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暮らしっ句

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「日々の暮らし」の味わい、ぬくもり、それさえ忘れなければ、成功なんかとは縁遠くても、まっとうに生きていける。逆に言えば、こわいのは「こんな世の中、ぶっ壊してやり直した方がいい」と…
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#俳句

[暮らしっ句]秋の声[俳句鑑賞]

未来は向こうからやってくるのか それとも こちらが扉を開けていくのか という話がありますが…

トマリエ
8日前
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[暮らしっ句]秋日和2[俳句鑑賞]

 風鐸の音 待ちぼうけ 秋日和  岩松八重  寺に来て 留守を頼まれ 秋日和  江木紀子 「…

トマリエ
4週間前
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[暮らしっ句]ソーダー水2[俳句鑑賞]

[シニア編]にするつもりでしたが、いきなりやると、 いかにもシニアなので、前回に引き続き…

トマリエ
3か月前
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[暮らしっ句]茄子の花3[俳句鑑賞]

人生編  数うれば 良き事もあり 茄子の花  斉藤裕子  イヤなことに焦点を当てれば、毎日…

トマリエ
3か月前
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[暮らしっ句]ソーダー水1[俳句鑑賞]

頬杖をして遠く見てソーダ水  松岡隆子 昭和の恋人たち編  こはれさうな恋 と 同席ソーダ…

トマリエ
3か月前
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[暮らしっ句]茄子の花2[俳句鑑賞]

つぶやき編  あこがれは晴耕雨読 茄子の花  石山惠子  そんな暮らしをやってみたいけど…

トマリエ
3か月前
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[暮らしっ句]風光る[俳句鑑賞]

 窓の字に心がありて 風光る  近藤千雅  作者に心があるから「心」が見えたわけですが、「窓」と「心」の取り合わせが新鮮でした。  最近、「意識」研究の話をよく聞くのですが、「目の前の点を見つめていて下さい」と云われているのに、別のことを話しかけられると「見ているはずの点が消える」という実験があるそうです。  このことから「見ているというのは実際には脳が見ている」と結論づけられるのだとか。脳がほかのことに意識を向けると、目から入ってる情報はスルーされてしまう。  もしかした

[暮らしっ句]犬ふぐり[俳句鑑賞]

 犬ふぐり およそ似合はぬ名をもらひ  楠木君子  わたしがこの花をはじめて意識したのは…

トマリエ
6か月前
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[暮らしっ句]しやぼん玉2[俳句鑑賞]

 危ふさを膨らませをり 石鹸玉  金森教子 「バブル」というやつですね。こないだも超富裕…

トマリエ
6か月前
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[暮らしっ句]春 愁[俳句鑑賞]

 まずは具体的な心配事がある場合。  春愁や 夢の中まで聞き役に  山本潤子  知り人も噂…

トマリエ
6か月前
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[暮らしっ句]白木蓮2[俳句鑑賞]

 唐突に 白木蓮の始まりぬ  笠井円  白木蓮の千花 一花の遅れなし  小山徳夫  気がつ…

トマリエ
7か月前
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[暮らしっ句]春の雨[俳句鑑賞]

景色を朧(おぼろ)にし気持ち湿らせる春の雨 しかし、耳を澄ませば ところどころにコントラ…

トマリエ
7か月前
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[暮らしっ句]白木蓮[俳句鑑賞]

「死」や「過去(あの世)」が暗示された句を集めましたが、 どんな暮らしにも影があるわけで…

トマリエ
7か月前
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[暮らしっ句]悴む2[俳句鑑賞]

 悴めば もつれもかなし 糸の綾  藤岡紫水  ふだんなら難なく解ける「糸のもつれ」、手が悴んでいるためになかなか解くことが出来なくて悲しかった…… 一見すると実際にあった出来事をそのまま記録しているかのよう。でも、それだけでしょうか?  実はこの句の意味をAIに問うてみたんです。  結論から云うと全然でした。(GPT3.5)  俳句とはいかなるものかという講釈はするんですよ。作者についての情報も知っていた。でもこの句について尋ねると、普通の言葉に云い換えるだけで深意、含