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ボーペンニャン(大丈夫)の精神

ラオスには魔法の言葉がある。
それは「ບໍ່ເປັນຫຍັງ」ボーペンニャン。
「大丈夫」という意味である。

少し言葉の解説をすると、
ບໍ່ = 無い ເປັນ = である(be) ຫຍັງ = 何
つまり「何にも(問題は)ないよ」っていう感じのニュアンスだ。

外国人にとっても、ラオス人にとっても共通認識として、この言葉があらゆる場面で使われていて、ラオス人の国民性を象徴する言葉だと思われるほど、口癖のように言っている。

たまに、これが真面目な日本人を苛立たせる。

例えば、ラオス人が約束の時間にだいぶ遅れてやってきて、なぜかラオス人自らが、ボーペンニャンと言って弁解するとか。(いや、こちらは大丈夫じゃない…)

こういうことは、仕事の場面では、色々困ってしまうが、このボーペンニャン精神を取り入れると、心持ちが楽になるんじゃないかと思っている。

日本でサラリーマンとして生活をしていると、朝の通勤時間に、出勤時間に遅れそうだからか、周りの人を吹き飛ばしそうな勢いで歩く人や満員電車でも無理やり押し込んで乗り込む人など、とくに時間に関して、かなり厳格すぎるくらい厳格になる人たちをよく見る。

たしかに、大事なアポや人との待ち合わせとか、必要なとき、時間に間に合うことは大事だが、正直、出勤時間など多くの場合は、多少誤差があっても、それほど問題は発生しないはずなのだ。(間に合わなくて怒られるという問題ではなく)

この、それほど問題が発生しないという考え方は、時間だけでなく、様々な場面で言えることで、よくよく考えてみると大した影響は無いにもかかわらず、「こうでなければいけない」と思わされるようなことが実際多い。

だから、日本人みんなが、このボーペンニャン精神を取り入れることで、もう少し気持ちを楽に持てるようになるのではないかと思っている。


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