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【先週の不満ビッグデータ】(~2023/11/5)①「AI」は便利だけど・・・、②「年賀状」を卒業するか迷う

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。



先週の生活者不満(~2023/11/5)

Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。


そのような中、今週は①「AI」、そして②「年賀状」に注目します。これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①「AI」は便利だけど・・・

先週は「AI」に言及する不満が増加しました。
岸田首相が2日に英国主催のAI安全サミット内の会合に参加するなど、社会的に「AI」に対する関心が一段と高まっています。

丁度、日経トレンディにて発表された2023年ヒット商品ベスト30では1位に「chatGPT」がランクインしており、今年は生成AIをはじめとしたAI(人工知能)の飛躍的な技術向上が注目されるなかで不満買取センターにもAIに関連する不満が多く寄せられました。

まず目立ったのが、生成AIが作成するフェイク動画・ニュースへの不安感に言及する不満です。先週は生成AIを活用した岸田首相の偽動画が拡散されたこともあり、「残念な使い方だ」と嘆く声が多く寄せられました。

岸田文雄首相の生成AI偽動画、冗談だと言うが悪質で不快。ちゃんと罰を与えて欲しい。(30代・宮城県)

岸田首相の生成AI。すごいけれど、信じてしまう人がいると思うと、その使い方な残念だ。(50代・山口県)

生成AIの安全性に対して注目が高まったことで、「真偽を見分けるのが難しい」との不安が拡がっており、「AIが生成したこと」が表記される仕組みやルールを導入して欲しいと願う声も多く寄せられています。

便利で画期的な技術だからこそ、安心して、正しく活用したいとの思いが生活者レベルにも広く浸透していることが分かり、使う側の感度やモラルだけでなくルールやガイドラインが求められていると言えます。

AIで作成した偽動画の判断が難しいのが不満。AIで作成したものに関しては、自動的にAI作成であることを表記するシステムとなったらいいのに。(30代・神奈川県)

AIが作ったパッケージは素直に消費者にわかりやすくAIと表記して欲しい。(50代・神奈川県)

その他にも、「AIの活用アイデア」が多く寄せられました。そこに共通するのは「便利・利益」という発想だけでなく「社会的」な発想であること。例えば「踏切で高齢者が転倒したことを検知するAI」や「夜勤で働いておられる方の業務を自動化・効率化するAI」「安心してセルフレジを使えるようなAI」などです。

こんなにAIが普及してきたのに、踏切でお年寄りが転倒して周りに人が居なくてもセンサーやカメラなどで異常が起きると分かるようにならないのでしょうか?AIの力で悲しい事故で亡くなる人が減るといいな。(30代・大阪府)

色んな作業、業務にAI化が進んできてるけど、夜勤とかの時間帯に働けるようなものを開発して欲しい!夜働いてくれてる人のありがたさは分かるけど、不規則な生活をさせる事で生活習慣病や病気などのひとが増えてると思う...(30代・佐賀県)

セルフレジ化になり万引きが増え不満です。言われてみれば無法地帯ですよね。AIを搭載したり無人でも万引きができないシステムを作ってほしいです。(30代・広島県)

「AIを何に使おうか」と【手段起点】で考えるだけでなく「この社会課題はAIで解決できないだろうか」と【課題起点】でAIの役割をデザインすることが、人間とAIとが価値を共創する世界に向けた近道なのかもしれません。


②「年賀状」を卒業するか迷う

11月になり来年の年賀状の販売が開始されました。

この時期になると毎年増えるのが「年賀状」への不満です。
今年はすこし内容に変化がありそうです。

昨年までは「印刷するのが面倒だ」「住所管理ができていない」など年賀状を出す際の手間を嘆く声が目立ちましたが、今年は「年賀状を卒業しようか迷う」と年賀状を出すことを止めることを考えるような不満が目立っています。
特に今年は「値上げラッシュ」の1年だったこともあり経済的にも厳しいという要因がこのような「年賀状の卒業」を加速させているようです。

年賀状を買う時期になりました。生活が大変だから辞めたいけど、なかなかそれを実行するのは難しく悩んでます。(50代・島根県)

会社内で、年賀状を出すのはやめてほしいです。年賀状も高いから、余計な無駄金を使いたくはないです。住所も個人情報だから、社内の人に場所を知られたくはないですし。(50代・神奈川県)

印刷だけの年賀状を交換することにうんざりしている。近況でも書いてないと誰だかそのうちわからなくなるかも。形式だけの年賀状はもうやめてもいいのでは?(50代・千葉県)

この時期になると、年賀状を意識するが、毎年こっちが送っていても相手から届かなかったり、反対に出さなかった人から来て慌てて予備分で印刷したり、年賀状の文化を我が家では終わりにしたい。(30代・新潟県)

もうそろそろ年賀状のことを考えねばならない。ちょっと辛くなってきたので、もうそろそろ卒業しようかな。(40代・滋賀県)

SNSなどの普及によって、気軽に日常的なやり取りが可能になったことで、「年賀はがき」という形であいさつすることの必要性を問う意見が昨年以上に高まっています
値上げラッシュによる家計苦を背景に、若い世代だけでなく50代からもそのような意見が寄せられているのも今年の特徴と言えます。

一方で「年賀状やお祝いのギフトはきちんと手紙を添えて気持ちを伝えたい」との声も寄せられています。

最近はLINE などで済ますことが多くて味気ない。年賀状やお祝いのギフトはきちんと手紙などを添えて気持ちを伝えたい(70代・和歌山県)

「新年のご挨拶」は大事にしたいという気持ちの中で「たくさんの人に同じ内容の挨拶を印刷して送る」という【形式的な年賀状】ではなく、「日頃伝えられない感謝などの気持ちを手紙として綴る」という【想いを伝える年賀状】に限定して送りたいという期待が生まれている可能性があります。

そう考えると、年賀状への概念(パーセプション)が変わりつつあり、今までとは違う年賀状の役割が見えてくるかもしれません。例えば、「はがき」ではなく、「封書の手紙」で年賀のご挨拶を送る。それを支えるサービスなどは新たな市場を生み出すかもしれません。

時代とともに変わっていく年賀状への期待。
皆さんは年賀状、どうされる予定ですか?


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Insight Tech 伊藤

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