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【先週の不満買取】全数把握のWHY?を教えて / 長持ちして衛生的なスポンジがあればいいのに(~2022/8/28週)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/8/28)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週も色々なニュースに生活者が反応し、多くの不満が寄せられました。特に目立ったのは、安倍晋三元首相の国債におよそ2.5億円を支出することが閣議決定された事へのもやもやの声です。透明性ある説明が求められているようです。

その他、夏休み恒例行事となっているチャリティー番組への不満や、再び携帯電話の通信障害が発生したことへの不満などが寄せられました。

このうち、今週は①「全数把握」、②20代女性で増加した「スポンジ」に注目します。

全数把握のWHY?を教えて

岸田首相が24日、オンライン形式での記者対応で「新型コロナ感染症の全数把握見直し」を発信し、各都道府県の状況に応じて実行に移されることになったことについて、生活者の注目が集まりました。

具体的にどのような声が届いたのか早速見ていきましょう。

以下のように、基本的には、「医療現場の負荷を下げる必要がある」との認識については共有されているが、一方で、「全数把握がされないと気が緩み、予防対策が後手に回るのでは」との懸念が寄せられています。

日本政府が新型コロナウイルス陽性者の全数把握を、医療現場の負担を理由に見直したこと。今までだって、医療現場の疲弊は叫ばれていたんだから、
もっと早くやるべきだったと思う。(30代・静岡県)

新型コロナウイルス感染症の全数把握の見直し案が出ているが、感染者数が分からないと気が緩み、社会全体での充分な予防対策ができなくなってしまいそうで心配。変わらずに毎日報告して欲しい。(30代・神奈川県)

そして多く寄せられたのは「そもそもなぜ全数把握が出来ないのか」と嘆く声です。報告システムが十分でなく手での入力が必要となり、この入力負荷が高いことが原因であるとされている中で、それであれば、①入力する項目を減らすあるいは最適化する②効率的な入力を可能とするシステムを構築するなどが提案されています。

全数を把握することと、緊急度が高い患者を確りとフォローすることとを両方実現できる方法がないかが問われていると言えます。

コロナ患者の全数把握の見直し、患者数の入力を減らすのではなくて項目を減らして負担軽減したらいいのではないかと思う。個人情報の住所などの部分を減らすなど工夫してほしい。(40代・埼玉県)

コロナの全数把握の見直しとなっていますが、システムを簡素化したら全数把握は簡単になるのではないかと思います。簡素化することを先にしたら、全数把握は可能なのでないかと思います。一時に的に病院の手続きを減らすことには繋がるかもしれないが、感染は実際はいるわけだから、病院の逼迫はつづくと思います。(30代・愛媛県)

全数把握をなくすことが不満。今の入力システムに問題があるのだから、医療機関への負担を軽減しつつ全数把握を可能にするシステム構築を早急に構築してほしい。(50代・宮崎県)

全数把握の件に限らず、生活者は「決まった事」だけでなく、「なぜやるのか(そもそもなぜ全数把握しているのか)」「なぜやれないのか(なぜ全数把握ができないのか?)」の「WHY?」に関する情報を求めていると言えます。この「WHY?」を生活者目線で確りと伝え届けることが、様々な政策への納得感や自分事化を促すカギなのかもしれませんね。


長持ちして衛生的なスポンジがあればいいのに

先週は20代女性で「スポンジ」に関する不満が増加しました(下図右下)。どんなスポンジ不満が寄せられたのか早速見てみましょう。

多くは「スポンジがすぐに使えなくなってしまう」というスポンジの【耐久性の低さ】や【利用できる期間の短さ】への不満となっています。「すぐに泡立ちが悪くなる」「油モノを洗うとだめになる」「すぐに黒くなってしまう」といった声です。

すぐに捨てて買い替えることへの抵抗感があり、長持ちするスポンジへの期待が高いようです。

食器用スポンジがすぐしぼんで泡立たなくなる。ふわふわが長続きして欲しい。(20代・大分県)

油ものを洗うとすくにスポンジがダメになってしまう(20代・東京都)

この季節、キッチンのスポンジがすぐ黒くなるのが不満。黒くならないキッチンスポンジを安価で作って欲しい。(20代・宮城県)

長持ちするスポンジへの期待に加えて、「衛生的」であることも求められています。衛生意識の高まりを背景に、料理を載せる食器への衛生を今まで以上に求めるようになっており、これが、「食器を洗うスポンジも衛生的であってほしい」という期待を生み出しています。

菌の繁殖が気になるので使い捨てのスポンジがほしい。食器の衛生面は気になる。(20代・宮城県)

手はいつもアルコールで消毒し、マスクをして菌やウィルスへの対策はしているのに、スポンジは除菌できているのかよくわからず不安。口にするものに近いものなので、確り除菌できているか確認したい。(20代・東京都)

生活者は、身の回りのあらゆるシーンで「できる限り衛生的にありたい」と感じており、特に食に近い場面ではその意識はより強いようです。
食の「安全・安心」において、「衛生的であること」が大きなウェイトを占めつつあるようです。

スポンジへの不満はそんな変化を象徴しているのかもしれませんね。

今週も皆様が穏やかに過ごせますように!

伊藤

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