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【朝読書】"知る"ということは2つある

今回読んだ本で、こんな思考実験の話がありました。


マリーは色に関する専門知識を持つ科学者です。マリーは当然ながら色について非常に詳しく、リンゴが赤いことや空が青いこと、黄色いバナナを見た人がどのような反応を見せるのかも知っています。

人が色を見ることができる仕組みももちろん知っていますし、赤と青を混ぜ合わせれば紫になるなど、あらゆる色を作り出す方法も知っています。

しかし、たった1つ、マリーには普通の人と違う点があります。それは、彼女は生まれたときから特殊な状態で部屋に入れられているということです。

マリーは世界が白黒に見えるゴーグルをつけ、そのゴーグルから白黒に見える部屋で過ごしました。その部屋の中でマリーは人並み外れた学習により色に関するあらゆる知識を身につけてきたのです。つまり、マリーは、色に関する物理的なあらゆる知識を知っていながら、色を見たことがないのです。

ある日マリーはゴーグルを外して外に出ることになりました。青い空、緑の自然、赤いリンゴ、様々な色をした人々の服装といった色を初めて目にしたのです。この時マリーは何かを新たに知ったと言えるのでしょうか。


新しい技術を知った時の驚きや衝撃

大自然をみた時の感動

自分が気に入った服の値札が予想以上に高かった時のショック

こういった主観的な感覚を「クオリア」と呼ぶそうです。

先ほどの思考実験を読んでみて、本の解説では、
「マリーはクオリアを手に入れた」と書かれてありました。

もちろん、色に関してのクオリアを新たに知ったということにもなると思います。

この思考実験でわかることは、知るということは2つあるということをこの実験で教えてくれたと僕は考えました。

1つは、「ただ知識として知る=客観的」

もう1つは、「そのものを実体として知る=主観的=クオリア」

例えば、英語を文字だけで学び続けたとしてもそれは、客観的に知識として知っているだけで、英語を話したり、英語を使う人と会話することで主観的にも知ることができ、この2つそろってようやく「知る」ということができるのではと思いました。

なんだか考えれば考えるほど難しいのですが、

要するに「知った」ということは2つあって、どちらもそろうことで知ったことになるということです。

知るためにはどちらも大切ってこと考えさせられる思考実験だったと感じました。

なんだかふわっとした内容になってしまいましたが、この思考実験は自分がどう考えるのかを知ることができるのでとても楽しいです。

ちなみに、今回読んだ本は、"論理的思考力を鍛える33の思考実験"です。


論理的思考力を鍛える33の思考実験

ぜひ読んでみてください。

以上、今日はここまでです。


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