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Ferrocarril Asunción|旧パラグアイ鉄道 廃線跡散歩道

昨日、ロサンゼルスの鉄道建設に
中国系移民たちが多く集まったという記事を書いたので
今回はパラグアイの鉄道について書いてみようと思う。

その前に、、、、なぜ私が旧線路跡を歩いてるかといいますと。。。

パンデミックで一時的な経済不安定に陥ったパラグアイで
七年暮らして初めてスリにあった。財布とられた。
財布に全部入ってた。
カード、身分証、一切合切!
ロックダウンで1年半ぶりの通勤再開時のことだったので
気が緩んでた。

仕方ないので、ペイオニアカードを再発行してもらうため、
(もちろん、家まで届くわけもないから)
DHLに取りに行く。


DHLの物流センター

みなさんも、付き合って。
DHLにカードの国際郵便を取りに行くの。。

やっぱ外資系企業ってのは金持ってんなー!
と思わされるハリボテだけど、おしゃれな流通倉庫の受付。

私の荷物、集合住宅でチャイムがないから
配達員さん持って帰っちゃったの。
いつもそうなのよね。
だから、普通郵便は絶対NG。
一生届きません。

問い合わせ番号がある配達方法で
自分から連絡しなきゃ、受け取れないよ!

普通郵便なら無料の送料も
イギリスからカード一枚のために50ドルですよ!
あはははーーー

もういや!

あああああああ。。
この辺りは倉庫が多い。

おそらく鉄道があった時代の名残。
鉄道再開の可能性を見越してる企業もあるんかも。。

全く進んでないけど、立ち退き問題はずっと続いてる。

そういうことを踏まえての前置きでございます!

パラグアイの鉄道の歴史の中で最も古い路線は
アスンシオンのセントロから、ボタニコと呼ばれる植物園までの
短い直線路線。

そこからルケ、空港のある街、アレグアこれは首都圏郊外の
湖のほとりの町、ここから国内主要都市へとつながっていくんだと思う。

とにかくDHLの物流センター側に廃線跡あったよなー。
と思い、息子に廃線跡歩いて帰ろーーーーーーーー!
と言ってみたところOKが出たので、言ってみましょう!

こういう親を持つと子供も大変よね?
カード取りに行くの一人じゃ退屈やから
ついてきてーーーー!
ついて行ったら、廃線跡歩いて帰ろーーーーー!

あはは〜。災難じゃ。



廃線跡散歩の治安?

この辺は決して治安のいいところじゃない。
Asunción湾を囲む
川縁の地区で雨季になるとテントが並ぶ。
治安最悪のスラム、チャカリータにも近い。
不法占拠も多い。
=治安が悪いと言われる。

政府は占拠地区の立退問題の
ネガキャンを行っているので
スラムではないけど
まぁみんな好ましく思わないような
地区とも言える。


今日紹介する廃線跡散策は上の治安地図でいうとアスンシオン湾を囲む
赤地区(犯罪多発地区)と黄色、オレンジ地区の
境界線を歩かなきゃいけないので、、
おすすめできるかどうかは謎です。
もし立ち寄ることがあっても、自己責任という言葉を
頭にしっかりと置いておいた方がいいです。

パラグアイの情報発信してる人も多いけど、
私の生活はそういう人たちが危険!と言っている
場所で、危険と言っていることをして初めて成り立つものだった。
危険と言われる旧市街に住んで、毎日デモを横目に、
スラム近くの道を朝晩関係なし徒歩で行く。

自己責任ですよ。
こんな国、生きるも死ぬも強盗も
全部確率の問題。住めば都。

私は多分お陰で魂までラティーノ化してる。

もちろんこの辺もそういう人たちにとっては
あんまり近寄らない方がいい場所です。
企業の倉庫や展示会場もあるので
そっちはいいんだけど、裏路地を
徒歩でブラブラなんて。。。
ありえないかもしれない。。


夕立や嵐の日は絶対に立ち寄るな!

