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子どものリアクションから自分の力の強さに気づく。

美術館の売店で、小さな女の子が泣いていた。
お母さんは困り果てながら女の子を抱き抱えた。

「抱っこはいやなの!」

女の子は、それでも泣き続けていた。

展示は「デザインあ展」。だからほとんどが子連れだったし、いろんなところで子どもたちが泣いたり笑ったり、はしゃいだりしていた。

だから、その子が泣いていることなんて、ちっとも迷惑ではない。たまたまふと目に入っただけで、そこら中に溢れる景色だった。


だけど、子どもに泣かれてしまった親は必死だ。抱っこしたり、なだめたり、その場から連れ出したりと忙しい。

子どもを引っ張る手につい力が入ってしまうことだってある。
気になったのは、きっと泣いている子どもの姿ではなくて、思いのほか強い力で引っ張った親の姿だったのかもしれない。

引っ張る力にあがらえず、首がガクンとなる。力で押さえつけられることに抵抗するように、ますます泣き声は大きくなる。

ある意味、力に対して力で対抗する姿を目の当たりにしたような気がしたのだ。


大人の力と子どもの力には、大きな差がある。
ふとしたときに、無意識にその力が出てしまうこともある。
自分だって、気をつけているつもりで、そんなときがあるのかもしれない。

どうしたら、その無意識に気づけるだろうか。
そのひとつが、子どものリアクションかもしれないと思った。

泣いている子どもに対して、力で押さえつけようとすれば、たいていはより一層大きな抵抗をされることになる。

お菓子が欲しいと泣き叫ぶ子を、力ずくで抱き上げて場所を離れれば、その間は大人しくなんでならない。


子どものリアクションが大きくなったとき、自分がいま力を行使しているのか、そうではないのかに気がつくチャンスかもしれない。

では、また明日。

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