【朝読書】"数値は未来を語るものでない"という話 #株式投資
今日は、"ビジネスエリートになるための教養としての投資"を読みました。
この本は、最近僕が読んだ"ビジネエリートになるための投資の思考法"を書かれた奧野一成さんが著書の本です。
この本が僕なりに勉強になったので、著者の別な本も読んでみたいと思って読み始めました。
数値は未来を語るものではない
株式投資をする際に、その企業がどういう企業で、どんな財務状態なのかを確認する時には、いろいろな指標を見ます。
基本的なところで言えば、
PER:株価収益率
PBR:株価純資産倍率
ROE:自己資本利益率
売上高
営業利益
様々な複数のものを見ると思います。
これらはかなり便利です。
なぜ便利なのか?
それは、「定量的」または「数値化」できるからです。
そして、数値化できるということは、「過去とどうか」「他者とどうか」を比較することができます。
ただ、著者はこの財務データをみるときの間違いや誤解しやすい点を指摘していました。
それは、
「これらの数値はあくまでも過去のことしか語らない」
ということです。
例えば3月決算の会社の売上は、
前年の4月から3月までに積み上げてきたものなので、過去の活動によって得た売上になります。
過去から現在までの状況を把握するのに役立つのですが、未来を語ることはありません。
これは全てに関わります。
さらに僕がここで思うので、決算の発表=決算単短信とするならば、3月決算企業は大体5月に発表されるので、それが出てきた時点でさらにタイムラグがありますからね。
財務データを見ている時ってどうしても、今のデータと勘違いしやすいです。
実際に僕も勘違いする時があり、年月日をみてふと我に返ります。笑
ではなぜ、数値や指標を見るのか?
そもそもこれらの数値や指標を見て株式投資をする目的は、何でしょうか?
「その会社が将来に稼ぎ出す利益の一部を得ること」
もっと簡単な言い方をすれば、
「値上がり益を得る」もしくは「配当金を得る」ことです。
つまり、もっとも大切なのは、
過去でなく、未来に向けてその会社がどの程度利益を稼ぎ続けてくれるのか、という将来の見通しです。
だからこそ、こう言った財務データから読み取らなければならないのは、将来稼ぎ続けることができるかどうかです。
この話ってとても大事だと思っています。
どうしても自分が今見ている情報がそれが四半期決算短信であってもそれは過去のものなのですが、今の情報をと思ってしまいがちですからね。
著者の考えるテクニカルの使い道
この著者自身もテクニカル分析を使って、トレーダーをしていた時期もあったとのことですが、今はテクニカル分析は完全否定する立場です。
どういった否定をしているかというと
著者:「テクニカル分析というものは、過去の値動きをグラフ化したものを見て、過去の値動きから将来の値動きを予測する分析手法です。つまり、星占いと何ら変わらない。過去にこういう値動きをしたから今後はこうなるなんてわかるはずがない」
とまで言っています。
これに対するテクニカル分析手法派の反論もしています。
反対派:「価格にはすべての情報が入っている。業績も、その時々のニュースも、そして市場参加者の思惑全て織り込んで株価が形成されているのだから、過去の値動きとそのパターンを見れば、将来の株価もわかる」
それに対して著者は
著者:「百歩譲って価格にはすべての情報が織り込まれているとしましょう。でもその情報は全て過去の情報です。結局、テクニカル分析も過去の値動きしかみていないのですから、未来の株価を分析することなんてできないのです。」
確かに納得のいく著者の反論です。
では、このテクニカル分析は使えないでしょうか?
著者はこの使い道も書かれています。
それは、
ロスカットするとき
利益確定をするとき
売買を勧請なしに機械的に決めておくとき
といった時だそうです。
現時点での考え
テクニカル分析派の人で、利益を出している人が世の中にいるのは事実です。
でもこの著者が言っている意味も理解できます。
つまり、短期トレードもしくは先ほど利益確定orロスカットを自動的にする時に役に立つもので、長期投資で考えた場合にはあまり役に立たないのではないか?と考えています。
もちろん、この著者のような事業に対する分析能力があればの話になりますが
…
どちらにしても最低限、テクニカルについては知っておき、その上で事業の経済性や成長性について考えていくことが現時点で僕にとっての最適解だと思っています。
もちろん、この本では先ほどの数値や指標をどう考えてどう使えば良いかまで書かれてあります。
まずは、数値は未来を語るものでなく、過去から現在までのものであるという認識は持っておいたほうが良いですね。
次回以降で、この著者における数値や指標についてを深掘りしたり、注目すべき点があればnoteにメモしていきたいと思います。
以上、読んでいただいた方はありがとうございます。
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