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Black Lives Matter

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私たちは人種差別の歴史から何を学べるのか。ストリートカルチャー好きなら、人種差別は避けて通れない影の部分。影の部分を知ることで、歴史を知ることで考えを改め、行いを正すきっかけになります。今何が起きているのか、なぜ差別は起きるのか、私たちに何ができるのか。

ジョージフロイド事件

2020年5月25日、アフリカ系アメリカ人の黒人男性ジョージ・フロイドが、ミネアポリス近郊で、警察官の不適切な拘束方法によって死亡させられました。「呼吸ができない、助けてくれ」と懇願していたにも関わらず、8分46秒間フロイドの頸部を膝で強く押さえつけ、その結果フロイドは死亡。

これをきっかけに白人警官の黒人差別、不当な殺人を痛烈に批判するblack lives matterという抗議運動が、全米全土、世界へと広がっています。ある街では暴動がおき、そこだけが切り取られた報道の仕方をされていますが、問題はもっと根深い。一筋縄ではいかない問題なのです。

黒人差別の歴史

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奴隷制度

1661年、ヴァージニアの植民地議会が「黒人は奴隷である」とする法律が制定。黒人は身分的にもはっきりと奴隷、つまり所有者の財産とされました。それは黒人は人として扱われないことを意味します。「役畜、家財道具、皿、書物など」と 同等にみなされることが法律によって定められたのです。

1790年に行われた国勢調査では、総人口392万9000人のうち69万8000人弱が黒人奴隷であったと記録されています。1863年1月1日にリンカーンによって奴隷解放宣言が出るまでの間、多くのアフリカ系アメリカ人は奴隷として生きていたという悲しい事実があるのです。

黒人差別が「合法」だった時代

1896年、最高裁判所はルイジアナ州の列車内の黒人隔離に関して、「隔離はしても平等」“ separate but equal” なら 差別 ではないとする原理を確立。これを機に人種差別に法的な後ろ盾を与え、差別を助長。特に南部では交通機関、学校、などにおける差別と隔離が、法律上合法とされていきました。

キング牧師の有名なスピーチ

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英語の教科書にも載ったキング牧師の有名な演説。余談ですが、このスピーチは台本になかったそう。当日の聴衆の反応がいつもより良かったので、以前使って反応のよかったフレーズである”I have a dream"の繰り返しを使いたくなり、台本から離れたそう。世界を動かしたスピーチはアドリブでした。

私には夢があります。それは、いつの日か自分の四人の小さな子どもたち が、皮膚の色によってではなく、人格の中身によって評価される国に住むようになるであろうという夢です。

このスピーチが行われた後まもなく、1964年公民権法が制定。住宅差別の禁止や最低賃金制の実施、投票権の平等化が盛り込まれたこの法律は、彼らが命を懸けて求め、戦ってきた成果の集大成で、「南北戦争以来の画期的な黒人救済措置」といわれました。差別が法律的に明確に禁止されたのです。

アフター・キング牧師

奴隷制度もなくなり、差別も法律で禁じられました。でもなお残る差別。その理由は一体何なのか。それは白人の奥にある黒人に対する認識です。アフリカがかつて暗黒の大陸で、黒人は誇るべき文化を創造してこなかったという偏見に満ちた認識が根深くあるのです。

どんな行動を起こすべきか

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You must learn
法律や制度上撤廃された差別も、人の心の中には生き続けています。だからこのような悲しい事件が繰り返されているのです。私たちはそういった差別をする人を変えることはできません。変えられるのは自分自身の認識と行動のみ。まずは正しく知ることが大切です。

黒人差別が分かる書籍3選

正しく知るにもってこいの情報源が本です。私もこれを書くにあたり、この3冊を読み込みました。1冊ではなく、複数目を通すことで、多角的に物事を見れます。正しく知ろうという姿勢と簡単には信じてはいけないという二つの姿勢で読むのが良いと思います。

『マーティン・ルーサー・キング ─  非暴力 の 闘士』 
著者:黒﨑真
岩波新書 

『キング牧師とマルコムX』
著者:上坂 昇
講談社

『アメリカ黒人の歴史 新版』
著者:本田 創造
岩波新書

INFO

“We provide the best of beauty product.”をテーマにリサイクルとリユースにフォーカスした木を無駄なく使い、様々なシチュエーションに合ったオリジナルファニチャーを創造するプロダクションです。ミニマムでシンプルな木目がアクセントとなるアイテムでラインナップ。様々なフルオーダーにも対応して、名古屋のファクトリーから直接全国のユーザーに届けています。