見出し画像

【生きるための学びを!】『「おさるのジョージ」を教室で実現-好奇心を呼び起こせ!-』(著:ウェンディ・L・オストロフ)を読んで

著者のウェンディ・L・オストロフさん(以下、オストロフさん)は発達心理学と認知心理学の専門家で、教員養成に携わる教師教育者です。

「おさるのジョージ」とタイトルにはありますが、300ページ中、6行くらい「おさるのジョージ」に触れているだけで、基本的には子どもたちの「好奇心」をどのように育てていくかについて書いています。

Eテレで放送されている「おさるのジョージ」をご覧になった方はお分かりかも知れませんが、「おさるのジョージ」は非常に好奇心に優れているおさるさんで、好奇心が旺盛だからこそ、様々な失敗をしつつ、多くを学んでいきます。

私もこれまで繰り返し書いていますが、「基礎学力」「興味や好奇心」+そして「いくつかのコンピテンシー」で、子どもたちは自身で未来を切り開いていけるのではと考えています。

基礎学力は別の記事で詳細に書いていますので、興味があれば、ぜひご覧ください。

それでは、オストロフさんの著書から、生きるための学びのヒントを探していきたいと思います。

学術的な書籍で、参考文献が明示されているのが特徴です。

生徒たちが好奇心をもって目的や欲求を満たそうとすると、快感を生み出す脳内科学物質であるドーパミンが分泌されます

「おさるのジョージ」を教室で実現

好奇心を持って、物事に取り組むと、ドーパミンが分泌されるというのは初めて知りました。

子どもたちの目がキラキラしている状態の脳内活動がその様になっているとは驚きです。

いつも好奇心とした時に、私は「さかなクン」さんを思い出します。彼の魚などの魚類や生き物に対する興味はまさに「好奇心」という単語が人になった状態だと感じています。

最近の研究によれば、新しい情報や経験を求める人は、脳への影響が持続的に促されることが分かっています。ある研究において、研究者が非常に好奇心の強い三歳児のグループをまず特定して、彼らの幼年期や学校での経験も踏まえてその発達を追跡しました。すると、11歳のとき、これらの子どもたちは同年代の子どもよりも有意に高い成績を得ていたのです。

「おさるのジョージ」を教室で実現

今後の超デジタル社会において、「新しい情報や経験を求める人」は社会で求められる人材であると私は考えています。

最近はPythonという言語がAIプログラミングにおいて非常に盛り上がっていますが、AIブームの前には私は聞いたことがありませんでした。

ITの発展やそれ以外にもテクノロジーが発展していく世の中において、新しいことに興味がある人、心が踊る人と言うのは、貪欲に情報を吸収して、自らの血肉にしていきます。

学校の勉強(大学まで)で最先端の知識を得るというのは中々できないため、自分で情報を取りに行くという姿勢が必要です。

子どもたちは遊びを通して、教室や人生で効果的に過ごすために必要とされるスキルのほとんどを学びます。遊ぶことは勝手に行われるものであり、やめられるものではありません。自由に遊んでいる間、子どもたちは新しい能力を習得し、操作、探索、発見、実践を通して、既存の知識を統合する機会を得ますが、これらはすべて、外部からもち込まれた目標やルールという厄介なものを抜いて行われるのです。

「おさるのジョージ」を教室で実現

遊びを通して、様々なことを学んでいく。これは子どもだけでなく、大人も実は同じだと思います。楽しいからこそ続く。楽しいからこそハマる。

五感を通して、吸収していくことができます。

様々なアクティブな遊びを通して、成長してもらいたいものです。大人がルールを用意せずに、自分たちで考えて遊びを構築していく経験が考える力を育むのではないでしょうか。

学ぼうとする動機が内側からではなく外側からもたらされる場合、生徒の焦点は他人を喜ばせることに集中してしまいます。

「おさるのジョージ」を教室で実現

褒めるや報酬(ご褒美)については、ちょうど良いレベルと言うのは難しいものです。特に我が子の場合、カワイイのでついつい褒めたくなったり、甘やかしたりしたくなるのは仕方ないと思います。

よく耳にするのは結果を褒めるのではなく、過程を褒めるというのが良いということです。

頑張れる才能を伸ばすイメージです。テストや成績に一喜一憂せずに、何かに自主的に取り組んで励むということに対して、「イイね」というメッセージを伝え続けたいものです。

努力している「ぼく/わたし」を見て、親御さんが喜んでいるというのは、少し外発的なものになってしまうかも知れませんが、努力する才能を伸ばすというポイントに繋がります。

こちらの本ですが、まだまだ参考になるヒントがありますので、次回も取り上げていきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?