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手紙その12『無償の』

最近、tuki.さんの『晩餐歌』にハマっている。
彼女は15歳の中学生だという。
15歳が15歳の『愛』を歌っている。

宇多田ヒカルさんが『First Love』をリリースしたのは16歳だった。
16歳なりの『愛』の形だった。

けれど、当時こんな記事を読んだ記憶がある。
『小娘に愛の何がわかるんだ』
『そんなものは本当の愛じゃない』

今、父親になって僕が思うのは、
『愛』とはもっと根源的なもの、ということ。

立っていたら後ろから抱きしめてくる。
座っていたら膝の上に乗ってくる。
テレビを見てたらくっついてくる。
痛がっていたら頭を撫でてくれる。
寝っ転がってたら乗っかってくる。
疲れてると『大丈夫?』と顔を覗き込んでくる。
『いってらっしゃい!』と玄関まで顔を出す。
どれだけ叱り飛ばしても。
どれだけ怒っていても。

親から子への無償の愛?
違うよ。逆だ。逆なんだ。
僕は君たちから無償の愛を感じるんだよ。

年を取れば、愛は形を変えてしまう。
僕は幸運だ。
現在、小学5年生と3年生と年長の子ども達。
それぞれの愛のコントラストを感じ取れる。
それぞれの愛の形があることに気づける。
どの愛も本物だ、と。

愛がわからない人にとって、
愛は『わからないもの』じゃない。
愛は『思い出せないもの』だということを。

僕は君たちに教えてもらったんだ。

アガパンサス
花言葉は『無償の愛』

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