【ゴールキーパー育成】元Jユース・現コンサルタントの私から Vol.2
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■ステップ
今回はステップを見ていきたいと思います。ポジショニングのところでも触れたいと思いますが、ゴールキーパーの意識で大事なのは、極力足を運んで、正面でボールを処理すること。
セービングは非常にカッコ良いですし、有効な技術ですが、正面での処理が最もミスが発生するリスクを最小限に抑えることが可能です。
日本代表で77キャップを記録した楢崎正剛さんは、派手なセービングよりも正面で処理する必要性を強く主張されていました。
それでは、各ステップを解説します。
□サイドステップ
まずはサイドステップです。子供たちに教えるのは「カニ」ステップと呼ばれています。
細かいサイドステップと大きなサイドステップのどちらが良いかは、結局本人がどっちが良いと思うか次第な気がしています。
私が師事したブラジル人ゴールキーパーコーチは、大きなサイドステップの方が移動が速いと主張していました。一方で細かいステップですと、シュートに対して歩幅を合わせやすいです。
大事なのは、上半身がぶれないこと。上半身が流れてしまうとシュートに対するアプローチに遅れが出てしまいます。
□クロスステップ
右足と左足をクロスさせながら移動するステップをクロスステップと呼びます。
通常のシュートステップでの移動はサイドステップがメインになりますし、サイドステップの方が早いです。
クロスステップの活用はセンタリングなどでサイドから、中央に来るボールのために移動する際に使用します。
このステップは練習しておかないとスムーズに動くことができません。
またサイドステップ同様、上半身はブレずにボールを視野に入れることが重要です。
□バックステップ
これまで横の移動のためのステップを2つ取り上げました。
前への移動は、基本ダッシュですし、後はいかに止まって、シュートに対して備えられるかです。
残るは後ろへの移動。後ろ向きダッシュ(バックステップ)と後ろ向きでの(バック)クロスステップです。
結論としては、両方ともボールを見失わないことにつきます。また、転んでしまう恐れがあるので、日々のトレーニングでしっかりとステップが取れるように準備をしましょう。
ゴールキーパーは圧倒的に練習がきつく、試合は楽です(一方的に攻められる試合はきついですが)。特にバックステップを使った練習が一番しんどいですね。前に出て、後ろに下がるを繰り返すので。
頭を越すようなヘディングシュートやループシュートに対してなど、素早い移動をする際にはバッククロスステップを使います。
一方で、ポジショニングを直すレベルでの後ろ向きの通常の移動はバックステップになります。
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