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ファッション漫画と人生観

東京ビッ○サイトの展示会で、フランス人から「今日は国の偉いさんの葬式?」と問われて以来、この漫画は希望であり指針です。

こんにちは。リモート業務が増え、数回着ただけの春物スーツをクリーニングに出すタイミングで、ふとこの漫画を思い出しました。


「王様の仕立て屋」大河原 遁  著 集英社


連載開始2003年〜現在、全シリーズ単行本60巻。ナポリスーツのスーパー職人が、オーダーメードでお客の人生を上向かせて行く痛快活劇。先日連載終了した進撃の巨人11年半よりも長く、まだまだ続きそうですね。

一話完結型、小回り良いストーリー展開ですが、ここまで息が長い連載は登場人物の人生だけ服があるというファッションが持つ懐の広さと、その可能性を表していると思います。


自身の服にかけるお金が、機能性繊維の単色ファストファッションに限られている今、読み返しますと、服も自身の人生(仕事、対人、遊び…etc人生 観)を表すアイテムだなと再認識します。


↑のフランス人との会話の時、既にこの漫画を読んでおり、スーツのラペル幅にこだわるなど、自分なりに意識していたつもりでしたが、色は無難な黒、紺系ばかり…。

ハッとさせられました。

だっって。仕方がないじゃないですか…。当時はBtoB営業で、お客様よりも目立たない意識で、あと急な時、礼服にもなる便利な色で、あとあと靴色を合わせる予算がないから、鏡の前で無難に黒、紺…。


やはり人生を表しますw


(ちなみにBtoB展示会、HPの参考写真を見ると、黒スーツ、白シャツ、黒、白、黒白… 自分が写っていても判別不能。フランス人のジョークもわかりますねw)



この漫画で特に好きな箇所は、主人公のスーツ職人が一旦はお客の注文を断る場面です。
服にもアンタにもプラスにならないよ。そんな仕事はしない。
職人矜持を単純明快、大岡裁きの如く、描写されていて、いつ読んでも上手いな〜と思います。

仕事の断り方。漫画のコマ割り並に短時間かつ明瞭。単純に真似すると大ケガしそうですw
ただ、依頼を受けてから可能な限り短時間では意識しています。


アパレル離れと評されてもよい最近の自分に、何かしらのプラス要素が見つけられる良作です。一読をオススメさせて頂きます。


それでは!





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