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ただ話を聴くことのパワフルさ

こんにちは。鷹取智子です。
研修講師として活動をしています。
noteでは、「心身ともに健康でいることの重要性」について
シェアしています。何かしらお役に立てたら嬉しいです。


あなたの部下や後輩を育成する際、難しいな~と思うこと
ありますか?


なかなかうまくいかないな~と
手探りで一生懸命向き合った時代が、私にももちろんあります。


CA時代、新人のCAたちを現場で育成する部署にいました。
それはそれは様々なタイプの後輩がいたので、
大変でしたが楽しかったです。



ある年、対照的な同期の2人がうちのチームに配属されました。


・素直で可愛いのが強みだけど、
仕事がなかなかできるようにならないAさん

・気が強くて軸があり、ちょっと生意気な点もあるけど
仕事に対するプライドがあり、なんでも完璧にこなすBさん


そうするとね、みんなAさんの指導にかかりっきりになるんですよ。
Bさんは放っておいても勝手に成長するので、放置プレイ。


やる気に溢れていたBさんが、何だか浮かない表情で仕事に集中できて
いないな~と感じるようになった私は、
Bさんに「もし良かったらちょっとお茶でもしない?」と、
滞在先のホテルの部屋に招きました。


ちょっと迷惑かなとも思ったのですが、
Bさんは何だか嬉しそうな顔をしたので、ホッとしたのを覚えています。


そこで話してくれたのは、

・みながAさんばかり指導していて、うらやましい
・私のことは誰も気にしてくれないので寂しい


などの本音でした。
なんとなくそんな気がしていたので、そこまで驚きませんでしたが
寂しい思いをしていたんだな、と心がギュッとなりました。


私は、


「話してくれてありがとうね。また何かモヤモヤしたことがあれば、
良かったら聞かせてくれるかな?」


と伝え、その後は付き合っている彼の話、趣味や家族の話などをして、
楽しく時間を過ごすことに。


帰りのフライトでの彼女の仕事ぶりは、
以前のように明るい笑顔で楽しそうで、

「話を聴くことで、少しは気持ちが楽になったのかな。
ちょっとはサポートできたのなら良かった」


嬉しい気持ちで満たされたことを思い出します。


その後、時折彼女から連絡があり、
「また話を聞いてもらえますか?」と言われ、
また私の部屋でお茶やスイーツを食べながら
話を聞いたり、仕事の分からない点を教えたり。


そのうち彼女に対しての育成プランを、私が独自に考えるように。
仕事のできる彼女は、おそらく今の業務だけだと物足りていない。
だから私の仕事を、できる範囲で教えてやってもらうことにしました。
もちろん責任は私が持つと伝えた上で。


彼女に目標を設定してもらい、
それに対してのフィードバックもしていきました。


当時コーチングという言葉は知ってはいましたが、
学んでいませんでしたし、
1on1という概念がもちろんまだない時代でした。


感覚でやっていたのですが、
彼女を含めて、性格や能力が違うひとり一人に合わせた
指導方法を考え、実践しながらひとり一人の強みを引き出すことが
楽しくやりがいを感じました。


1on1ミーティングがなかなかうまくいかない、
と言う話も良く聞きます。


上司先輩はついつい指導や進捗報告を求めてしまい、
部下や後輩が話す機会を奪ってしまいがちなのではないでしょうか。


部下後輩が話したいことを話せる機会をつくることが、
大事なのではないでしょうか。



「この人になら話してもいいな」
そんな風に思ってもらえる人で在りたいと思っています。





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