アメリカ人文系PhD現地就活② (F1-PhD→OPT-ポスドク)

まずはもう記憶が薄れていますが、ざっとPhD(F1ビザ)からポスドク(OPT)までの流れを書いてみます。


アメリカPhD課程でドル貯金

アメリカのPhD課程は知られているように給料がもらえます。その代わりresearch assistantかteaching assistantをすることが多いです。私の場合はteaching assistantでした。他の教授の教え方を見られるまたとない機会ですので全部吸収しましょう。PhDの給料は大した額はもらえませんがささやかなドル貯金ができました。アメリカのクレジットカードでポイントを貯めると日本との往復飛行機代もほぼタダで買えます。アメリカの銀行は今は金利が高いので毎月ささやかながら日本では見られない利息額を見てホクホクすることもできます。ということで、物価が高いので必ずしも得とは言えないところもありますが、興味のある方は是非行くといいと思います。ただ私の場合は入学時すでに相当歳を食っていたため、PhDが終わるころにはこんなに年齢による不調があちこち出てくるとは思いもしませんでした。やりたいことは若い頃にやっておきましょう笑。

OPT申請で1年間の就活期間を作る

PhDの最終年に論文を仕上げながら就活するのが一般的ですが、私は論文にかかりきりで就活を開始できなかったため、所属大学のポスドクを確保して就活は一年先に伸ばすことにしました(周りを見るとこういう学生もけっこういます)。この際に利用したのがOPTです。OPTを取る段階の人になるとアメリカの役所仕事を一切信用しないようになっているでしょうから笑、私もかなり不安でしたが、この手続に関しては大学もちゃんとやってくれ、アメリカじゃないみたいにちゃんとEADカードが届きました。OPTに関しては以下で自分の番号入れてtrackできます。

情報交換はFacebookが意外と役立つ

あと若い方は意外と知らないかもしれませんがアメリカはFacebookがそれなりに盛んで大学名+international studentsとか地域+日本人とかで検索すると留学生や日本人がグループ作って情報交換していたりします。びびなびとかもありますが。こういう情報交換の場所を見ているとOPT関連に限らずよくあるトラブルパターンが事前に分かります。あとそもそも何を聞けばいいのか分からないくらい何も分からないぞ!?みたいな時にもこういうところを見たり、自分でも書き込んだりすると頭を整理しやすいです。OPT関係でよく見たトラブルは申請が遅れてしまって大学のアパートを出る期限までにEADカードが届かない、とかですね。

OPT期間設定について

OPTは終りの時期をなるべく後の方に設定して就活時期を稼ぐのが一般的だと思います。私もそうしました。しかしいざ職を得てみると、もうアメリカですることはないので夏休みに早く日本に帰りたいのですが、OPTの期間に合わせてポスドクの雇用期間を設定したため雇用期間終了まではアメリカから出られないことが判明しました涙。まあ無職になるよりはだいぶマシなのですが、早く日本に帰りたいなあ…という感じです。

TAからLecturerになって

ポスドク期間中はteaching assistantではなくlecturerという立場でinstructor of recordとして、つまりそのクラスの唯一の責任者として大学システム上にも登録された立場としてクラスを受け持ちました。これは自分でも驚きましたが、やっぱり責任ある立場になるとこの歳でも英語でのやりとりが上手くなるんですね~笑。あとteaching assistantだった時は見えてなかったことが色々見えました。PhD学生/teaching assistantの頃は自分自身も比較的若くて尖っていたので、「ここは大学なんだぞ!」と言わんばかりの研究志向の授業をしていましたが、instructor of recordになってクラスがよく見えるようになってみると、学生たちはいくら優秀といえまだ高校生だったころの記憶が一番身近な、ほんとうに若い子たちなんですよね。私は高校時代の記憶なんてもう全部集めても10分ぶんくらいしかありませんのでなんか授業しながら感動してしまいました…笑。ということで色々と授業の修正の必要を個人的に感じた一年間でした。