【ネタバレあり】「マリグナント 狂暴な悪夢」の感想＆解説
こんにちは！
いやー、「マリグナント 狂暴な悪夢」見てきましたよ～！
よかった！
もう、「こう来るの？！」「おお、魅せるなぁ」と心の中で拍手しながら見てましたよ！
ジェームズ・ワン監督からネタバレNGが出てます。まだ見ていない方はどうぞ見てから戻ってきてくださいね！
それでは予告の後から、ネタバレ書きます。
予告をどうぞ～！
あ、マリグナントの言葉の意味を載せておきますね。
malignant
悪意のある、きわめて有害な、悪性の 引用元
さて、もうここからは映画を見た方しかいないということで！！！
先ほどMalignantの英語の意味を掲載しました。
もう少し詳しく説明すると、下記のような感じで使われてるそうです。
研究社 新英和中辞典での「malignant」の意味
malignant
1悪意[敵意]のある 《★malicious，malevolent より意味が悪い》.
cast a malignant glance at… …を悪意に満ちた目でちらっと見る.
2〈影響など〉きわめて有害な.
3【医学】〈病気が〉悪性の (⇔benign).
a malignant tumor 悪性腫瘍(しゆよう).
これを見るとタイトルにぴったりな単語だなぁと思いますよね！
最初、映画は研究所からスタートします。
この時点では３の医学的な意味でのマリグナントなのかな？と思いますね。
そして、作品が盛り上がるにつれて、１や３の意味合いが深まっていきます。冒頭で先生が「悪性腫瘍を取り除かなくては」と言ってましたが、この時はたしかマリグナントではなく、cancer（＝悪性腫瘍のこと）と言っていたような気がします。
見終わった今、予告を見返してみると、いやぁびっくり！
結構ちゃんとガブリエルの姿が映ってますね。
冒頭の夫が部屋の中の異変に気付くシーン、これ見直してみるとはっきりとマディソンの姿が映ってます。
テレビに砂嵐が映っていて、その明るさで部屋がうっすらと見えるわけですが、ソファーに座っているのはマディソンです。髪の毛も綺麗に整ってます。その後、夫の背後に回り込みますが、このときも髪の毛には艶があって綺麗にまとまってますね。
このときはマディソンだなんて思ってなかったから、うわなんだこの幽霊、、、って感じでしたがｗ
ソファのへこみがゆっくりと直るところも、見えない幽霊がいる～！とか思ってましたが、これはおそらく「この邪悪な者は、この世界に肉体として存在している」ということを証明するシーンですね。
また、今あらためて予告を見ると壁にあけた穴を通るガブリエルの姿は完全にブリッジの状態で、足も逆向きで動いてます。
いやー思い込みってすごいですね。予告でこんなにはっきり写ってるのに気づかないのか。
個人的に最も驚いたのは、
シアトルには地下に昔の街が残ってる！
でしたｗｗｗ
めちゃくちゃ行きたくなったよ！
次アメリカに行ったらシアトルまで足を延ばしてみようかなと思いました。
えっと映画の話に戻りましてｗｗｗ
ちょっと映画の中での表現は忘れてしまったのですが、マディソンの症状は「寄生性双生児」と呼ばれるケースだと思います。（違ったらすみませんｗ）
これ、映画の中の創作ではなく、実際にある症状です。
双子としてお母さんのおなかの中で育つのですが、発育の途中で、どちらかの体に一部が吸収されてしまいます。
結合双生児と違うのはおそらく、脳が２つないことではないでしょうか。
映画の中でも、ガブリエルはエミリー・メイ（＝マディソン）の脳の一部の機能を共有しているため、脳は切り取らずに残していたと思います。
映画では骸骨みたいのがエミリーの背中側にくっついて動いていましたが、もしこのガブリエルがしっかりとそだっていれば、背面で結合した結合双生児となっていたでしょう。
こちらの記事によると、
結合した二人の間に身体的発育や精神的発達の大きな格差がある場合や、一方は未発達で手や足だけしかない場合（寄生結合体）もある。
とのことですので、エミリーの場合、ガブリエルは寄生結合体といえるでしょう。エミリーは普通の女の子として育ってますが、ガブリエルはほとんど育っていませんでした。
結合双生児の場合は、生存率が低いそうです。
結合双生児は、一つの受精卵が一卵性双生児になる途中で何かの原因で双子がくっついたままに成長することで生まれる。
そのため結合した二人は同性で、理由は不明だが女性ペアが3分の2と言われている。
数万人から20万人に1人（というか1ペア）の割合で生まれるが、内臓の奇形があるときも多く、40％は死産で35％は生後1日で死亡する。
ほとんどの子は死んでしまうんですね。悲しい。。。
でも、元気に生きてる結合双生児の人たちもたくさんいますよね！
