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チェックリスト【プライバシー保護の取り組みに関する研修】

こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。

私は作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長をしています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、管理職に必要な知識と情報をシェアしていきたいと思います。

今回は介護施設の法定研修の一つ、【プライバシー保護の取り組みに関する研修】に使えるような内容となっています。
 
では早速始めます。

プライバシーの侵害・個人情報の漏えい

プライバシーの権利とは、人がその私生活や私事をみだりに他人の目にさらされない権利をいいます。
 
たとえば家庭での過ごし方や会話の内容を公表されたり、自分の部屋を見られたり、過去の経歴などが公にされた場合にこの権利が侵害されたこととなり、問題になります。
 
肖像権もプライバシーの権利の一つです。
 
肖像権とは自分の肖像(顔や姿)を写真やなどに写しとられたり、公表あるいは使用されたりしない権利のことです。
 
介護サービスは、送迎時にご利用者の自宅内まで入ったり、入浴で裸を見たり、排泄動作を見たりなど、個人のプライバシーに立ち入る、私生活に密着したサービスです。
 
介護職はサービスを提供するうえで、ご利用者が不快に感じないよう、常にプライバシーに配慮した声掛けや対応を行い、信頼関係を築くことが重要となってきます。
 
またご利用者の氏名・住所・身体状況・既住歴・生活歴・家族構成などの個人情報も扱わなくてはなりません。
 
そして、サービス内容によっては写真や動画をとることもあります。
 
これら個人情報も全てプライバシーに含まれるため、取り扱いには注意が必要です。
 
プライバシーの侵害や個人情報の漏えいにあたる場面を何ケースかあげます。

・「そろそろトイレに行きましょうか」と他のご利用者の前で大きい声で誘う

・「この人、嚥下障害があるから…」、「この人認知症入っているから…」と大きい声でご利用者の症状を言う

・ご利用者のオムツや着衣を交換する時、カーテンを開放したままで行う

・ご利用者の記録を記録を開いたまま机の上に置き、ほかのご利用者に見られてしまった

・認知症の方のことを「あの人は、何も分からないから話しかけても無駄だよ」と他の利用者に話をしている。

・ご利用者(またはご家族)が病気になったことや亡くなった場合、ご家族の許可なく他の利用者に言ってしまった

・ご利用者や家族状況や住所などを他の利用者に聞こえる場所でスタッフ同士で話している

・無断で写真を撮り、施設写真に載せ不特定多数に配布する

 このような場面はなにげなく働いていると生じてしまいます。
 
何がプライバシーの侵害や個人情報漏えいにあたるか常に注意し、対応策を講じる必要があります。
 
それでは施設としてプライバシーに対し、どのように向き合っているか"チェックリスト"としてご紹介します。
 
自分の施設は大丈夫かどうか、という視点で見てください。

チェックリスト

  1. 定期的にプライバシー保護に関する研修を行っている

  2. プライバシー保護に関するマニュアルが整備されている

  3. プライバシーに配慮した声かけを行っている(不適切な声掛けになっていない)

  4. 特に入浴・排泄介助の際、プライバシーに配慮して介助している(不適切なケアになっていない)

  5. ご利用者の個人情報やプライバシーにかかわる話を、他のご利用者に聞こえるような場所でしていない

  6. 自施設の新聞やSNS、ホームページなどにご利用者の写真や動画をアップさせる時は、ご本人やご家族の許可を取っている

  7. ご利用者の個人情報を、他のご利用者や自分の家族、友人などに話していない

  8. 防犯カメラを設置するときは、ご本人やご家族の許可を取っている

  9. 職員のプライバシーにかかわる話を、ご利用者に言っていない

  10. 個人情報の記載された書類が散乱していない

  11. ケアの提供に必要ない個人的な情報をムリに聞き出そうとしていない

  12. 外部研修等で事例発表をする際、個人が特定できないように配慮している

おわりに

いかがだったでしょうか。
 
プライバシーや個人情報は、定期的に勉強していないと知らぬ間に侵害しがちです。
 
よって法定研修として年に1回開催義務があるわけです。
 
形だけの研修ではなく、自施設に落とし込み、意味のある研修にしていきましょう。
 
それではこれで終わります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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