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【先週の生活者不満】タートル+αの工夫でエコにあたたかく/免許返納のその先の対処を(~2022/11/27)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/11/27)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週はサッカーワールドカップが始まり、日本がドイツ戦に大金星を上げました。そのような中で「世の中がワールドカップ一色だが自分は興味がない」といった不満が多く寄せられました。一方で、試合内容に関する意見も多く寄せられ、多くの生活者が関心を寄せていることも分かります。

岸田総理大臣の「白紙領収書問題」や松本総務大臣の「国会での居眠り問題」など政治家の信頼に関わる問題に対しても多くの不満が寄せられた一週間でした。

そのような大きな傾向のなかで、今週は①タートル、②返納に注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。どのような生活者の想いが隠れているのか、早速見てみましょう。

タートル+αの工夫でエコにあたたかく

東京都の小池百合子知事が11月18日の定例会見で、冬の電力不足対策として、「タートルネック」活用の推進を、都として呼びかける方針を明らかにしました。

これを踏まえ、「タートルネック」に関する声が多く寄せられました。

タートルネックで節電。とても良いと思うけど、暖房効き過ぎの場所があると汗をかいてしまうので、ある程度温度を揃えて貰えるとありがたい。(50代・東京都)

東京都のタートルネック推進。ずっと寒いところにいるならいいけど、満員の通勤電車なんて地獄だと思う。ネックウォーマーなどで十分だと思う(60代・北海道)

タートルネックを着ることで体を温め、結果として節電につなげることには賛同の声が多く聞かれましたが、通勤電車では暑くなってしまうなど、タートルネックだけでは解決できないというモヤモヤを嘆く声が聞かれました。

「ネックウォーマーで十分」との意見も聞かれ、様々なアイテムを組み合わせながらその時の寒さや寒い箇所に対応する工夫が浸透していることが分かります。

また、タートルネックに関しては、「首の周りがチクチクする」「ネックだけ好みのサイズにしたい」など、「首の部分の違和感・不快感」を解消するための素材や機能に対する期待はまだまだ残っているようです。

防寒用にタートルネックを着用したいが首周りがチクチクする。内側だけ異素材で肌あたりが優しいものにしてほしい(40代・茨城県)

タートルネックは体が熱くなりすぎたり首が締め付けられるから苦手。ネックだけ好みサイズに緩めたり出来るとか、ネックだけ着せ替えや取り外し出来るパーツファッションが流行れば冬服に付けるかも。(50代・愛知県)

以下のような意見も聞かれました。在宅勤務が続く中で、タートルネックに限らず、ネックウォーマーや厚手の靴下など、これまでの「ウォームビズ」とは異なるカジュアルな工夫が浸透しているようです。

タートルネックが推奨されているが、在宅勤務が続くので暖かい部屋着やネックウォーマーや厚手の靴下で寒さ対策をするつもり。だけど、オンライン会議するときに暖かい部屋着だとカジュアルすぎるが脱ぐと寒くなる。何か良いウォームアイテムがあればいいのに(40代・東京都)

寒いと感じる時間や箇所に合わせて様々な工夫がされつつあるようで、これによって節電だけでなく、生産性や心地よさを実現しようとする生活者が増えているようです。

一方で在宅勤務の中でオンとオフの切り替えが難しいとの意見も聞かれ、「オン・オフの切り替えがしやすいウォームグッズ」に小さなイノベーションの種、言い換えればビジネスチャンスが隠れているかもしれません。

免許返納のその先の対処を

高齢者が運転する自動車による事故が続いていることから、自動車運転免許証の「免許返納」に関する不満が増加しました。

親の運転を心配する世代から多くの声が寄せられましたが、共通するのは「免許は返納したほうが良いのはその通りだが、自動車なしでは生活できない」との意見です。

「やむなく運転」「田舎にいるので交通手段がない」との意見で、免許を返納するだけでは解決できない課題であることが生活者の声からも改めて確認できます。

ここ数日、70代80代の人の車の事故で歩行者が亡くなる事故のニュースが続く。高齢者は免許を返納してほしいし、過疎地などで交通手段がない為やむなく運転せざるをえないなら、どうにかしてほしい。(50代・北海道)

高齢ドライバーは免許を返納して欲しいと思う反面、義理母も82歳で運転中。でも義理父の介護で病院に連れて行かなくては行けないので、免許を返納して欲しいとは言えない。田舎にいるので交通手段が都会に比べたらないし。簡単に免許返納と言うけど、なかなかできないのが現状。(50代・千葉県)

そして、免許返納の「その先」の対応を求める意見も多く聞かれました。
代替する移動手段の確保、タクシーチケットの提供、人と交流できる移動手段、日用品の宅配サービスなど、高齢者の充実した生活を支えるサービスに対する期待が多く聞かれました。

高齢者の免許返納ももちろん議論しなければいけませんが、地方は移動手段が本当に無いし、買い物も大変な状況です。免許返納しても金銭的にも負担が少ないような移動手段の対策を考えてほしい。(40代・高知県)

車の免許が無い、返納した高齢者にタクシーチケットを国が年金支給日と一緒に支給して欲しい。みんなが暮らしやすい社会にして欲しい。(30代・兵庫県)

坂が多く、近所にスーパーもない地域なので高齢者の免許返納がなかなか難しい。コミュニティバスとか乗り合いタクシーみたいなので、割安でスーパーなど買い物につれていってくれるようなのがあればと思う。全く人と会わないのも嫌みたいなのでネットとかでの買い物もすすんでしないので。(50代・福岡県)

高齢者の免許返納問題、買い物や病院に行くのに必要と言うのもわかる。政府や地方自治体はキャッシュレスを使わせる前に近隣スーパーにファックスや電話で注文したら翌日に届く様なサービスの補助をした方が良いと思う。ネットスーパーとか使えない人は本当に使えない。一度教えたら出来る訳でもない。既存の困ってる人に対応出来るサービスを出すべき。(30代・兵庫県)

言うまでもなく、「自動運転」や「マイクロモビリティ」など新しいモビリティに関するテクノロジーが活躍するシーンではありますが、そもそも「移動」とは「人が動く」だけでなく、「人と交わる」「必要なものを手に入れる」「家ではできない体験をする」という「目的」があるものです。

そう考えると、「免許返納」後の「移動手段」をどう担保するかだけでなく、「移動を伴う生活行動を快適に豊かにする」ためのサポートを総合的に考え、組合せ、パッケージ化する必要がありそうです。

高齢者の皆さんが安心して免許を返納できる世界を実現したいものですね。

皆様の一週間が穏やかなものとなりますように。

伊藤

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