10 作家の推し活をする
46歳・女性・おひとりさまが、最高の50歳になるためにしたい100のことをやっていく体験レポートを書いています。
今回は10個目「作家の推し活をする」
コロナの期間に、お金を払う価値観が変わった。
外出制限が出て、「え?お店、どんどんつぶれちゃうの?」と焦って、自分がいつも利用していたお店になんとかお金を払いたくなった。
いつも行っていた美容院には、せめてもの思いで、オンラインでシャンプーを購入し、お店に行ける時は、単価が高くなるようにマッサージやトリートメントをお願いしたりした。
あの時の経験で、普段自分がどこにお金を払うかは、どの商品やサービスを長生きさせるかを決めているのだと気が付いた。
いい作り手にお金を払うことで、いい作り手が生き残れる。
そして、もっといいものを作れる。
そこに気づいてから、前よりも真剣に、何を買うのかを決めるようになった。
私がいまお金を払いたいのは、日本の作家たち。
日本には、幅広い、そして層の厚い作家たちがいる。
陶芸、木工、漆、ガラス…etc
たとえば、お盆だけを作り続けている作家さんもいたりする。世界に類を見ない、作家文化がある。
前から、国内旅行や出張の時に、陶芸品を買ったりしていた。
今はもはや、食器や雑貨などは、作家ものしか買わないと固く決めている。
日本の作家たちが創作し続けるという神聖な行為に、私はお金を払いたい。この素晴らしい日本の作家文化が続いて欲しい。
ちょっとづつお気に入りを集めているので、一部ご紹介。
例えば、これ。小鹿田焼(おんたやき)の坂本創さんの作品。
小鹿田焼って、最近よく聞く気がするけれど、大分県で9軒の窯元しかないみたい。青山のアクタスで、小鹿田焼の特別イベントをやっていて、そこで出会った。
ちょうどサラダをモリモリ食べるための器を探しいたので、こちらのおさらを購入。坂本創さんという、若手作家さんらしい。
作家の手作りの1点ものは、存在感が違う。
テーブルに載せると分かる。圧倒的な存在感を放ち、佇まいが美しい。
これは山口県の萩焼(はぎやき)のカップ。
冬に温かい白湯を入れて、両手でくるんで、手を温めながら飲むのは最高。
もう6年前に買ったもので、当時はまだ作家の名前を確認せず買っていたから、誰の作品か分からないの。もし分かる方いたら、教えて欲しい。
瀧澤利夫さんの江戸切子の小さめグラス
瀧澤利夫さんという高齢の作家さんで、もう手に入らないのだそう。紫色の江戸切子って珍しいし、小さめサイズなので、お酒がちょっとしか飲めない私にもピッタリ。
ガラスのカットが手作りならではで、機械のような均等さはない。そういうところから風合いが生まれるんだろう。そして、命が宿っているかのような存在感。作家さんが命を吹き込んでいるんだろう。
こちらはドイツで絵付け作品で活躍しているYUKO KIKUCHIさんの作品。
YUKO KIKUCHI さんは、ドイツで絵付けのブランドを展開している日本の女性のアーティスト。絵付けだけでなく、イギリスの高級リネンブランドとコラボして、テーブルクロスやランチョンマットも作っている。
オーダーでデザインも受け付けてくれるので、世界でひとつの作品ができる。私は、4年前に本を出版した記念で、このカップをオーダーした。マジョレル・ブルーという色と、中に描くお花をリクエストしたら素敵なデザインにしてくれた。
これで、夜に紅茶を飲む時間が最高すぎて、毎回幸せな気持ちになる。うっとりと眺めてしまう。
私は、木も好きで、最近ひとめぼれして買ってしまった、高橋成樹さんの作品。
作家の個展をやるというお知らせを見て、行ってみた。どんどん売れてて、残り少なかったのだけど、気に入ったものが見つかったので、即決。
重量感ある木で、すごい存在感。神々しい雰囲気すらある。
私はベッドサイドのサイドテーブルとして使っているけれど、もっと主役っぽく、ドドンと目立つところに置くのもよさそう。
私は3人姉弟なので、この3つのお団子みたいな形状も気に入っている。
そして、お気に入りの照明も作家もの。こちらは、飛松灯器さんの照明。
陶器でできたペンダントライト。柔らかい光が、ベッドルームにぴったり。
高級な照明ブランドのライトも持ってたりするんだけど、それと比較しても、作家ものって、圧倒的存在感なのよね。想いが込められているのが違うのかな。
飛松さんは、海外でもブランドとコラボしたり、個展を開いたりしていて、勢いある作家さん。
あぁ、どれも素敵すぎる。
何度見ても、1個1個が素敵でうっとりする。
作家の手作りなので、同じデザインだとしても、細部が違ったりして、世界でひとつしかない。
そういうのもあって、いいなと思うものに出会ってしまうと、私は思わず買ってしまう。
最初のうちは、「衝動買いは良くないかな」って後ろめたく思うこともあったけれど、今はそう思うのをやめた。
作家ものを買うのはお賽銭だと思っている。
神みたいな作品を作っているのだから、作家さんも神みたいな存在だろう。
神様へのお賽銭。
*ちなみに、お賽銭とは、願望成就のお礼や日ごろの感謝を伝えるために、神社やお寺に納めるお金のこと。まさしく、「素敵な作品を作ってくれてありがとう!」の気持ちにもピッタリの言葉。
私も、作家ものとかでは全然ないけれど、自分の会社で商品を作って販売しているから分かる。
いいものを作るということと、ビジネスを成立させることの両立は、本当に難しいと思う。
いいものを作ろうとすると、コストはかかるし、丁寧に作るほど、作品点数が限られてしまう。
それでも、どうにか「いいものを作りたい!」という想いで作家さんたちは日々作品を作っているのだと思う。
いいものを作り続けるって、どれだけ大変なことか。涙
だからこそ、応援したい作家さんに、なるべくお金が入るようにしたい。
そのためにできることは、なるべく「直接買う」こと。
小売店で買うと、多くの場合、売り上げの半分は小売店が得ている。作り手に入るのは、残りの半分のみ。しかも、原価がかかっているから、3割が原価だとすると、利益は2割しかない。
例えば、1万円で売られているものは、2千円しか作家に残らないのだ。
なるべく、作り手にお金を払うには、直接買ってあげたい。出会った場所が小売店の場合は、そのまま買ってしまうけれど、オンラインで見つけた時は、作家の公式HPで販売していないかを確かめるようにしている。
何年もかけて、少しずつ作品を増やしていくのは、年を重ねる楽しみのひとつになりそう。
若手の作家さんだと、Instagramで発信している人も多いので、その後どんな活躍をしているのか追いかけられるのも楽しみのひとつ。
読んでくださり、ありがとうございます(^^)/
とても嬉しいです!
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