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【海外生活#中華人民共和国】日々感じること#2_中国の塾禁止・宿題削減?教育格差是正の本音と裏側


こんにちは!
トミーです。

昨日決意表明しましたが、これまでシリーズものでいろいろ書いてもの+日々感じたことを紹介していきたいと思います。
※毎日更新予定ですが、体調不良や急な予定が入った時は申し訳ありません。

昨日も書きましたが、なぜこのようなことを書こうと思ったのかというと日本で語られている中国と現地で体感する中国は全くもって違う印象を持ったからです。以前の私がそうでしたが、日本国内でテレビを見ただけで理解したつもりになっているステレオタイプ、薄っすらとしか中国を見ていない方に対して意識を変えるまではいきませんが、中国に対する見方を構成する素材の1つとして活用していただくことをねがっています。
もちろんこの記事を見て頂いた上で「日本のテレビでやっている内容と同じ」という印象を持つというのももちろん理解できますし、一つの答えだと思っています。
いろいろな方の意見があり、議論するのが人間らしく生きていくひとつの方法だと思っています。もし、気になる点等ございましたら、コメント欄やその他方法で交流させて頂ければ幸いです。

さて、前置きが長くなりましたが、本日は中国国内の教育について私見を述べたいと思います。先日以下の記事を見て同意するところもあれば「?」が付くところもありました。
学歴社会・中国「素質教育」重視へ、「有名大学に入れなければ人生終わり」に変化 | 東洋経済education×ICT | 変わる学びの、新しいチカラに。 (toyokeizai.net)

もちろん現在の中国は「有名大学に入れなければ人生終わり」という文化は無くなってきたと思います。
一方でその理由は「素質教育」を重視しているのかというと疑問があります。中国は今では世界有数の経済大国となっています。
結論から言えば「選択肢が広がった」だけだと思っています。
以前の日本も同様ではなかったでしょうか?
私の父親(現在70代)が大学受験をする頃は自分の将来は自分で決めるという考え方も芽生えているようでしたが、両親(私からすれば祖父母)からは東京の国立大学もしくは有名私立大学に入る事がステータスとなっていた時代があります。
もし、そのルートに進めば大手企業に入り終身雇用というレールに乗る事が出来ます。
但し、今はどうでしょうか?
もちろん入る大学によって人生が決まるという考え方が一定数存在しますが、その比率は以前より減少していると思います。
中国においても経済が豊かになりこれまでお金に余裕のある一部の人間しか選択出来なかった海外留学等が身近になってきているのは事実だと思います。それをざっくり数字や上辺だけを見てしまえば「素質教育」を行っているように見えるのでしょう。但し、実態は国民の所得が向上し進路の選択肢が増えたが正解だと思っています。

最後までお読みいただき。。。とここで終わろうと思ったのですが、教育に関して最近理解出来たことがあります。上記とは趣旨がずれますが、中国の教育についてもし、興味があれば読み進めてください。


さて、上記では経済成長により選択肢が増えたと偉そうに書きましたが、中国国内の貧富の格差はより一層深刻なものになっていると思います。
以下は「中考(日本でいう高校受験)」の結果によって①一般高校、②職業訓練高校、に行った学生それぞれの学校生活を表したものです。
中国全体では割合は違うものの私が住んでいる広州やその他大都市では「中考」の結果によって50%は①一般高校、50%は②職業訓練高校に行くことになります。①一般高校は日本の高校同様に国語や数学等の授業を受けますが、②職業訓練校は文字の通り将来働く訓練をする高校としてとらえて頂いてよいと思います。画像を見て頂いたら分かる通り、もう既に高校進学の際にホワイトカラーかブルーカラーかが決定してしまいます。

政府はこれらの教育是正のため過熱している塾などに規制が入りました。
但し、その規制によってどのような変化があったのか?

現地に住んでいる私の意見かつ中国人の友人に聞くと結論は

「なにも変わらない」

という反応です。
なぜなのか?以下は家政服務という日本で言えば家事手伝い代行業者の従業員紹介ページを抜粋したものです。
若くて綺麗な方が家の掃除してくれるのか?と思われる方がいると思いますが、私の想像含めですが以下の方々は元々塾や家庭教師をやっていた方になります。
なぜそう思うか?中国語なので分かりにくいと思いますが、学歴や英語検定の等級。笛などの芸術分野の資格等も掲載しています。
掃除機を扱うのに英語や芸術分野の資格は必要でしょうか?

家事手伝い仲介業者の紹介ページ


答えはもちろんNOです。
彼女らも家事手伝いをするつもりはないと思います。
前述しましたが、塾等が禁止となったため家事手伝いとして自宅へ派遣。
掃除等はせず、子供の家庭教師をすることになります。
もし、万が一政府から指摘されても家事代行業者に登録されていて正式に派遣されているため、家事代行業務の一環で子供の勉強を見ていたといえばなにもおかしな点はありません。

もちろんマンツーマン指導となるため、これまで以上に費用はかかみ一般家庭には負担できない金額になっています。

そのためお金を持っている富裕層の教育環境は変わらず中間層以下の子供、特に低所得の子供がなかなか上に行く機会が奪われる状況となります。

また富裕層の場合もし、中考(高校受験)や高考(大学受験)に失敗した場合海外留学という選択もあります。

今回は、教育格差是正の本音と裏側と題して私見を述べましたが、いかがでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また!

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは息子の日本語教材の購入にあてます。本当にありがとうございます。