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日本の「あたり前」がないタンザニアの学校

小学生の子供を持つ親として、タンザニアの学校ってどういう感じなんだろう?というのは、ずっと気になっていたし、日本のママ友からもよく聞かれる質問でした。

私の子どもが通うのは、海外の子供たちが多く英語で授業が行われる「インターナショナルスクール」で、タンザニアの学校とも違います。

ずっと気になっていたタンザニアの学校(一般のタンザニア人が通う「公立学校」)について、タンザニア人のママ友たちから聞く機会が増え、日本人としては「えっ!」ということがいくつかあったので、ご紹介。

タンザニアの学校のことを知ると、あたり前に思っていた日本の学校についても新しい視点で見ることができるのではないでしょうか。

体罰はあたり前

これがまず一番びっくりしました。タンザニアの学校では体罰は普通です。

タンザニア人のお友達の子供たちは「ボーディングスクール」という寮に泊まる下宿スタイルの学校に通っています。小学生の子供と離れて暮らすなんて寂しくないのかなと思い、理由を聞いたところ、「体罰から逃れるため」でした。

彼女によれば、タンザニアの公立学校では教師による「体罰は普通のこと」。教師の言うことを聞かない子供は、ようしゃなく棒でたたかれます。体罰がまかり通っているなんてひどい!と驚きましたが、日本でも30年くらい前、体罰があった時代は確かにありました。

ただ、たたかれた子供の親は、直接先生に会い、「私の子供への対応をちゃんとチェックしてますからね」というメッセージを送っておけば、その後は体罰が続くことはないとのことで、いかに、先生と密に連絡をとっているかが重要だ、と彼女は言っていました。

水泳の授業はない

タンザニアの学校に「水泳」の授業ありません。そのため、よっぽどの富裕層でもない限り、タンザニア人は大人でも泳げないのです。

理由は、学校の予算は限られているので、その予算を「プール」の建設にあてるということは一般的ではありません。さらに「水不足」がよくあるタンザニアで水はとても貴重です。大量の水を必要とするプールがないのは理解できます。

さらにプールを作ったら、水の浄化設備などインフラもしっかりとさせなくてはいけません。うちの近くには唯一1つ大きなウォーターパークがあるのですが、行くタイミングによって、プールの水が透明の時と、汚い緑色で入る気がしない時とかなりの差があります。プールを作っても、「水の浄化」という大きなハードルがあるのだなと感じます。

プールがない理由の最後。そもそも優先事項ではない!ということがあります。タンザニアの学校では、基礎的な教育資源や施設の不足が深刻で、学校の教育水準の向上や生徒の学習環境の改善がまず大切。プールの建設の優先度は低いのです。

ただ、「ボートが転覆して死亡者がでた」などというニュースも見るので、やはり泳ぐスキルというのは大切だと感じます。

女の子はとっても短髪

下校時間の女子学生たち

こちらで見る女子学生の髪型はとっても短いです。年中夏の気温のタンザニア、暑いからかな?と思っていました。

タンザニア人のお友達に聞いたところ、それは「子供たちが勉強に専念できるようにするため」の学校のルールとのこと。

アフリカ人の髪の毛は日本人の髪の毛とは違って、確かにお手入れが大変そうな縮れ毛です。そのため長髪の人は三つ編みにしてまとめている人が多いです。直毛の私がゴムで後ろでしばるのと比べて、かなり時間がかかりそうです。

子供たちが、髪の毛を三つ編みにしたり、ヘアスタイルのことばかり気にして勉強に専念できない、なんてことがないよう、小学校の年齢は学校が短髪を規則としているそうです。14歳くらいから、短髪の規則が外れる学校が多いそうです。

まとめ

私の住む「ダルエスサラーム」はタンザニアの都会ですが、村に行くと、先生一人が50人の生徒を見ています、とか100人を担当しています、とか子供ひとりひとりへのケアが行き届いていなさそうな現状があります。また、子供に学校に行かせるより、畑仕事をさせたほうがいいと考える親も多いとも聞きます。

「学校に行く」ことがあたり前の日本の子供たちは、プールであたり前に泳げる私たちは恵まれているよな、と改めてそんなことを感じます。

その一方で、自然に囲まれて、テレビゲームなどがない子供たちは、生き生きとしていて、うらやましくも感じます。

あなたは、タンザニアの学校の様子を知って、どんなことを感じましたか?

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