で、そのためには企業や地域が様々な工夫をしていく必要がありそうです。

②AIへの期待と不安

ChatGPTなど高度な言語能力を持つ新たなAI(人工知能)が話題になっています。一部の国では利用が一時禁止されたり、イーロン・マスク氏らが新規のAI(人工知能)開発を一時停止するよう求める署名活動をおこなったりと、社会的に大きな話題となっています。

そのような中で、先週は「AI(人工知能)」に対する不満や不安が多く寄せられました。最も目立ったのは「自分の仕事がなくなってしまうのでは」という【不安】や「AIの回答が間違ったものだった」という【不信】の声でした。

ChatGPTのようなAI(人工知能)はこれまでのAIとは一線を画するがゆえに、「どのように創られ、何ができて、何が出来ないのか」がはっきりしないことが人々の不安・不信をもたらしているようです。

言うまでもないですが、AI(人工知能)の開発に関わる「説明責任」が今まで以上に求められていると言えます。

まだ今のところは大丈夫でも、あまりAIが進化しすぎたら人の仕事がなくなりそう。(40代・埼玉県)

ChatGPTを使ってみたが、平気で間違った情報を回答してくる。どこまで信用していいか解らない。苦手な分野は解らないと回答して欲しい。(50代・茨城県)

一方で、これまでとは異なる価値をもたらすAIが実現したことで、「AIにこんなサポートをしてほしい」という期待も拡がっています。
教育支援、人材配置、災害時対応など、さまざな要因を踏まえ複雑な判断が必要とされる業務や、人間では対応が難しい役割においてAIの期待が高まっているようです。

当然、様々な留意点はありますが、新たなAIの出現により、AI活用イメージが具体化し期待が拡がったようです。

最近はAIなど、言ってしまうと教師より平均的にクオリティが高い講師も身近なわけで。勉強はそこそこにして道徳などの授業を増やして欲しい。(30代・神奈川県)

ぜひともAIに適材適所な人事案を考えてほしい
忖度だらけで膠着したり特定の人だけ優遇される人事は
不満の温床でしかない(40代・東京都)

災害時とかピンチな時に津波とかだと逃げるのに必死だから貴重品運んでくれるAIが欲しい。(10代・愛知県)

加えて、「対話相手」「相談相手」としてのAIの可能性を言及する声も聞かれました。カウンセラーのように話し相手になってもらうことで自分の考えを整理しながら助言を受けたいとの意見です。

AIカウンセラーって、無理かな?技術的に可能?友人とか、人にどう思われるのか怖くて本音を言えない。不安になり、相談できる人がいない。変な時間に、重い話に付き合わせるのは気が引けるし、深夜とか早朝とかだと、生身の人間のカウンセラーも無理だけど、誰かと話したい。気持ちを吐き出して、ただ共感してくれたらそれで気が済むこともある。月額制のサブスクだとありがたい。もっともで具体的なアドバイスなどいらないから。(40代・新潟県)

単なる機能代替だけでなくAIがパートナーとして認められる時代が近づいていることを感じます。

このような流れは「いつか来る未来」ではなく「今まさに進んでいること」です。いかにAI(人工知能)を活用し、調和し、人間らしい生活を実現するか、といった「AIのデザイン」が今まさに必要とされています

そのAIデザインこそが将来におけるAIと人間との関係性を定義すると考えます。明るく幸せな将来のためにも、真剣な社会的議論が求められます。


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Insight Tech 伊藤

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