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2年ぶりに先進国で暮らしたら

2年のタンザニア生活を終えて、先日、アメリカに引っ越してきました。

タンザニアの前にはアメリカに住んでいたこともあり、「久しぶりに帰ってきたぞ~」と生活が楽しみ。もともと住んでいた場所とは思えないほど、日々のちょっとしたことが実に新鮮で、私も子供に戻ったように、毎日、目の前で目撃するアメリカ生活の便利さや効率の良さに目を丸くしています。

今日は、アフリカからアメリカへと生活の場所を変えて感じた気づき、ここでの生活に慣れたら忘れてしまいそうな感情を忘れる前に記してみます。日本で生活するあなたにも、普段の暮らしに新たな気づきを与えてくれるかもしれません。

①すぐに出てくる

本当に感動します。レストランに行って、食事を頼めば、すぐに出てくるこの速さ。最初の数日は、このあまりの速さに慣れなくて、「わ、もう!?」「すご~い!」「速すぎる!」と一人で感動していました。

アメリカでの初の朝食は24時間オープンの『IHOP』というパンケーキ屋さん。なぜなら、時差で子供も私も朝4時に起きてしまったから。お腹が空いたけれど、ホテル滞在で食べものもないし…

アメリカでの初の朝食は、朝5時からのパンケーキ

待てよ、ここはアメリカ。便利なレストランがあるじゃないか!と気づいて、歩いて5分のところにあるこのパンケーキ屋さんへ。

こんな時間に食べに来ているのは私たちくらいでしたが、お店のウエイトレスさんはフレンドリーに朝いちのお客さんを招き入れてくれました。そしてパンケーキを4人分頼んだのだけれど、10分もしないうちにあったかい朝食が運ばれてきました。

す、すごい。速いし、おいしそうだし、今朝5時だよ!タンザニアではこんなお店はなかった。そんな風に感動しながら、温かくてやわらかいパンケーキをほおばったのです。

この感動について、アメリカに住む友達に熱く語った私。タンザニアでは、レストランに行くと、最低でも30分は待たされる、でも30分なんて早いほうで、1時間待たされることだってザラなんだと。すると彼女がこう切り返したのです。

「タンザニアでは、いつも出来たてのご飯が食べられたんだね。アメリカは早いけど、(レンジで)チンで出すところも多いからね~。できたてが食べられるタンザニアがうらやましいわ」

隣の芝生はいつだって青い。

②お水は飲んでOK!

インフラが完備されていないタンザニアでは、気を付けないといけないこともたくさんありました。おなかが痛くならないように子供にはよくこう教えていました。

「水道の水は飲んではいけない」
「レストランで出てくる水はもちろん、氷も口にいれてはいけない」
「レストランで出される生野菜は食べてはいけない」

さて、アメリカに戻り、レストランでバーガーを食べようとした私を止めて
娘が注意します。「レタスとトマトが入ってるよ!生野菜は注意でしょう」
一瞬、何のこと?と思ったが、そうだ、アフリカの生活では食べてはいけないと教えていたのでした。

ある日、家の水道の水でうがいをしていたら、息子が言います。
「それ水道のお水だけど、大丈夫?」
そうだ、アフリカでは水道の水は口に入れてはいけないのでした。

アメリカの生活にうまく順応しているように見える子供たちだけれど、ちょっとした時に、まだアフリカの余韻、というか生活を少しずつ調整させているところを垣間見ることができます。

③子供はふり返らない

アメリカでの便利な生活に少しずつ慣れながらも、私は正直「タンザニア、よかったな~」と後ろ髪ひかれています。

時間にせかされることなく、ゆったりと流れる時間。道を歩いていると、人懐っこい表情であいさつしてくれる地元の人たち。朝起きたら聞こえる、心地よい野鳥たちの声。

懐かしいタンザニアの風景

そんなホームシックな気持ちを子供たちは一切持っていないように見えるのです。「タンザニアのこと覚えてる?」「タンザニア楽しかったね~」そんな風に子供たちに共感を求めても、期待した答えは戻ってこないのです。

「タンザニア?ここはアメリカだよ、お母さん」
「それより、今日、学校でね~」
「タンザニアは暑かった」

ある意味、センチメンタルな母親に対して残酷なくらいです。
そうだ、子供たちは前を見て、しっかりと次に進んでいるのです。

母さんも、過去を懐かしんでないで、前に進もう!

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