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知らない世界を教えてもらうことは楽しいことだ。

少し前のこと、取材をして記事をまとめる仕事をいただいた。全国各地にあるワイナリーを、地元のライターが取材する企画。

今回はその裏側と、いろいろ考えていたことを書きたいと思います。

公開された取材記事はこちら。

北国のワイナリー

ここ岩手県にもエーデルワイン・くずまきワイン・紫波ワインなど、大きなワイナリーがいくつかあります。どのワイナリーにお願いしようか考えたときにすぐ浮かんだのもこの3つ。

北国にワイナリーのイメージがなくて、むしろ3つしかないと思っていた。

でも、よくよく調べてみて他にもたくさんのワイナリーがあることが判明。日本全体でワイナリーは、近年にわかに増加傾向にあるらしい。

これは勝手な推測だけれど

新コロやら何やらで世界情勢も不安定になって、自分の道を見つめ直した人が増えたんじゃなかろうか、とも思ったり。

あくまで勝手な推測だけれどね。

そのなかで、ぜひ神田葡萄園さんに!!という決め手になったのは

神田葡萄園さんの公式サイトでした。

見ていただくとわかりますが、なんともステキに作られていて。写真もおしゃれ。

いくつものサイトを同時にチェックすると、その違いもハッキリ感じます。

それでいてシンプル。

欲しい情報にたどり着きにくいと途中離脱する人が多い、というけれど本当にそうだなぁ、と。

なかなか会うことが叶わないこの状況だからこそ    発信する情報って大切ですね。

しかも神田葡萄園さんは明治38年創業の老舗らしい!きっといろんなストーリーがあったんだろうと想像して、取材OKをもらう前からわくわく。

OKをもらったときは、とにかくホッとしたし
心からうれしかった。

夏休みの子どもたちも

許されるなら初心者マークを

とはいえ、取材は初心者。

許されるなら初心者マークを貼ってのぞみたい、とも思ったけれど。そんなのお相手には1ミリも関係ない話。

かといって「取材させてください」とお願いしておいて「1から10全部教えてください」は失礼。

そんな状態では質問も浮かばない。

さて何から始めたらいいだろうと考えて
まず、とにかく調べることに。

神田葡萄園さんのあれやこれや。公式サイトはもちろん、ググって出てくる情報。図書館に行けばワイナリーに関する本を読み。

もちろんTwitterやInstagramも。

それでも、初心者のどきどきは埋まらない…

こりゃいかんということで、ライターの先輩・前澤さんに相談した。

つきひ/いわてローカル情報ブログは、前澤さんのnote。お忙しいはずなのに丁寧に、そして実践的なアドバイスをいただいた。

なにより不安を吐き出せて、それを聞いてもらえたことも大きかった。

前澤さんは取材するとき、ボイスレコーダーは使わないんだそう。ボイスレコーダーなしで、あの長文の記事を仕上げていると想像したら…◎◎◎

すごすぎる。

それを聞いたときには、もうボイスレコーダーをポチったあとでした。(←形から入りがちな人)

陸前高田市にある神田葡萄園

神田葡萄園 熊谷さん

今回取材させていただいた神田葡萄園さんは、岩手県陸前高田市にあります

陸前高田市といえば東北大震災の津波に耐え、一本だけ残った「奇跡の一本松」が有名。

震災があってから訪れるのは初めてで、そういった意味でも緊張。緊張しているときは、だいたい何かやらかす。

一時停止を堂々と無視しそうになり、Googleマップに騙されて迷子になり、神田葡萄園さんのご自宅敷地内にも侵入。(失礼しました)

10分前行動ならぬ、40分前行動しておいてよかった。念には念を。大事。 

葡萄畑を見る機会って、あまりないですよね。いきいきした緑のなかに、紫やライトグリーンの実がたわわになっていて。

それはそれは美しい光景でした。

神田葡萄園の6代目・熊谷さんに伺ったお話は、取材記事を読んでいただくとして

お会いしてからはとにかく緊張、とにかく必死。

聞きたいことを聞かねば、少しでも話してもらいやすいように、それから……

隠しきれない緊張が、マスクからはみ出ていたと思う。きっと熊谷さんにもバレていたはず。笑

それでもとても丁寧に対応してくださって、なんとか終えることができました。

ありがたい 
この一言に尽きます。いい経験になりました。

こういう経験をするたびに、岩手の人みんな優しいなぁと感じます。神田葡萄園の熊谷さんも、アドバイスをくださった前澤さんも。

これが当たり前だと、前は思っていました。岩手を一度離れたからこそ、感じれるようになったことですね。

50年前から愛されるサイダー

取材を終えて

ふと、小学校高学年に経験したできごとを思い出しました。日本の農業について各班ごとに調べて、授業参観で発表するというもの。

どんなことを、どんな風に調べるかは、各班にゆだねられていて。おのおの図書室から借りてきた本や教科書をもとに調べていたと思う。

そんななか私たちの班は「取材をする」ことに決定。取材相手は、ホウレン草栽培をされている同じ班のナガサワ君のおばあちゃん。

もともと率先して前に出るタイプではないけれど、あの時ばかりは張りきっていた。

農家の人の生の声を聞こう
録音できるラジカセが必要だ
どんなことを、どれくらい質問しようか

準備も当日も、とても楽しかった。

質問をいくつか準備して、おばあちゃんにお話を聞かせてもらった。授業参観当日は内容をまとめた模造紙と、録音した声を流して。

褒めてもらったとか、先生の反応はあんまり覚えていないんだけど。取材までの過程と、取材そのものを楽しんだ初めての記憶

もうすっかり忘れていたのに
突然思い出すもんだから不思議だ。

知らない世界を教えてもらうことは楽しいって、あの時すでに感じていたんだなぁ。

そんなことも考えた今回の取材でした。

取材を引き受けてくださった神田葡萄園・熊谷さん、アドバイスくださった前澤さん。

そして最後まで読んでくださった皆さま、ありがとうございました!
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