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郷土学習

阪神に長坂選手、巨人に湯浅選手と、群馬県の富岡市出身の二人のプロ野球選手をご存知でしょうか。
プロ野球選手と言えば凄いじゃないすか。
この優秀な二人、実は、二人とも富岡市の中でも丹生って地区の野球チーム出身なんだそうです。
この話は、この二人と出身を同じくする友人から聞いたのですが、実はその友人もえらく優秀な人。
丹生地区は、決して大きい町ではないのに、その友人が周りを見回すと、これまた同世代で優秀と思われる人間が多いとのこと。
割合がおかしいと、疑問に思ったその友人が、理由を探してたどり着いた結論が、なんとも興味深い。

過去を振り返ってみて思い当たったのが、「伝説の校長先生」の存在です。
この伝説の校長先生がやったことは、一つ。
徹底的な郷土学習を実施したそうです。
国語より、算数より、体育より、道徳より、給食より、郷土学習!

あくまで仮説にはなりますが、
自分の生まれ育った郷土の歴史やルーツを知った人間は、自分のルーツを掴むことになり、自分が何者かを知る人間は、高い自己肯定感に支えられて、大人になった時に、強く、たくましい
ということが言えるのではないでしょうか。てか言えます。

ここ最近の郷土学習は、なんとなく大事で、やらないよりはやった方が良い、という風に、あまり深く考えられることは無かったんじゃないかと思います。
ゴールが見えていないのにとりあえずやるだけやっておこうだと、着実な積み重ねになりにくいことは想像に難しくありません。
大義が見えづらくなり、高齢化や資金不足などのガス欠で、終わりを迎える組織もたくさん見てきました。
「やらなくてもいいかもね」みたいな。

断言します!
郷土学習は大事でした。
芯を食った郷土学習は、大事でした!

ちなみに日本は、先進国の中で若者の自殺が一番多い国です。もちろん一概には言えませんが、大きな理由の一つに自己肯定感の不足があると言われています。

話を戻して、最後に一つ、郷土学習の印象的なエピソードを。大間々商店街に常夜灯があります。子どもの頃、学校の授業で町に出かけ、常夜灯を見学しました。説明を受けて、絵を書いて、感想を出しました。「古かった。大切に守られてきたんだと思う。すごかった」。たぶん、それぐらいのことは書いたと思います。先生の空気を読んで。
最近になって、大間々の常夜灯の特徴を全国との比較で学びました。4つ残る大間々の常夜灯の特徴は、それらの大きさやデザインに統一感があるということです。通常は町の面子をかけて個性豊かにバラバラと造られていた時代において、大間々は町づくりという一つのゴールに対して、コミュニティー間の連携がしっかり取られていたことが推測できるそうです。

そういう町で生まれ育った君たちは、お友達を仲間外れにできますか?

これこそが、僕らが学ぶべき芯です。
本質を忘れずに、型通りにしない。
過去から”受け継がれきた意志である伝統”を受けて、未来へつないでいく。
自分の生まれ育った土地のルーツを知り、自分を理解することが、これからの社会で活躍できる主体性をもったオリジナルな人材につながり、より良い未来を創造し選択していける力になると
僕は、確信しています。

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