1990年生まれの結合双生児、アビゲイル・ヘンゼルさんとブリタニー・ヘンゼルさんは小学校の先生です。
教室に2人先生がいるってにぎやかになりそうでいいですね！
2人の話している動画を見ていると、やはり双子らしく時々話す言葉がシンクロします。脳は分離しているけど、同じことを話してシンクロしているので、双子のまなかなちゃんとかがシンクロして話すのも、やっぱり双子のテレパシーみたいなもんなんですかね？不思議！
手術をして分離させることもできたそうですが、そうすると片方の子は亡くなってしまうそうで、ふたりのお母様はそれはできないと断ったそうです。
性格も2人は全く別だそうです。
学生時代は教科書は共有していましたが、ノートやテストなどは別々。成績も別々についていたそうです。なんと大学は、学費を2人分ではなく、1.5人分でOKにしてくれたそうです！映画とか見に行くときは2人分支払うんですかね？！笑。飛行機の座席とかどうするのか気になります。1人料金でいいのかなｗ
そう考えると、寄生結合体（＝寄生性双生児）のエミリーのケースもかなりレアではあると思います。
寄生性双生児は頭部まであることは結構レアかと思います。
ウガンダで、４本の腕と４本の脚を持った男児が生まれていますが、この男の子の双子の片方は頭部がなく、腕と足だけが発達した状態だったそうです。↓手術前の写真も見れます。
こういう感じで、体内や体の外に双子の片方の体の一部を持った状態で生まれることはあるけれど、顔、ましてや脳まで機能した状態で生まれて育つのはかなりまれでしょうね。
ちなみ英語では寄生性双生児のことを「Parasitic Twins」というらしいです。
日本ではそこまで多くないので写真がでてこないですが、英語の「Parasitic Twins」で検索すると、いろいろなParasitic Twinsの写真が見れます。
生命の神秘を感じますね。
こんな感じで向き合う形で結合している双子ちゃんもいます。
ティーンエイジャーなのかな。
お姉ちゃんと一緒にTik Tokをやったりしてて楽しそう！
2人ともかわいいです！この場合、お化粧は片方ずつやるのか！
毎日2種類のメイクを楽しめるんですね！
個人的にはエミリーとガブリエルもこんな感じで、共存できていればきっとよい兄妹（姉弟？？）だったよなぁと思ったんです。
一緒に幸せに生きられる道だってあったよなぁと。
エミリーの母は15歳でレイプされて妊娠したと言っていましたが、多くは語られていませんでした。おそらく彼女の妊娠や出産にまつわるストーリーが続編やスピンオフの形で今後出てくると思われます。
30年前でもすでにエコーでお腹の中の赤ちゃんを見ることはできるので、15歳という年齢を考えると親に内緒にしたまま、中絶ができない（もしくは宗教的に中絶をしない）時期までそのままにしていたのでしょう。
結合双生児や寄生性双生児というものは実際にあることではありますが、それだけでは説明のつかない点がいくつかありましたね。
ガブリエルがスピーカーや電話などに音声を送っていました。
これに関しては、完全に超常現象でしかなく、ガブリエルは寄生性双生児であるとともに何かしらの能力を持っていることが分かります。
照明器具を上手いこと調整してましたね。つけたり消したりできる能力ももってましたね。爆破も可能。
アレクサ？！アレクサなの？！とか思ってましたが、、、ガブリエルでしたｗ
また、ガブリエルがマディソンの体を乗っ取って活動する際の戦闘能力はかなり高く、これもマディソンの肉体から考えると、そんなことできるか？！って感じでした。どう考えても「骨折してるでしょ！」って高さから落ちても、マディソンの肉体はどうにもなってなさそうだったので、このへんもなんだかの超人的な力を得られる理由がありそうです。ていうか、マディソン打たれてると思うんだわ。。。少なくとも、肉体を共有しているのだったら、頭部の傷だけではなく、かすり傷とか切り傷とかできてそうな気が。。。あのコート、そんなに高性能なの？！
寄生性双生児を分離する手術をしていれば、どんなにすごい腕の外科医がやったとしても背中に必ず手術跡が残っているはずです。お母さんや妹さんはそれを知らないのか？とちょっと不思議でした。
もしエミリーの背中が綺麗な状態なのであれば、あのガブリエルは寄生性双生児ではなく、憑き物かなにかという設定になってしまうような。。。
深追いしないでおこう。。。
夫が死んで、警察が来たときにマディソンは病院に運ばれます。
頭からの出血も調べられたはずです。もし、傷が開いていれば縫合するでしょうｗなので、後頭部は開くけど、綺麗に医者を騙せるほどに閉じることができる、、、ってこと？！
でもよく考えたら、ガブリエルに何かが憑りついてた？！かもしれないですよね。それこそ、悪魔とか。。。
ラストシーンがよくわかんなかったのですが、ガブリエルはマディソンの脳を乗っ取って、幻想を見せることができるということでしょうか。
