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発達っ子に最適な、メタ認知トレーニングのすすめ

こんにちは!ともです。

前回、
発達っ子(自閉症児)は
相手の気持ちを読むことが苦手である
云々(うんぬん)と記事でお伝えしました。
 
他者に関心が薄いという特性が
そうさせるにかもしれません。
 
そんな発達っ子におススメしたいのが
メタ認知を向上させるための
トレーニング
です。
 
そもそも聞き慣れないワード
「メタ認知」って何?
 
今回は、
そんなメタ認知とは
 
✅どんな概念か?これを重視する理由は?
✅高めるメリット、デメリット
✅高めるためのトレーニング法

を分かりやすく解説します。
 
今回も
5分程度で理解できます。
 
ぜひ最後までおつき合いください。
 


1.メタ認知とは


 

(1)定義


 
アメリカの心理学者ジョン・H・フランベル
が1976年に提唱した
「メタ記憶」という概念が元となり
発展したものです。
 
メタ認知とは、
「メタ(ギリシヤ語:高次の)」
という言葉が指すように、
自己の認知(考える、感じる、記憶する、判断する)
をさらに認知すること
つまり、
自己を一つ高い視点から客観的に見ること、
さらに、
自分自身をコントロールでき、
正しく冷静な判断や行動ができる能力までを
含めて指すことが一般的です。
 
様々な分野で活かされています。
 
 

(2)メタ認知の発達


 
メタ認知は、
小4前後から大きく発達すると言われています。
 
メタ認知が発達すると、
自らの学習状況や進捗を振り返り、
得意、不得意、効果的な勉強の仕方を
判断、評価できます。
 
また、
自分の行動を見直して、
改善行動が見られるようになります。
 
 

(3)メタ認知の起源


 
起源をたどると、
「無知の知」を提唱したことで知られる
哲学者ソクラテスです。
 
彼の唱えた無知の知=
自己が無知である
ということを自覚する
 
これも無知であることの認知
すなわちメタ認知です。
 
メタ認知の源流でしょう。
 

ソクラテス 出典:Wikipedia


 

(4)メタ認知の発展形、亜種


 
少年マガジン誌で連載中の(アニメも)
人気サッカー漫画「ブルーロック」では、
超越した視覚として「メタ・ビジョン」
という概念が登場します。
 
主人公・潔世一(イサギヨイチ)が
空間認識力、洞察力、サッカーIQをフル稼働し、
ゲームを俯瞰して読み取って、
敵を出し抜いてマイボールにして
自分のゴールに繋げるための動きです。

出典:ブルーロック(原作:金城宗幸 作画:ノ村優介)©︎講談社


これも、
メタ認知の一種ですね。
 
この漫画、
私達にとって大事な考え方が
色白網羅され、
かつ、面白いです!

未読の方、一読をおススメします。
 
 

2.メタ認知が重視される理由


 

(1)メリット


①問題解決力と課題設定力がつく


 
メタ認知は、
答えのない状況で問題を発見し、
課題を設定する際に重要です。
 
自己中心的なバイアス(偏見)を避け、
高次の視点から問題点や対処法を
見つけることができます。
 


 

②自己理解が深まり成長意欲が高まる


 
メタ認知能力を高めることで、
自分の長所・短所、得意分野・課題を
適切に把握できます。
 
他人と協働しやすくなり、
成長意欲が高まります。
 
 

③コミュニケーション能力が向上する


 
メタ認知は、
主観・客観を使い分ける能力を育むため、
円滑なコミュニケーションが可能です。
 
協調性を高め、
信頼を築ることができます。
 


 

④柔軟性と適応力がつく


 
メタ認知能力を持つ人は、
変化に対して柔軟に対応できる傾向があります。
 
状況に応じて自己調整し、
適切な行動を取ることができます。
 
 

⑤自己管理能力とストレス対処力がつく


 
メタ認知は、
感情のコントロールにも役立ちます。
 
自分自身を客観的に見つめ、
冷静に対応できる能力を養います。


 ☆☆☆☆☆ 


メリットだらけですね。
 
メタ認知を高めて、
高次の視点から物事を見ることで、
普段気付いていない領域を知り、
成長できることを目指しましょう。
 
 

(2)デメリット


 
メタ認知能力は
思考力を大いに使う能力でもあるため、
度を越すと考えることから抜けられなくなり、
行動できなくなったり
疲れて注意力が落ちてしまうことがあります。
 


 

3.メタ認知トレーニング


 
さて、ここから本題です。
 
どうメタ認知能力を鍛えればよいか。
 
手軽にできる代表的な手法を紹介します。
 
 

(1)子供と一緒に学習計画表を作成・見直し・修正する


 
何事も計画して進めていくことで
視点を高める効果を見込めます。
 
計画の進捗(シンチョク)は
1日の終わりに簡単に振り返り、
週間単位、月間単位で見直しましょう。
 
計画通りに進めば
更に推進できるし、
計画通りでなければ
改善策を立てて修正する力が身につきます。
 
まずは、
子供と一緒に計画を立ててみて、
慣れてくると子供が
自発的に計画を立てる力も身につきます。


 

(2)成功したら具体的に褒める


 
うまくいって褒める際は、
次もうまくいくために何をすればよいか
子供によく理解してもらうため、
具体的なほめ方に特化し、
「どうしてうまくいった?」
と理由を聞いてみるのもいいでしょう。
 
また、
結果も大事ですが、
結果を得るための努力やプロセスを
評価することも大事です。
 
 

(3)成功しなくても叱らず原因を探る


 
うまくいかなくても
頭ごなしに叱るのは避け、
なぜ子供が失敗したのか
一緒に分析して原因を探ることに特化
することが大切です。
 
「次はどうやってやろうか?」
一緒に考えてあげましょう。
 
 

(4)他人の意見の聞き尊重する


 
高次の視点から物事を捉えるためには、
他人の意見を聞くことも大切です。

他人の意見を聞いて他人の考えを知ることで
他人目線が自分と違うことを認識し、
自分の考え方の癖(例えば悲観的、おおざっぱ)を
よく理解できるようになります。
 
短絡的に他人の意見を判断せず、
一つの考え方として
聞けるようになると最高です。
 
親は子供に対して、
「こうだからこう」と断定的に
言い聞かせるのではなく、
子供の意見を尊重し、
間違っていても即座に否定せずに、
「どうしてそう思う?」と
よく傾聴して
本人の考えを引き出し、
間違っている理由を一緒に探りましょう。


4.発達っ子こそメタ認知


 
前回のサリーとアンの課題でもあったように、
心が未発達だと
自分目線の考え方に陥りがち。
 
発達っ子の弱点とされるのが
「他者の目線」を持つことです。
 
なので、
メタ認知がなかなか育ちにくいのが
特に発達っ子です。
 
でもメタ認知トレーニングで
この弱点は必ず克服できます。



前述のメタ認知トレーニングの実践で、
この弱点を克服し、
高次の視点で自分自身を客観的に捉えること
他人には他人の考え方があることを理解し
他人の目線で考える力を身につけること
を実践していきましょう。

最初は難しく戸惑うと思いますが、
「あなたはこれをどう思うの?」
「あの子はこれをどう感じたと思う?」
と絶えず具体的な問いかけの実践で、
スモールステップでも
自分を客観視できる習慣
身につけてもらいましょう!



以上となります。


最後まで読んでいただき
ありがとうございました。


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ご不明点がございましたら、
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引き続き、よろしくお願いいたします。


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