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Jamboard の行方は?(4) 代替えソフトは同じもの?

これまでの (1) ~ (3) では、学校現場の先生方がそんなに慌てることはない、という路線で書き連ねています。Google からの追加情報も発表されていないので、今もその考えは変わっていませんが、学校や組織の方向性を判断しなければならない立場の人は、情報収集を行っておいた方がいいと思います。立場や役割によっては、状況が異なると思うのです。
わたし自身、後者の立場なので、各種のサードパーティ製アプリを試したりしています。


実際に使ってみるのももちろんですが、既に使っている人のコメントを聞きたくて、各地の GEG などで開催されているオンラインイベントなどにも参加しています。カタログスペックのようなアピールポイントも大切ですが、実際に使った人の声・意見は、もっと大切だと思いますよね?

代替ソフト?

誰しもが探しているのは、Jamboard の代替となるアプリ。

一人で使ってみるだけでなく、前述のようなオンラインイベントで、実際の授業のようにクラス全員で操作するように共同編集してみると、機能だけでなく操作感がよくわかります。

思うに、

  1. どのアプリも Jamboard よりも高機能!

  2. 高機能であるが故に、操作が(Jamboard よりも)複雑になる。

  3. (少なくとも現時点では)Google Classroom と直接連携していない。

  4. (少なくとも現時点では)作成したデータは、それぞれのアプリ側に保存され、Google ドライブ内には保存されない。

  5. リアルタイムにマウスカーソルまで見えていると、視覚的にうるさいかも?

といった課題があるように感じています。どれも Jamboard の機能をすべて備えているのでしょうが、使い勝手がかなり変わってくるような気がします。

わたしの周りだけかもしれませんが…
「一太郎」から「Microsoft Word」への移行を求められても、なかなか移行できなかった人が、多くいらっしゃったように感じています。そのような人達が、Jamboard からこれらのアプリへ移行しなければならないとなったとき、スムーズに移行できるのか、ちょっと不安です…

この辺りの違和感は、↓ の野中先生の記事でも触れられています。

もしかして、Google スライドが!

Google が提供している以下のヘルプ記事では、「Jamboard に代わるデジタル ホワイトボード」として、以下のような 6つのアプリが提示されています。

  • FigJam by Figma

  • Google 図形描画

  • Google スライド

  • Lucidspark by Lucid Software

  • Miro

  • Pear Deck

これまでの (1) ~ (3) でも触れたサードパーティ製のアプリの他に、

が追加されています。「Google 図形描画」で置き換えられる部分は、かなり限定的な感じがするので、ちょっと別にすると、「Pear Deck」は Google スライドのアドオンとして提供されているものなので、残りの 2つはどちらも Google スライドを用いたものとなっています。

  • 「Pear Deck」については、以下 URL で解説されているので、ご覧ください。

と言うことは、Google が提供するアプリを用いて代替するなら「Google スライド」なんじゃないか?と思うのです。前述した課題について、「Google スライド」について言及すると、

  1. どのアプリも Jamboard よりも高機能!
    → Jamboard よりも、ちょっぴり高機能

  2. 高機能であるが故に、操作が(Jamboard よりも)複雑になる。
    操作は複雑になるが、Google スライドは使い慣れているだろうから、違和感はあっても対応できるかも?

  3. (少なくとも現時点では)Google Classroom と直接連携していない。
    Google スライドは、Google Classroom と連携している。

  4. (少なくとも現時点では)作成したデータは、それぞれのアプリ側に保存され、Google ドライブ内には保存されない。
    Google スライドは、Google ドライブに保存される。

  5. リアルタイムにマウスカーソルまで見えていると、視覚的にうるさいかも?
    共同編集の際に、他の人のマウスカーソルは見えない

といった感じで、割といい感じ。サードパーティ製のアプリに移行するよりは、「Google スライド」の方が違和感がないんじゃないか、と思ったりします。

そうなると、これまでに作った ↓ のような Google スライドを活用するための GAS のプログラムが、より活用されるようになるかも?

このままの方向性であれば、Google は Jamboard のサービス提供を終了し、Jamboard と同じアプリを提供してくれるサードパーティはなさそう。

  • 今後、あえて Jamboard クローンを提供するサードパーティが現れる可能性がないわけではありませんが、ちょっと期待薄ですよね…

となれば、Jamboard で対応していた「こと」は、別のアプリに移行するしかありません。ひとまず、「Google スライド」も捨てがたいのではないか、と思いました。皆さん、どう思いますか?


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