ガブリエルはマディソンの妹を銃で撃ち、母親を窒息死させました。
でもその後、マディソンは自分の意思を取り戻して、妹を救いましたし、母親もベッドで生きてました。
これらから考えると、
・エミリーの背中には寄生性双生児のガブリエルという存在がついている。
・ガブリエルはエミリーの脳の一部を共有しており、人として存在しているわけではなく、「凶悪ななにか」であり、人ができないこと（超人的な体力、電話やスピーカーなどを通じて声を発する、照明器具の爆破、調整ｗ）が可能である
ということになり、単純に「ガブリエルは寄生性双生児でした！」で終わる話ではないということです。
だって無理ですって、、、人間が自分の意思だけで、他人に電話かけるとかできなくないですか？そもそも電話番号知らないし。。。こわいよぉ。
そして、続編絶対あるだろうなと思う理由は
「マディソンが自分の心の中でガブリエルを檻に閉じ込めたとしても、ガブリエルの脳と顔はマディソンの後頭部に今も存在している」
ってことです。
夫のDVで後頭部を壁にぶつけたことで、ガブリエルが活性化？復活したわけですが、後頭部にいる限り、ガブリエルがまたいつ出てくるかわからないですよね。いつ肉体が乗っ取られるかわからない恐怖とマディソンが今後も共存するのかと思うとかわいそうです。。。マディソン手術しようよ。
刑事さんたち＆マディソンの妹シドニーのとってつけたような恋愛模様はぜひ次回作で広げていただきたく存じます！
うーん。鑑札の眼鏡の女の子も可愛いし、シドニーちゃんも可愛いし。
鑑札の子、賢いからいい相棒になると思う！
シドニーちゃんも勇気あるし、頭いいと思う！
いやまじでよく病院の廃墟に一人で乗り込んだよ！しかもしれっと車で戻って来てるしさｗｗｗ シドニー最強説ある！
ケコア・ショー刑事、いいキャラしてましたよ！モテるねぇ！
かっこよかったよ！「どうにでもなれ～」って飛び降りるとこ、よかったよ！
シドニーちゃんにも、眼鏡の女の子にも幸せになってほしいです。あ、あと、相棒の刑事レジーナさんの傷が治りますように！！！
あとびっくりしたんですけど、ガブリエルの姿ってCGなのかなーって思ったら、体がめっちゃ柔らかい女性が演じていたみたいです！
おおおお、ブリッジで歩いてるぅうう！
Marina Mazepaさんという女性でして、他のホラー映画にも出てるみたい。America's Got Talentというアメリカのオーディション番組に出てた方みたいですね！すごい才能だ！
サイモンは「そんなにおもしろいと思わない」とか酷評してますけどねｗ
映画の中のクリーチャーの役をやるっていうのはキャリアとして新しくていいですね！
ギレルモ・デル・トロ監督作品のクリーチャーを演じるダグ・ジョーンズさんという俳優がいますが、彼も192cmのすらりとした長身を活かして、演じています。
彼のように、その肉体を活かした俳優活動を彼女もたくさんみせてくれるんではないでしょうか？
Marina Mazepaさんは2022年1月28日公開予定の「バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」に出演しているそうです。が、役名が入ってないのでクリーチャー役ですかね！彼女の動きに注目です！
クリーチャーを演じる人は長時間の特殊メイクに耐えなくてはいけなくて、また特殊なスーツを着たりすると重く動きも制限されるため、相当体力や忍耐力が必要とされます。女性のクリーチャーたくさん見たいので陰ながら応援したいです！
実は最初の方で「あれ、なんでガブリエルは髪の長い女性なのに、男性の声なんだ？」と思ってました。シルエットが女性っぽいなぁと思ったんですよね。
結構この寄生性双生児というネタに驚いていた方が多かったと思うのですが、こういう話が好きだという方には岩井志麻子先生が書いた『ぼっけえ、きょうてえ』という作品をぜひ読んでほしい！
私が大好きな小説です！なので、「おお、なるほどねぇ」と思いました。
というか紹介した時点でネタバレしてるような気もするんですが、こちらは和ホラーです。全体通して、岡山の方言でかかれており、タイトルの「ぼっけえ、きょうてえ」というのは、岡山弁で「とても、怖い」の意味だそうです。最近、続編？？？「でえれえ、やっちもねえ」も出ました！こっちはまだもったいなくて読んでないんですよね～。
「でえれえ、やっちもねえ」も同じく岡山弁だそうで、意味は「本当に、悪い」だそうです。。。あれ、、、それってつまりmalignant！？
ホラーって本当にいいですよねぇ！！！
それではまた次回お会いしましょう～！
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