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DX人材に必要な言語化力を鍛えよう!

こんにちは、製造業で情シスのマネージャーをしている「まさ」です。

皆さんは、言語化力という言葉を聞いたことがありますか?

言語化力とは、頭の中にある思考や感情を言葉にする能力のことです。仕事や人間関係で、自分の考えや気持ちを相手に伝えたいときに必要なスキルです。

私は、この言語化力を高めるために、本を読んだり、ちょっとした頭の体操のような言語化トレーニングをしたりしています。この言語化力を鍛えることで、会議やプレゼンでの発言力が上がったり、部下や上司とのコミュニケーションがスムーズになります(多分)。

今回は、私が言語化力を高めるためにやってきた「言語化力を高める筋トレ」の内容と、その効果についてお話ししたいと思います。


▶言語化力が低いとどうなるの?

私は、以前、言語化力が低いことで悩んでいました。

会議やプレゼンで、自分の考えや提案を伝えたいときに、うまく言葉にできなかったり、相手に理解されなかったりしました。

あるとき、部門に対してシステムの改善提案をする機会がありました。私は、自分なりに良い案だと思っていたのですが、発表の途中で、相手から「それってどういうこと?」「なぜそうするの?」「どんなメリットがあるの?」と質問されました。

実際、私はその質問に答えるのに苦労しました。自分の頭の中では、改善案の背景や理由や効果が明確だと思っていたのですが、言葉にすると、曖昧だったり、根拠がなかったり、順序がおかしかったりしたのです。

結局、私の改善案は、部門のキーマンに納得してもらえず、却下されてしまいました。私は、自分の言語化力の低さに落ち込みました。

言語化力が低いと、こんなことが起こってしまうのです。

  • 自分の考えや気持ちを相手に伝えられない

  • 相手の考えや気持ちを理解できない

  • 仕事の効率や成果が低下する

  • 信頼や評価を失う

  • モチベーションや自信が低下する

そして、システム導入の現場で、有名な風刺画「顧客が本当に必要だったもの」のような悲劇が起こります。

システム化の初期段階に顧客であるユーザ部門の要求や課題をヒアリングしたが、言語化が上手くできず「お互いに実現したい事や課題が伝わなないまま、仕様が決まりシステムを作ってしまった」。情シスやプロマネの方で、こんな経験をした方は少なくないのではないかと思います。

情シスのSEには、言語化力は必須のスキル
だという事が分かりますね。

「顧客が本当に必要だったもの」 出典 niconico大百科

▶言語化力が高いとどうなるの?


私は、言語化力を高めるために、2つの事を実践しています。

ひとつは社外のワークショップに参加して、仕切り役やファシリテーションをより経験する事です。特にファシリテーターは参加者に対して問いを投げかけ、議論を良い方向に導くために、頭で思ったことを瞬時に言語化するスキルを必要とします。

最初は上手くできなくても経験を積むと徐々に形になってきます。

そしてもうひとつは、本を読んでその内容を実践することです。

「瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく」(荒木 俊哉さん著)という本を紹介します。この本には、言語化力の重要性やトレーニングの方法がわかりやすく書かれています。

私は、この本に書かれた言語化力を高めるトレーニングを実践しました。それを簡単にまとめると以下の様な流れになります。

・問いをひとつ設定する
・問いに対して想いを書く
・想いを深堀りする(解像度を高める)
・深堀りした言葉に対して理由を書く
・理由を深堀りする(解像度を高める)

本書の中では、このトレーニングをすることで、言語化力が高まり、以下のような変化が起こると書かれています。

  • 自分の考えや気持ちを相手に伝えやすくなる

  • 相手の考えや気持ちを理解しやすくなる

  • 周りの評価が高まりモチベーションが上がり自信が付く


また本書では、「言語化力」と「伝え方」は異なるものであり、多くのコミュニケーション本やプレゼンの教科書に登場する「伝え方」をいくら学んでも、「言語化力」は身につかない。と書かれており、個人的にはそこが強く印象に残りました。

