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批判する前に理由を知る #104

最近、よく見るようになったリクルート姿に身を包んだ就活生。

コロナ禍ではオンラインが主流であまり見かけることはなかったけど、この風潮も戻ってきたみたいですね。

全身真っ黒のスーツにカバン、パンプス、黒髪のポニーテール。

これを見て「え、まだこの文化あるの!?」って驚いちゃいました。

私自身の就活の時もしっかりやっていました。笑

で、社会人になった私からすると「これ意味ないし、辞めた方がいいんじゃない?」なんて内心思ったわけです。

でもちょっぴり大人になった私は「いやでも視覚情報が大半を占めるからこそ、身なりを統一することで、内面にフォーカスできるのか?」なんて自問自答もして(笑)

その時にふと、前職の上司から言われた言葉を思い出しました。

「この提案はいいと思う。でも、このてのアイデアは他の誰かが既に出しているはずで、どうして今採用されていないと思う?そこまで考えられるようになるといいね」

新卒で言われた時は「社会人きびしっ!」ってなったけれど、当時の上司は「(背景を学んで)その物事の本質を捉えた上で、提案や批判をしていこうね」ってことを伝えたかったんだと思います。

これを今回の話に繋げると、「個性潰してるだけで意味ないし、リクルートスーツの文化辞めた方がいい!」という個人的主観だけで終わらせるのではなく、「なぜ就活生の服装についてはこんなに議論がなされているのに、リクルートスーツの文化は定着しているんだっけ?」のように一旦立ち止まって考えてみる。そのプロセスを経た上で自分の意見を述べることが大切だと感じました。ではないと感情論だけで終わってしまう危険性があるかと。

たまたま今回はリクルートスーツの話でしたが、これって対人関係やビジネスの場面でも応用が効くと思います。円滑なコミュニケーションを取るためには「相互理解」が欠かせないので。

ちなみに、リクルートスーツの普及にはこんな背景があるみたいです。

90年代のバブル崩壊により、リクルートスーツは一気に画一化されていきました。それは、服装にこだわって内定を逃すくらいなら無難なものを選ぶという追い詰められた就活生の思いの現れだった考えられます。

これに加え、世界的な黒の流行、リクルートスーツの日用品化などから影響を受け、無難で他の用途にも使える黒という色がリクルートスーツの定番となりました。

画一化にはネガティブなイメージがありますが、女性のビジネススタイルの確立というポジティブな側面もあることを忘れてはいけません。

このように、リクルートスーツは社会の変化に合わせて絶えずその形を変えてきました。現在の黒のリクルートスーツもその通過点の1つに過ぎず、今後も変化を続けていくでしょう。

画一化されたリクルートスーツに疑問を抱いている人も少なくないと思います。しかし、単にみんなが着ているから着るのと、歴史的変遷とその合理性を知って着るのとではリクルートスーツに対する印象が全く違います

なぜ黒?リクルートスーツのゆくえを歴史から考える(中編)|アパレル業界について知る!

より詳細をご覧になりたい方は上記サイトに飛んでみてください!

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