目玉 罪びとの独り言

一度その味をおぼえたら

逃れる事は出来ない

それを口に含んだ時の喜びは

何ものにもかえがたい

あふれ出す液体は

乾いた私の喉を潤し

芳醇なその味が

私の心を深く満たす

私はいつもその事ばかりを考え

夜を待ち続ける

そして夜が訪れると

私は風のように闇を駆け

獲物に忍び寄る

私の大好物

にわとり小屋から盗んだ卵で作る

半熟の目玉焼き

ああ、おまわりさんごめんなさい




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