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[P]ジャルジャル:コント「娘さんをください」


前回私の好きな芸人さんについてご紹介しました。また好きのジャンルが違う芸人さんが、タイトルの通りコント芸を売りにされている吉本芸人のジャルジャル さんです。福徳さんと後藤さんのあの2人の掛け合いのしつこさと、共感を得られやすいキャラクターが私のツボなのです。


ジャルジャルのYouTube公式チャンネルがすごい

現在、吉本芸人さんの公式チャンネルが話題となっています。コロナの影響下で、次々にチャンネルが開設されていましたが、実はどのコンビよりもいち早く公式YouTubeを立ち上げていたのがジャルジャルさんなのです。

今やカジサックさんのおかげとも言えるであろう、吉本興業とUUUMの提携についても今後新たな動きが見られることと思います。私はその新たなコンテンツを心待ちにしている1人です。しかしジャルジャル さんはその先駆者であるとも思っています。

ジャルジャルの公式チャンネルが2014年10月29日に登録されてから、5年間、毎日ではありませんが、継続して現在も投稿がされています。コントは、M-1グランプリなどの賞レースや、エンタの神様などのお笑い番組でも有名なコントから新ネタまで何百本もの動画があがっています。除夜の鐘に合わせて、108回ネタをする動画も熱いです。(友人に誘われて会場へ観に行きました。)

私がすごいと思うのは、その継続力です。公式YouTubeにジャルジャル の全てが詰まっていると言っても過言ではないくらい、2人のコント愛の熱量を感じています。その継続力は、毎日投稿で示されています。


リモートコント

自粛期間に入ってからは、通常劇場で行うコントを、zoomをうまく利用したリモートコントが多く上げられていました。代表的なネタで挙げると、「ハズレの先生にリモート授業される奴」です。

興味深いと感じた点が、一般の方(おそらくジャルジャルの公式有料会員の方々)を交えて、ネタが進行されていく様子のコント動画です。神保マオというハズレ担任のキャラクター演じる福徳さんの演技に、思わず笑いそうになる一般の方の表情が必見です。

既存のコントをリモートでアレンジしていく挑戦心や、ファンとの交流を深める場を作る2人の熱い気持ちが感じ取られました。このリモート動画を観て、私はジャルジャルさん以上に演技力抜群でアイデア力が抜きん出いる芸人さんは他にはいないと感じました。


ジャルジャル に近い芸人さんとは?

ジャルジャルさんに負けないくらい、コントと演技力に光るものがある芸人さんにも私は注目しています。同じく吉本芸人のレインボーさんです。ジャンボさんと池田さんのお2人も、コントチャンネルと題して、公式YouTubeに多くのコントネタを投稿されています。

「巷でよく見るカップル」を主にネタにされていますが、池田さんの女装の美しさと、ジャンボさんのよく友人にいそうな親しみやすい雰囲気が、多くの若者に受けているようです。池田さんは私も2年前からインスタグラムをフォローしているのですが、ストーリーや投稿のアイデア力もかなり優れており、非常に発信力の高い方だと捉えています。

ちなみに私がレインボーさんを知ったきっかけの動画は、「家にまで来たのにその気がない女に説教する男」です。内容は、合コンした男女2人(男:ジャンボさん、女:池田さん)が抜け出して、男の家に全裸監督の映画を観に行くという設定です。男目線のジャンボさんの目線や口調が妙にリアルで、女目線の理解されそうでされない価値観もなんとなく共感できる方も多いのではないかという印象でした。

画面越しから緊張感さえ伝わるそのコントは、レインボーさんの代表的ネタであるとも言えます。YouTube再生回数も154万回再生と、再生リピート率の高さも再生回数に表れているのではないでしょうか。このネタを以って、昨今お付き合いをしたことのない若者や、結婚率の低さに伴い、「合コン」や「男女関係」というワードについて多くの人が関心を持っているという結果からもきているのではないかと考えます。