そんなハイソな人が車で通り過ぎるこの辺りだって、見て!
これ排水ね。
おそらく夕立が来ると、一瞬でここは川になります。

あはは〜!
もう道路自体排水路にしてしまおうっていう
パラグアイの豪快さ!
わかる?
マジで流されるので
そういう時は外に出てはいけません。

命に関わります。

これだけは守ってください。

一度私、豪雨で家に帰れなくなったことがあって
(道が激流の川になった)
家の近所を彷徨い続けて、
もう全身びしょ濡れ。

おじさんが息子を引っ張ってくれるということで、
濁流の流れる道路を渡ったことがある。

死ぬかと思った。

流されないよう、
踏ん張るので必死。

足を取られたら死にます。

マジで怖かったし、立って、進むことがめちゃくちゃ
大変だった。

自己責任だよ。
生きることは。
それを教えてくれるのが
こういう発展途上と言われる国。

とても大変なんだよ。
明日を生きること。

パラグアイも随分良くなった。
七年って短い期間だったけど生活に困ることも少なくなった。

でも初めてパラグアイに着いた時
バスに乗っていろんな人に会うけど
みんな大きな傷跡を持っていて
理解できない衝撃を受けたもの。

住んでみると
自己責任で生きる大変さに
気付いた。

私の足にもたくさん傷ができたよ。
本当に死にかけたことも、何度かある。

でもどこに暮らしてもおんなじだよね。
明日死ぬかもしれないっていうのは。。


旧鉄道線路跡歩道Tablada駅

さて、DHLをはじめとする企業の倉庫が多くある、
セントロ近くを縦に横切る通り
Av. General Santosを川に向かって北上していくと
こういう鉄道跡がある。

旧市街方面に500mちょっとくらいかな?1km行かないくらいだと思う。
遊歩道として保存されている。
多分遊歩道?
おそらく?
途中おっちゃんらが椅子に座ってマテ茶飲んで思いっきり会議してるけど。。Google Mapでは表示されないところもあるけど。。
通るなとか言われないから、多分遊歩道。。
わからないけど、地元の人もよく歩いてる。爆笑

線路を見つけたら、セントロ方面にちょっと入るとすぐに
旧Tablada駅がある。

ほらね。人歩いてるでしょ?
反対方向にもめっちゃ人歩いていくの。笑
多分道路通るより安全だから。
車通りめっちゃ多いねん。


注:観光スポットの旧駅舎です。
あくまで観光スポットの駅舎です。

掘立て屋根じゃありません。


ほらよく見て!

読みにくいんだけど、、1981年に作られた
鉄のレールを使った線路だってことがわかるよね。
刻印されてる。
英語表記なんだよね。。
鉄道は多分イギリスの技術だと思うの。
アルゼンチンもそうだったの。
アルゼンチンはインシエンソというとても固くて重たい木を枕木として使っていたという話もチラッと聞いたことがある。
以前住んでいた家の前の通りがインシエンソという名前だったこと、
お香(Incienso)を作っていたことで、なんか強烈にその話が頭に残ってる。笑

鉄道事業が始まった頃、パラグアリ県に鉄の工場が設置され
一大産業となったという記録もある。

この線路が開通したのは1861年のこと。


この駅、線路の骨組みでできてる。
ホームの淵まで線路!

こういうとこが好き。パラグアイ。


にしてもこの世の終わり感半端ない。
息子曰く、人類が滅亡してAbandonoされた
近未来SFの世界。。
確かにこの衰廃感はそういう感じ。。

Abandonarって放置?
っていう訳が一番近いかな。
日本語で説明するの難しいからスペイン語を使う言葉ランキング
上位に位置するワードだと思う。



パラグアイのサッカー・クラブチーム

歩き始めるとすぐにクラブLibertad の本拠地、Estadio Tigo La Huertaの裏手に出る。
アスンシオンを拠点にするサッカーチームだけど、あんまり人気がないので、こんな感じ。

クラブ・リベルタ⇩⇩
https://www.clublibertad.com.py/


でもね、サッカー好きのパラグアイ人の名誉のために
書くけど、パラグアイのサッカーはこんなもんじゃないーーー!
こんな辺鄙なとこにある、小さなスタジアムで語れない!

アスンシオンの人にとってクラブチームといえばほぼ
Cerro かOLIMPIAの2択。
これは阪神巨人のようなもので
挨拶の次にお前はセロか?オリンピアか?と聞かれる。

私はセロです!
赤と青の方!

サッカーの試合がある時は街から人が消えます。
阪神巨人というか、、
広島巨人って感じ。

極貧チームと英雄チーム

そうCerro Porteñoってのは市民のチーム的な存在なんです。

重要な試合では国立スタジアムがファンで埋め尽くされます。

さっきのリベルタのスタジアムとは大違いでしょ。。。

めっちゃ熱いです。南米サッカー。
発煙筒、爆竹、火や煙はパラグアイ人にとっては
必需品なんですが、、

爆竹なんて四六時中街中で鳴ってますから。。
スタジアムにいかなくても町中至る所で爆竹や花火で観戦してる。

得点入ったら
バンバンバンバンバババババーーーーーーーン!
すごい音が鳴ってきます。

しかし、最近スタジアムでは完全に火の出るものは禁止されているようで、
先日のオリンピアの試合で火を上げたサポーターは
1年間、出禁くらいました。↓↓↓

皆様もサッカー場で火を焚かないように。

発煙筒なんて全然かわいいよな。
爆竹と花火を投げるの怖い。

同じくアスンシオンに拠点がある小さなチーム
Guaraniとlibertadの先日の試合ではケンカ!

