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番号札のマッチング

月末の銀行で、窓口係の女性に
「お久しぶりです」
と声を掛けられた。
マスクでお顔が半分しか見えないのと、
こんなところにいるわけがないという
思い込みで、一瞬誰だかわからなかった。

「○○の母です」
 参観日のクラスの顔合わせでよくある口上に、
一気に頭が覚醒!!
銀行にお勤めだったとは知らなかった。

銀行窓口の業務をしてもらいながら、小さな声で
近況報告が続く。
上の子も下の子も同学年だった彼女とは、
参観日に顔を合わす機会や話す機会が結構あった。
でも、すごく仲良しだったわけではないので、
学校以外でご一緒することはなく、子どもの卒業
とともに縁遠くなったお母さんのひとり。

「卒業すると顔をあわせることもなくなりますね」
「この春に、子ども達もみなそれぞれ家を出て
 夫婦と犬だけの生活になって、寂しいものです」
「同級生のお母さん達にも全然会うことがなくて。
 近くに住んでるみんなとも全然。」
「お会いできて嬉しくなっちゃいました。」

『こちらこそ、声を掛けてもらえてうれしかったです』
と言って別れた。
会う約束はしないけれど、銀行に行くことは多々ある
からまた会えるかな。
番号札のマッチングに期待しよう。

夫婦2人で始まって、子どもが増えて、賑やかになって
また2人になって、孫ができてまた賑やかになって
そしてまた2人になって…。
そんな家族の増減を繰り返しながら、人生は進んでいくんだな〜
とぼんやり思う5月の終わり。
(あ、もう1日あった)

子育てに一段落した後、
そしてもう少しして定年を迎えた先、
老後、どんな暮らしをして行くのか
突然に...万が一...なことが起きた時に
残された家族が困らないように...とか
色々考える時期に来ている気がする。

片付けなきゃ...色々。

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