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のらねこ、日本人の英語が絶望的すぎる

2020年に小学校への英語教育導入から、数年がたちました。

てことは中学英語も、小学校で英語をやっている前提の内容になるはずで、だいぶ大きく変わっているはず。

最近の英語の授業はかなり実践的だってテレビでもゆってたし、どれだけ発達したのか、けっこう楽しみ。

はてさて、昨今の中学生はどんな英語をやってるんでしょうか。
娘から借りた本で確認してみようと思います――。

いつもお読みいただいている皆さん、こんにちは。あるいは こんばんは。
そして初めての方、久しぶりの方も、ウェルカムでございます。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

仕事が全然楽しくない。だったら趣味はというと、それも別に楽しくない。
すなわち人生楽しいことが何もない!!
いつもそんなふうに考えている人に足りないのは、人生を楽しむ気概ではなく、“目標を管理するスキル” です。

人間にとって何よりも楽しいのは、今まで分からなかったことが分かるようになったり、できなかったことができるようになったりすること。
てことは、楽しいことをちゃんと楽しむためには、何をできるようになりたいか(分かるようになりたいか)を予め設定していなければいけないわけで、すなわち目標管理は人生を楽しむための必須ツールなのです。

この のらねこに何ができる? では、どうしたら目標管理ができるのかを理解していただくため、僕が計画して自分で取り組んできた様々なことを、なるだけ面白くお届けするという内容になっております。

現在のシリーズ “のら大人は中学の勉強わかるの?” では、中学校の授業の今昔を比較し、学びなおし・教養的なネタにしてただける情報をお届けしています。
シリーズ第5回となる今回は、英語をお送りします。

全体の執筆計画はこちら:
1. 国語科
2. 数学科
3. 理科
4. 社会科
5. 英語科(今回)
6. 道徳

過去のバックナンバー

1. 中1レベルの授業内容は、、、あれ、変わってない??

曲りなりではあるものの、僕も一応マルチリンガルの端くれです。
英語とイタリア語は日常会話文が問題なく読め、フランス語とスペイン語も基本語彙くらいは分かります。
ドイツ語、チェコ語、トルコ語は知ってる単語がちらほらある感じかな。
(そうそう、ちなみに言っておくけど、スピーキングは日本語からしてそもそもダメっす。あしからず)

まぁ、そんな感じでございますゆえ、だから英語の教科書には凄く興味があるんですよね。
なので今回の原稿は書くのがかなり楽しみだったのです。

最近の教科書は何が書いてあるのかな?
Kevin's English Roomで出てくるような、オモシロ雑学ネタが書いてあったりするのかな?
登場人物がめっちゃ可愛くなったってホントなのかな?

とかとか、色々想像してたわけでございます。

僕「娘よ~。英語の教科書を貸しておくれぃ!」
娘「ごめーん。ガッコに忘れてきた! てかあんま持って帰ってこない!」
僕「。。。。。。ちーん」

僕たそ、がっかり。
1週間分のワクワクを返して。

娘「あ、でもワークならあるよ」
僕「、、、、おお! それでいいや!」

てなわけで借りたのがこちら。

娘が自分で買ったものではなく、学校が配ってるヤツだそうです。
なので、教科書の内容を追いかけるような内容になってるっぽい。
よかった。これを読めば教科書のレベルは分かりそう。

てなわけでペラペラとめくってみる。
。。。そんで3ページ目くらいで気づいた。

もしかして、僕らんときとほとんど変わらん?

Hello. I am Masato Tanaka. Call me Masa.
I am James Green. I'm from Australia.
Nice to meet you.

"my name is" 構文が出てこなくなっているだけで、難易度はほぼ同じ。
be 動詞や play drink などの基本動詞も普通に出てくる。

こういうのを小学校でやってるんだとばかり思い込んでたんだけど、、、
言われてみれば、こないだちょっと話したとき、うちの子 be 動詞の存在を普通に知らなかったんですよね。

中1でそれだと、小学校で英語やる意味っていったいナンナン??😕

2. やる気がある子の出鼻をくじく状況もそのまんま

別に英語に限った話じゃなく、学校の教科書って昔から割とどれもそうだと思うんだけど、最初から英語が相当大好きじゃないと身につきようがない箇所がちらほら散見とされます。

たとえばこれ。
こういうの、学校で使う最下級レベル向けの記述としてはホントよくない。

お分かりかりいただけるだろうか。
スヌーピーに登場するキャラクターのルーシー。
その紹介文に、"play trick on" という中級レベルのイディオムが唐突に出てきてる。

英語をまだ好きになっていない子にこういうの読ませるのって、ホント最悪なのよ。
高価な辞書にしか載ってない言い回しを使うってことは、それを学べるかどうかが親の経済力で決まってしまうってことだからね。