人は少なくてもみんな熱いので
喧嘩が起きます。
警察や軍隊はゴム弾を普通に撃ってくるので
観客は石で応戦。
これ困った時のパラグアイの構図。
石投げる、火つける、爆竹、発煙筒、花火
原始的な戦い方です。
皆様、あまり熱くなりすぎないようにしてください。

普通にしてるとめちゃくちゃ治安がいい土地なので
サッカー観戦も問題なくできます。

みんなとても優しいです。

ただ、モメ始めると
めんどくさいことになるので
自己責任でサッと場所を離れるなり、
面白がらずに
揉め事になる前に帰る判断力が必要。

治安も人もいいけど文化が違うの。



私有地?遊歩道?

このスタジアムを越えたあたりから
市有地なのか遊歩道なのか
理解ができなくなってきます。

なんか黒いとこあるよね。。
抜け落ちてるよね。。
明らかに。。

穴空いてるーーーーー!
しかも結構でかいーーー!(息子の足との比よ!)
通れる?ここ通れるの?
爆笑

たった500mの廃線跡だって、
ツッコミどころ満載のパラグアイ!

もう楽しくて仕方ない!

穴空いてるーーーーー!
線路穴空いてるーーーー!

これだけで笑えます。

こんな天然のアドベンチャーを
用意してくれる国、パラグアイ。
大好きなんだよね。。

退屈な遊歩道ウォーキングを
落とし穴でエキサイティングに演出してくれる国。

最高すぎへん?

こっちにきた当時は、こういうことが腹立った。
なんなん?なんでちゃんとせえへんの?
って。

でも今じゃ、これが楽しくて、
愛おしくて、たまらない。

ね、穴空いてるから面白いんや。。
って気付いたの。

整備されてないから、楽しいんやって。。
変かもしれないけど。。

私有地なのか?遊歩道なのか?
私には理解できないけど。。

一応道は繋がっています。


ベンチ壊れてるーーーー!
ツッコミどころ満載!
やっぱりわからない。
私有地ではないはず。
ただ維持にお金がかけられないから
Abandonoされたんじゃない?

Abandonar(放置)って言葉が
この国ではとても便利な理由がわかるでしょ?

パラグアイでは普通のこと。

もういろんなボケを
どんどんどんどんぶっ込んでくる国なので

突っ込んでたら声枯れます。
でもその度、爆笑できるので
パラグアイが好きすぎる。


ほらゴミ箱まであるよ。。
憩いの場として使おうとしてたに決まってるよ。

遊歩道にしようとしてたに決まってる。
でも現状Abandonadoなのか
それともこれはれっきとした遊歩道なのか
わからないけど・・

てか、それすらどうでもいいけど。。

見て!穴があるでしょ?

雨が降ったらここから
水がバーーーーーーーーっと放水されるよ。爆笑

水抜き穴なんです。
しかも超不規則な並び方!


遊歩道終着地点Parque Lineal Vía Férrea

https://goo.gl/maps/dN7tL4Ey2cv75SH56

そして辿り着いたのがここ。
P9CM+4R9, Av. Gral. José Gervasio Artigas &, Av. Perú, Asunción, パラグアイ

GoogleマップにはParque Lineal Vía Férreaとある。
けど、街の人に聞いてもわからないよ。

そんな名前誰も知らない。

それに貼り付けたらなぜか中之島公園って出るし、
変な場所に飛ばされるので、近所のゴメリアこと
タイヤショップ貼り付けといた。

サービス対象外なんだよパラグアイはきっと。Googleの。
最近すごくマップの性能が上がってきてるけど。。。

ここを目指して歩いてください。爆笑


なかなか素敵な場所でしょ?

観光開発されていないから
みんな知らないし、勿体無いような
これくらいの方がいいような

複雑さはパラグアイにはつきもの。

私は今のこういう部分も好きだし、
このままであって欲しいと思う反面
もう少しちゃんとすれば、
仕事が増えたり、貧困を少し解消できたりするのに

と思うこともある。


ずっと言われている
鉄道再開が実現したら、
この場所は真っ先に開発地区になる。

ここでのんびり散歩することも
古き良き時代に思いを馳せることもできなくなる。

現代的な鉄道が通れば、
この国は良くなるし、
物流が生まれる。

だから、文句は言わないけど
こんなAbandonoされた脱力系パラグアイも
私は好きだな。


ともあれ、、、、


やったーーーーーー!


財布と一緒にとられちゃった
ペイオニアカードをGetしたのだ



日本だったら電話一本。
でもこの国だとこんなことになるんだよ!

お金もかかるし、労力もすごい。

その無駄を楽しんで生きるのが
私は嫌いではない。

せっかくここまできたので、
ここから、家の近くの旧アスンシオン駅(サンフランシスコ駅)まで歩いて行くよ!

お楽しみに〜!⇩⇩

tomiko

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