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製作作業密着レポート!モールテックス編 ①


こんにちは、bob furnitureです。

工場見学レポートをたくさんの方にご覧頂きまして、ありがとうございました!
まだの方は是非こちらからご覧くださいね。↓

ボブ工場見学レポート!前編
ボブ工場見学レポート!後編

工場の様子に興味を持っていただく方が多いということで、本日は工場での製作作業の模様をお届けします。

今日の製作家具は「モールテックス テーブル」です!

まずは簡単にモールテックスについての解説から。

モールテックスとは、最近リノベーション界で話題の左官材。コンクリート調の このようなデザインの家具を、見たことある方は多いのではないでしょうか?

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モールテックスは、施工がとっても難しい材料です。その仕上げの表情は職人によって様々で、大量生産が出来ない唯一無二の家具。

作業工程に時間がかかることで高価なモールテックス家具。実際どのように製作されているのか、気になりますよね?

ボブではモールテックスを使用した家具を たくさん製作してきましたが、今回はモールテックス ダイニングテーブル製作の様子をレポートしていきたいと思います!



DAY - 1:木材カット / 養生 / 下地処理


モールテックスは3日間に工程を分けて製作していきます。
乾かす時間などが必要なため、どれだけのペースで作業をしても3日間は掛かってしまうのです。

今回は余裕を持って4日間かけて製作!

初日は まずテーブルの天板サイズに木材をカット!
今回製作するのは、Sサイズ・Mサイズのダイニングテーブル、ローテーブルサイズの天板です。

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下地処理中(邪魔にならないよう遠目から撮影 笑)

木材にモールテックスを施工するので、しっかりと下地処理をします。ローラーを使って"シーラー"を塗ります!

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木材を使用する家具は下地処理が とっても重要です。

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黙々と作業中の工場長!
シーラーを乾かす時間が必要なので、1日目は ここで終了。



DAY - 2:モールテックス 1層目


2日目!ついにモールテックス塗りに取り掛かります。
モールテックスは合計3回繰り返し塗るのですが、1層目を塗った後はしっかりと乾かす必要があります。
ということで今日は1回だけ塗ります!

1層目は、仕上がりの柄にほとんど影響がないため、少し気楽に(笑)
2層目・3層目は失敗が許されません!

まずは材料の調合から。

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色粉を液体と配合します。計りを使って正確に配合。足りなくなると大変なので、少し多めに作るのがポイントとのこと。

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今回は定番のグレー2色と、カフェオレカラーをチョイス!モールテックスは、実は64色もカラーバリエーションがあるんですよ。

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赤色モールテックスを使用した家具のオーダーがあったので、こちらも一緒に作ります。なかなか売っていない色ですよね。

しっかり撹拌してこんな感じに。早速1層目を塗っていきます!

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こちらは ライトグレー。コテを使って広げます。出来るだけまんべんなく!

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サラサラの液体ではなく、ドロっとしているため伸ばしにくいモールテックス。
そして乾いてきてしまうのも早いため、スピード勝負!角まできちんと伸びるように丁寧かつスピーディーに行います。

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ローテーブルは、可愛いカフェオレ色に!見慣れない色かもしれませんが、最近人気のカラーです。


DAY - 3:モールテックス 2層目 / 3層目


3日目!2層目と3層目を塗ります。今日の作業で仕上がり具合が決まると言っては過言でもありません...!

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1層目が乾いた様子はこんな感じ。
乾く前に比べて、色味がだいぶ白っぽくなっている様子。

2層目はコテの柄が仕上がりに影響してくるので、コテの流れを計算しながら塗らなければいけません!
この辺りの加減が、職人技が光るポイント。
まんべんなく、かつコテ跡がうまく残るように....が難しいのです。
几帳面に一定方向に塗ってしまうと、仕上がりにもその柄が出てきてしまうのです。

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2層目終了!
1層目の時は1日置いて完全に乾かしましたが、3層目を塗るタイミングが非常に重要!
2層目がいい感じに乾いてきたぐらいの絶妙のタイミングで、3層目を塗り始めます。
このタイミングが、遅くても早くてもいけないのが難しいポイント。素人では見極めることができない基準があるようです!

3層目を塗っていきます。
1層目、2層目よりも力を入れて、少し圧をかけながら塗ることでツヤツヤに仕上がるとのこと。
確かに2層目を塗った後では見られなかったツヤ感が現れています!
3層目を塗るタイミングをミスしてしまうと、この綺麗なツヤも現れてくれません...
気泡のようなブツブツが出てしまうとのことです。そうなると塗り直しになります(涙)

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小口を塗るのも職人技。
コテを扱い慣れていない素人が塗ると、こんなに平らにはなりません。
職人さんの様子を見ているだけでは簡単そうですが、慣れない人がやると凹凸ができてしまいます、、、

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(こちらのピスタチオカラーは、木の端材に塗ってみました。ミニテーブルになりそうなサイズ!)


3層目完成!この段階では柄がまだ目立ちませんが、
この後の仕上げ作業で、ここまでの成果が明らかになります!

工場スペースがモールテックスで埋まり中。

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モールテックスを塗るだけでもこれだけの手間がかかっていることがお分かり頂けましたか?
これだけの手作業で、時間と手間がかかるモールテックス。
なぜモールテックス家具が高価なのか?納得の職人技です。

次回は、最後の仕上げの様子をお届けします!
これまでのモールテックス塗りの成果が明らかになる仕上げ作業。
お楽しみに!