監督は有名芸人さん

本題である「娘さんをください」ですが、正直このネタは存じ上げておりませんでした。この動画はおすすめ一覧に上がってきたのですが、投稿元はジャルジャル さんの公式チャンネルではなく、品川祐さんの公式チャンネルでした。これは、舞台でコントが繰り広げられているような普通のコントではなく、ひとつの映画作品のようなものでした。

出演者はジャルジャル さんお2人のみ。このネタはテレビや劇場でも披露しているジャルジャル さん自身が作ったネタで、映画風の演出やカメラワークなどは品川祐さんが監督されているようです。


映画風の良さ

このネタは、娘さんをくださいと彼女のお父さん(=福徳さん)の家に彼氏(=後藤さん)が訪ねる話ですが、これまたジャルジャル さん特有の、癖の強いキャラクターが、同じ言葉と繰り返しで笑いに持っていくスタンスで進められていきます。舞台で観るよりコントと演技のクオリティは上がり、ドラマ仕立ての演出がなおシュールさを増しています。

内容は、彼氏が彼女をお嫁さんにもらうために、彼女のお父さんが質問していきます。それを納得してもらえるように彼氏は彼女のお父さんに言葉を投げかけていくのです。納得してもらえなければ翌日出直してこいと追い出されますが、これが数回続きます。彼女のお父さんの決まり文句が「出直してこい半人前が!」なのですが、このセリフが次のシーンへの切り替え部分となっており、これが非常にしつこく繰り返し発言されます。(笑)これが彼らにしかできないシュールな笑いです。


編集部分

結末部分に至るまでの切り替わりのシーンが、どのエフェクトを使っているのか気になりました。現在使用している編集ソフトに苦戦している映像学生が言うのも非常におこがましいですが、よりシュールさを出すために、

「出直してこい半人前が!」の後すぐの切り替わりシーン(発言のあと画面が暗くなる)スピードがもう少し早ければよりテンポ感が良く面白さが増すのではないかと考えました。

結末前の2人がミュージカル風に歌を歌うシーンは、シュールさも伝わっており、なおかつ相性バッチリな2人の姿が捉えられていて素敵でした。さらに壮大さを表現するならば、キラキラしたようなフィルター効果も使用するのもありなのかなと、編集する人の目線でも観るようにしました。


衝撃の結末

この結末はネタバレになるので動画を観てからスクロールしてください。最終的に彼氏は彼女のお父さんを説得させることができます。しかし、実は主人公が説得するために1年間通っていた家は空き家でした。

彼女も、そのお父さんも実在せず、全て主人公(彼氏)の妄想の世界であったのか、俳優を志す人の幻覚だったのか…真実は分かりません。せっかく説得したのに現実ではなかったことの衝撃でした。


まとめ

今まで面白おかしく観ていたのに、最後にどんでん返しされる…この作品は「世にも奇妙な世界」を連想させるようなコメディショートムービーでした。

芸人さんのコントでも、しっかり設定や背景、撮影場所を設けることでそのコントが壮大な一つの作品となり、一歩上の段階で視聴者を楽しませてくれるこの動画は、今後私にとって映像制作・企画を考える上で大きなヒントとなりました。

つまりコントと映画(ドラマ)をMIXさせたこの作品は、映画好き・お笑い好き両者共に興味を惹くものになり、新たなアイデアを生み出すきっかけになるという気付きでした。よって、多くのターゲット(視聴者層)を取り込み、ジャンル問わず皆が映像作品に対して関心や知識が広がることと思います。


品川祐さんが手がけるジャルジャル さんのショートムービーは他にも2本あり、密かに今後の新たな作品を期待しています。




最後まで読んでいただき大変恐縮です。堅苦しい記事が多いですが今後も前向きな記事を書いていきますのでどうぞご贔屓にお願い致します🤲🏻少しでもあなたがプラス思考へ導けるよう私もサポートさせてください。