どういうことかってぇと、僕は中学の頃、当時の英語担任が授業中に辞書をあまり使わないタイプで、教科書だけでどんどん進む人でした。
だから授業だけでは何が何やらサッパリって感じで、自主勉しないと付いていくのはまず不可能な状況でした。
でも当時は家が経済的にあんまし芳しくなく、加えて親も英語に全く興味がなかったんです。
「勉強で必要だから辞書を買ってほしい」と言っても、「授業で使わないならいらないはずだ」の一点張りで、必要性を理解してくれなくて買ってもらえませんでした。
だから仕方なく自分でバイトして買った小事典を使ってたんです。

でも安っちぃ小事典だから、イディオムが載ってなかったんですよね。

だから先生とかに聞くんだけど、でも先生は「それくらい辞書で調べなさい」としか言ってくれないし。
当然ながら英語の先生は英語が大好きなわけだから、比較的高価な辞書しか使ったことがない傾向があるようで、小事典にはイディオムが載っていないことを純粋に知らなかったみたいなんですよね。

「いえ、辞書に載ってないんです」と言っても「そんなことはない」の一点張りで、結局なにも教えてもらえませんでした。

それゆえに当時の僕は "put on" といった超基本的なイディオムすら意味を知らなかったし、そして調べることもできなかったんです。
当然ながらまともなテスト勉強もできず、必然的な帰着として、当時の僕は英語が物凄く大嫌いでした。

そんな僕が今では大人力をフル活用して何ヶ国語もやってるんだから、分からないモンだよね。
まぁ、当時は外国語ってのは、文字通りお金持ちの道楽だったわけですよ。
田舎の貧乏人はやる気を出す権利すら与えられていなかったのです。

それが今となっては家の経済状況に関わらずネット検索できるようになったってんだから、本当に本当に本当にいい時代。

もっとも、娘に聞いたところ「ネットを使った意味の調べ方」は授業で習わないらしいけどね。
宝の持ち腐れ感マジヤバい。

とりわけ "play trick on" のような3つ以上の語のイディオムだと、中1レベルの標準的な検索能力では、ネットを駆使しても意味までたどり着けないこともあります。
このイディオムをネット検索する場合、"play trick on" で検索しないと意味が出てこないんだけど、授業で紙の辞書しか使ったことがない子の中には "play" や "trick" の意味をそれぞれ別々に調べてしまうことも多いからです。

かつ、このイディオムのさらに最悪なところは、先生レベルの人にはだいたいで意味が推察できちゃうこと。
生徒に質問されても、なぜ分からないのか理解できなくて「それくらい調べなさい」と答えちゃう先生、かなり多いんじゃないかな。

いつになったら学校の教科書は “英語嫌い量産装置” でなくなるんだろう??
このままだと何百年たっても無理そうだ。

3. 良い方に発展した箇所が見つからない。。。

今回の “のら大人は中学の勉強が分かる?” シリーズを執筆してきて、国語・数学・理科・社会の4教科は、それぞれ1つずつくらいはよくなった場所がありました。
とりわけ英語は “昔と変わった教科” の代表みたいに言われることが多いから、改善した箇所がどっかあるだろうと思って入念に調べてみたんだけど、そういう場所が本当に全く全然見つかんなかったっス。。。

で、教科書を見ててあらためて思ったのは、“あまりに基本的すぎるところを、あまりに過度に繰り返しすぎている” ってこと。
加えて “単語を力技で暗記させようとしている” ところも全然変わってない。
そんな授業じゃあ、英語を好きになるかどうかまだ分からない子にとっては、勉強が苦痛でしかないはず。

そもそも中学生ってのは、英語を好きになってから英語の授業を受け始めるわけじゃないんです。
だから、

  • 子供が英語好きになるかどうかは、

  • 本人次第じゃなくて、

  • 先生次第

なのよ。

ゆえに中学生の先生には、『子供に英語を好きになってもらう』ための工夫が求められます。
そのあたり、学校の先生は駅前留学の講師とは違うよね。

特に中学1年生くらいのときは、難易度を度外視してでも “面白いところだけ繰り返す” 方がずっといいよ。
1年間ずっと英語クイズしかやってませんとか、アメリカンホームドラマだけずっと見てました、くらいでも別にいいんじゃないかな。

だって、英語という概念そのものを理解してない子達だからね。

別にそんなに難しい構文とか理解できなくても、「英語って面白いね」と思わせられれば目標達成ってことでいいじゃん。
(もしくは、そういう楽しむ部分を小学校でやるか、だね)

それくらいの気持ちだった方が、教える方だって絶対楽なはずだよね。

ぶっちゃけて言うと、今の社会で英語ができる人達は、学校ではとりあえず『英語というものが存在する』ことだけ学んだだけで、実用英語は大人になってから自力で勉強している例が多いです。
ビジネスでバリバリ英語を使ってる人が学生時点で英語が好きだったかってぇと、実はあんま関係ないのが現状なんですよね。

そしてそれ以外の大部分の人は、本当に英語が心の底から大っ嫌いなわけ。
娘の教科書を見る限り、日本はそういう国になって当然のように見えたし、この傾向はおそらく当分は変わらないんじゃないかな。

ホントにそれでいいの?

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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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