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【先週の生活者不満】(~2023/8/13)①不慣れなお墓参りのサポートを、②ワゴン販売には旅の想い出が

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。



先週の生活者不満(~2023/8/13)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週はお盆休みの真っただ中に台風7号が日本列島に近づいているため、これにまつわる不安や、帰省や旅行の予定が狂ってしまう事への不満が多く寄せられました。この台風による被害が小さくなることをお祈りしています。

そのような中、今週は①全世代で増加が目立った「墓参り」、②「ワゴン」に注目します。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①不慣れなお墓参りのサポートを

8月13日~16日のお盆期間に合わせお墓参りをされる方が多く、「お墓参り」に関わる不満が多く寄せられました。ご先祖様へ季節のご挨拶をすることで穏やかな日々としようとする中、どのような不満が寄せられているのでしょうか。

まず、お墓参りをされたことある人のほとんどが経験されている「お線香に火が付かない」問題です。
風が強いとライターの火も消えてしまいなかなかお線香に火が使いとの不満です。特にお盆時期は暑いということもあり、なかなか火が付かないことが体力的にも辛い、との不満につながっているようです。

お墓参り専用のライターなども販売しているようですが、まだまだ十分な対応が出来ていないようです。

お墓参りの時の火が不便。風でお線香も蝋燭も付けられなくて困る。(30代・兵庫県)

お墓参りに使う線香用のライターかなかった。普通のライターでは大量の線香に火をつけられない。専用のライターを置いてほしい。(50代・栃木県)

続いて、お墓参りの際にお供えする仏花に関わる不満です。「お盆時期はいつもより値段が高い」といった不満が目立っており、値上げラッシュが続く中で仏花の値段にも敏感になっている様子がうかがえます。

また、「折角の仏花がすぐ枯れてしまうのが不満」との意見も聞かれました。長持ちする花を開発して欲しいとの提案もあり、ご先祖様に対して気持ちを確りと届けたいとの想いが背景にあるとうかがえます。

お墓参りの切花を買ったがいつもより値段が高くなっていたのが不満。いつもと同じ値段で販売してほしい。(30代・岐阜県)

お盆の時期に値上がる仏花。お墓参りする人が多いのは良いことだとは思うけど。(50代・神奈川県)

お墓参りの花 この季節はすぐに枯れるのが不満。造花は嫌だし 花の代わりになる素敵な物を開発して欲しい(40代・大阪府)

墓参りに行って花をあげても、暑さで花が直ぐに枯れてしまうのが不満だ。花が長持ちする様な何かが欲しい。(50代・茨城県)

加えて、こんなアイデアも寄せられました。「たまにしか来ないお墓参りなので何をもっていけばよいか忘れてしまう」という気持ちを背景に、「「お墓参りグッズ一式」をセットにしてほしい」との声です。

たまにしか来られないお墓参り。墓石の隅々まで綺麗にしたいけど墓石の文字が彫られている部分の汚れが落としきれなかった。たまにのコトで出かける前にはどういうグッズが必要か想像ができないので、お墓参りグッズ一式をセットにしてくれたらいいのに。(40代・男性)

これらの不満の声に共通するのは「せっかくお墓参りに行くんだから確りとご先祖様にご挨拶をしたい」との気持ちではないでしょうか。

特にコロナ禍のなかでなかなか帰省やお墓参りが出来なかった方が多いことも背景にあるかもしれず、「久しぶり」であるため「不慣れ」になってしまっているお墓参りをサポートする商品やサービスへの期待が大きくなっている可能性があります。


②ワゴン販売には旅の想い出が

JR東海は、東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」の車内ワゴン販売を10月末で終了すると発表しました。飲食物の持ち込みが増加したことが背景にあるようで、グリーン車では乗客のスマートフォンなどから食事や飲み物を注文できるサービスを導入するとのことです。

これに対して生活者からは「ワゴン販売が廃止されるんだったら◎◎が欲しい」という前向きな代替策への要望が多く寄せられました。

モバイルで注文してロボットが配達してくれるサービス、飲み物だけでなく食べ物やお土産など色々な物が買えるような機内の自動販売機などへの期待が寄せられています。

デジタルや非接触、非対面という新しい技術・形態を取り込みながら、新しい旅の体験を提供して欲しい、との意見と読み取れます。

東海道新幹線内のワゴン販売が10月に終了し、11月からグリーン車両だけモバイル販売が始まるらしい。確かにモバイル販売は非常に便利なので「配達ロボット」等を採用し、順次普通車両へも拡大して欲しい。(60代・神奈川県)

新幹線のワゴン販売終了のニュース。残念だけどその代わりに、車内に自動販売機を設置して欲しい。飲み物や食べ物、なんだったらお土産になりそうなのも売っていたら、思わず購入するかも。(50代・宮城県)

新幹線のワゴンサービスが無くなるのなら昭和レトロの天麩羅蕎麦やホットサンドなどの軽食の自販機を設置してほしい。(60代・千葉県)

一方で、「ワゴン販売が無くなって寂しい」という声も多く寄せられています。「特別なものとして心に刻まれている」「そろそろ来てくれないかなーと楽しみにしていた」と旅の一コマを彩るサービスとして多くの方の心に思い出として残っているようです。

新幹線の車内ワゴン販売が終了してしまうのが残念です。買い忘れたお土産を買ったり、子どもの頃はアイスクリームを買ってもらったことが特別なものとして心に刻まれています。(40代・鳥取県)

新幹線のワゴン販売が無くなるのは残念。冷たいカチコチアイスや美味しいホットコーヒーが途中の車内で買えて良かったのに。「そろそろ来てくれないかな~」と思っていた時に来てくれると嬉しかったのに。(60代・愛知県)

「旅」と言えば「コト」を提供するマーケティングの象徴と言えます。
素敵な「コト」を提供するためには、目的まで到着する、宿泊する、といった【機能的な価値】だけでなく、人と触れ合う、出会いを頂く、心が安らぐといった【情緒的な価値】をどう提供するかが重要となります。

もしかすると「ワゴン販売」は「新幹線の中でのふとした出会いや気づき」を提供する【情緒的な価値】を象徴するものだったのかもしれません。

残念ながらワゴン販売は役目を終えますが、これから先、新しい技術を使ってどのような情緒的な価値が生まれてくるか楽しみにしたいと思います。

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