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家族をサボるな。

久々に聞いた。「俺は稼いでるんだから、家事はしなくてもいい」って発言。

いまは、そんなことを言う男性もだいぶ少なくなったと思うけど、そうした価値観を持っている人がまったくいなくなったわけじゃない。
まあ、価値観は人それぞれだし、家族がそれでよしとしているのなら別にいいのだろうとは思うけど。

ぼくは、とてもリスクの高い価値観だと思う。しかもリターンもほぼない。
今の時代。なぜ「俺は稼いでるんだから、家事しなくてもいい」がハイリスクローリターンなのか。

今日は、「稼いでいるんだから家事しなくてもいい」と言う人に向けて、一言物申したいと思います。

▶ 社会から取り残されるの、つらいよ。

薄々、空気を感じてはいると思いますが、社会の価値観は変わってきています。

参照:男女共同参画局

実態はともかく、意識調査の上では「夫は外で仕事、妻は家庭」という考え方に対して反対の意見が多くなっているんです。

「世論なんか、俺の信念にはいっさい関係ないね」

とお思いでしょうか。
いや、実はこの世論こそがあなたの立場を悪い方へと追い込んでしまうのです。

あなたがどう思おうと、考えようとそれは自由です。でも、世の中には家事育児をする男性が増え、若い世代は夫婦で家事育児をやるのが当たり前と考えるようになってきています。

するとどうなるか。
あなたの考えは変わらないかもしれないけれど、あなたの周りの人達の考えが変わってきてしまうのです。

知らぬ他人の考えなんか、どう変わろうと関係ないでしょう。
でも、その価値観の変化はあなたの家族、パートナーにも浸透してくるのです。

これまでは「わたしも専業主婦だし、家事も育児もわたしがやるのが当然」と考えていたはずの妻の価値観が少しずつ変わってくるかもしれません。

「仕事をしたい」
「もっと家事育児を一緒にやって欲しい」
「周りの旦那さんはもっとやってくれてるのに」
「子どもにも、パパが家事しない姿を見せるのは良くないんじゃないか」

ジワジワと自分の価値観をアップデートしていくパートナー。

360度。自分を取り巻く周りの価値観が変わる中、あなたの立場はどんどん悪くなってしまいます。
口にはしないかもしれないけど、パートナーの不満は蓄積していく。

その蓄積は、一定ラインを越えると「不仲」として表層化してきます。
家にいても会話がない、邪険に扱われる、何となく家族に煙たがれる。

稼いで尊敬されるべき自分が、尊敬されていない、むしろどこか軽侮すらされてる気がする。
こうしてあなたは、どんどん家庭に居場所を失っていくのです。

ここでようやく危機を感じたあなたは、少しだけ「自分も手伝うよ」なんて具合にパートナーにおもねってみるかもしれません。だけどね、残念ながらいまいち的を得ない。

せっかく手伝っているんだから本来なら感謝されるべきなのに、されない。
棒読みの「ありがとう」の後に「もう触らないで」とばかりに、イライラしながら尻拭いをするパートナーの後ろ姿を見て、あなたはこう思うでしょう。

「なんて、手伝いがいのないヤツなんだ」

結局の所。あなたはいつの間にか、家族のための立派な金づるになっていきます。
「稼いでくることしかのぞまれていない」そうした雰囲気はビシビシと感じるし、実際自分ができるのもやっぱり稼いでくること。


▶ 「家事育児をしない」はパートナーを軟禁してるのと同じ

よく聞きます。「子どもが巣立つまでは我慢しなきゃって思ってる」って女性の声。

離婚して清々しく自分らしく生き始める女性はよく見かけますが、逆はなぜかあまり見かけません。

もちろん、離婚して清々しく自分らしく行き始める男性だっていると思います。そこに至るまでの経緯は夫婦によってみんな事情が違うから。
でも、きっと男性にとって離婚が「開放」であるケースは、女性と比べると少ないのでしょう。なぜなら「拘束」されていないから。

「家事育児をやらない」と言うのは、じつは「拘束」です。「軟禁」と言ってもいいかもしれません。

昔サザエさんでこんなシーンがありました。

デパートに買い物に出かけたサザエさんとフネさん。でも、夫たちにご飯をつくらなくちゃならないからと、そそくさと家に帰る。

「いまは、コンビニだってあるんだし、食事くらい自分で用意すればいい」と思うかもしれません。
でも、保育園のお迎え、小学校から帰ってくる子どもに合わせて帰宅しなくちゃならない、子どもの行事に参加するために仕事を調整しなくちゃならない。

全部、同じことです。
それを夫婦で協力しながら、助け合えているならいいけど。

「俺は、仕事休んだりできるわけない」

と、話し合いすらしないのなら。それはもう軟禁と言えるかもしれません。
たまの土日だって「子どもを置いて出かけられたら困る」なんてパパもいるくらいです。

▶ 家事育児しないことのメリットとデメリット

一方。家事育児をしないことのメリットってなんでしょうか。

最大のメリットは「楽できる」ことですね。

黙っていてもご飯が出てくる。洗濯物はキレイにタンスにしまわれているし、いつだって家もキレイに掃除されている。
子どもの都合で仕事を調整するなんてこと、考える必要もない。

「家事育児」という余計な手間を最小限で済ますことができること。

それこそが、家事育児をしないことの最大のメリットです。

それに対して失うものはなんでしょう。

妻からの信頼。家族との関係性。家庭での居場所。
最悪の場合、家庭を失うリスクもある。
育児期を無事に乗り越えた後も、家に居場所がない、妻と二人でいることが気まずい、と言う人もたくさんお見かけします。

もちろん、家事育児をやっていればそうしたリスクがゼロになるわけじゃない。
でも、そうなるリスクをひとつ軽減できるのは間違いありません。

家事育児はコミュニケーションのネタになります。
夫婦で共通項が多いほど、会話をするようになるし、そうすると大切なことや価値観のすり合わせなんかをするキッカケも増えてくる。

「楽できる」というメリットに対して「家族を失うリスク」というデメリットは、あまりにも割に合わないと、ぼくは思うのです。


▶ 家族をサボるな!

家事育児をするというのは、家族であるということです。

家のことを何もしない。会話をしない。子どもと触れ合おうとしない。
そういうことは、家族であることをサボっているということではないでしょうか。

家族は、放って置いても家族なわけじゃない。
結構もろいものだと思います。

もろいからこそ、家族をサボらない。

家事育児を精一杯助け合うなんて、簡単なことだと、ぼくは思うんだけどな。

では、また明日。

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