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「魔女たちは眠りを守る」/村山早紀【読書記録】


「大丈夫。この世界の夜と眠りは、魔女たちが守るから」

この本の主人公は、小さな魔女、ナナセ。
ナナセは、旅をしながらひとびと(人ならざるものも)を見守っています。
旅の途中、かつても訪れたことのある、風早の街という場所へ再び足を運んだところから、物語は始まります。

この本は、僕の大好きな本の一つです。

この本を初めて読んだのは、3年前、ちょうどコロナのパンデミックが始まった頃。
学校に行くことも外出することもできず、家で1日を過ごす日々。
そんな時、市立図書館が電子図書館を始めました。
そこでたまたま見つけたのが、この「魔女たちは眠りを守る」でした。
村山早紀さんの本が好きになったきっかけの本でもあります。

まるで詩を読んでいるかのような美しい言葉で、物語は紡がれていきます。少しおとぎ話めいていて、ドラマチックで、優しすぎると思うほどにファンタジアでした。

決して、ドキドキハラハラするような物語ではありません。一度読み始めたらページをめくる手が止まらなくなるような、波瀾万丈な物語でもありません。

でも、読み終えたら、そっと本を抱きしめたくなるような、あたたかくて、優しさがあふれるお話です。枕元にそっと置いておきたくなります。

僕たちの夜と眠りも、ナナセたち魔女がそっと見守ってくれていたらいいな、なんて思います。


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