【独白】恋文
これより私は
あなたへの恋心を
できるだけ素直に
綴ってみようかと思います。
正直なところ
私はあなたのことを
あまりよく知らないのです。
よく知らないから
気になるのでしょうか。
いいえ。
知らなくても一向に気にならない人は
たくさんいます。
なのに、なぜか私は
あなたのことが気になるのです。
あなたのこと
そんなに知らないわけじゃないのに
もっと知りたいと思うのです。
こんなふうに
もっと知りたいと思う気持ちが
つまり
恋心なのでしょうね。
あなたは
まるで風のような人だから
吹かれていると
とても心地好いのです。
けれど
もし私が
あなたと一緒になって
ともに動いてしまったら
どうでしょう?
もう風は
風でなくなって
まるで
動かない空気のように
感じてしまうかもしれませんね。
それどころか
やがて感じることさえ省略され
気にもかけなくなることでしょう。
情けない話ですけど
実際のところ
そんなものなんだろうな
と思います。
しかし、これでは、とても
恋文になりませんね。
恋心 ひた隠さねば 恋ならず
どうも失礼いたしました。
Love Letter
From now on,
I will try to write my love for you
as honestly as possible.
To be honest, I don't know you very well.
Will I care about you
because I don't know you well?
Not so.
There are many people
who don't know and don't care.
Nevertheless,
for some reason I am curious about you.
I know a little about you,
but I want to know more.
In this way,
I want to know you more,
that is my love for you.
Because you are like a wind,
it is very pleasant to be blowing.
But what if I move with you?
The wind is no longer a wind,
and it may feel like an air that doesn't move.
On the contrary,
even feelings will soon be omitted
and you will not be concerned.
It's a miserable story,
but I think it's actually such a thing.
However, this is not a love letter.
If you don't conceal your love,
you won't fall in love.
Thank you very much.
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