前工程 :Wha to Say(何を言うか) = 言語化
後工程 :How to Say (どう言うか) = 伝え方

瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく より

▶言語化トレーニング、やってみた

次に、この本に書かれている方法で、私が実践した言語化力強化のトレーニング例を紹介します。

まず、問いを1つ書きます。例えば「チームの課題は?」という問いです。
次に、その問いに対して自分の想いを書きます。例えば、「属人的な仕事のスタイルから抜け出せていない」という想いです。

さらに、その想いを深堀りします。つまり、解像度を高めます。「それってどういうこと?」と自分に問いかけます。例えば、「従来のやり方に固執したり、自分の経験の範囲でしか考えることをしないため、メンバー個々が課題を課題として認識できなくなっている」というように深堀りします。

言語化の筋トレ例 「チームの課題は?」


そして、深堀りした言葉に対して理由を書きます。例えば、「上から言われたことしかやらないという受け身の仕事習慣が染みついてしまっている」という理由です。

最後に、その理由を深堀りします。例えば、「上から言われたことしかやらないという受け身の仕事習慣が染みつき、さらに新しい考えに触れる機会も与えられていない。その悪しき習慣が、組織やメンバー個人の成長意欲を失わせせ、目の前にある仕事さえこなせばそれで良しという雰囲気になってしまったから」というように深堀りします。

このように、問いと想いと理由を書いて、それぞれを深堀りすることで、言語化力を鍛えることができます。これを繰り返すことで、言語化力はどんどん高まっていきます。


▶無理せず、継続しよう

言語化力を高めるためには、このトレーニングを継続することが大事です。言語化力は筋トレやランニングと同じで、一度やっただけでは効果が出ません。少しずつでもいいので、定期的に続けることで、言語化力の筋肉がついていきます。

問いは、本に書かれているものや、自分で考えたものや、ネットで見つけたものなど、何でもいいです。大事なのは、自分の想いや理由を言葉にすることです。「SNSで炎上しないようにするには?」とか「自分の得意なことは?」「上司のどこが嫌い?」とか何でもいいそうです。

ちなみに、本書には「このトレーニングを1日3テーマ、1テーマにつき2分以内で、毎日やってみよう、それを2週間継続してみよう」と書かれていましたが、いざ実際やってみると、1枚2分では終わらず、思った以上に気合と時間が必要になります。

私は、残念ながら3日でGiveUpしてしまいました(泣)

しかし、本を読んだ後は、冒頭で説明した「言語化のプロセス」を意識して、会議で発言できるようになりました。そしてこのnote記事の執筆においても、まず論理構成をきっちり決めてから執筆するよう心掛けるようになったのです。

最初はキツイかもしれませんが、「身近な問いから始めて、楽しみながらやってみよう」くらいのつもりで取り組んでみたらいかがでしょう。さらに目標が見つかり、仲間が増えると、もっと楽しくなるはずです。


▶言語化トレーニングは筋トレだ!

言語化力を鍛えることで、私は仕事や社外の人達とのワークショップで少しだけ上手に話をすることができるようになりました。言語化力は、ビジネスパーソンにとって必須のスキルです。情シス部門やDXの推進者の方も、是非この言語化力を高めるトレーニングに挑戦してみてください。

最後に、言語化力を鍛えるトレーニングは、筋トレやランニングと相通ずるものがあると改めて感じました。

私は1年前から、体幹を鍛えるプランクを定期的にやっています。ジムに行く必要なく、自分の部屋で手軽にできます。毎日10分やるだけで3か月で効果が出てきました。わざわざジムに通って無理なダンベルトレーニングをするより、楽に効果を出すことができます。言語化トレーニングも同じで、無理せず自分のペースとスタイルで継続すると良いでしょう。


また、私は半年前からランニングを始めています。最初は1kmからスタートして、3km、5km、10km、15kmと徐々に距離を伸ばしました。そして大会にエントリーするなど、途中で目標を設定することでモチベーションが上がります。言語化トレーニングもそういった発表の場を用意することでモチベーションを維持して続けることができるので、皆さんも是非続けて欲しいと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。4月には初のハーフマラソンに挑戦します。頑張ります。


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