"論理脳"を構築するトゥールミンロジックで思考力を高めましょう
トゥールミンロジックとは
トゥールミンロジックは、1958年にスティーブン・エデルストン・トゥールミンが著書The Uses of Argument(議論の技法)で提唱した論理・論証の基本パターンです。
トゥールミンモデルは、より実践的な論理構築法、ディベート方法としてもよく知られています。もちろん、思考のトレーニングとしても有効です。
トゥールミンロジックの構成要素
トゥールミンロジックは基本的に、「データ」「ワラント」「クレーム」の3つを利用します。
クレーム
主張のことです。
日本だとクレーム=苦情という意味で使われていますが、本来は主張であり、断言するという意味合いや、権利や真実について述べる時に使われます。
データ
主張の裏付けとなる事実のことです。
信用性の高い客観的なデータであればあるほど、情報的な強度を持ちます。
ワラント
こちらは日本語にはない概念なのでわかりづらいかもしれませんが、論証の根拠のことです。
データがどうして主張の裏付けになるかという論拠になります。主張を裏付けるデータを持ってきても、それが主張を本当に裏付けているか説明しなければいけません。それをワラントといいます。
ワラントについて詳しく
例として、
「今日は傘を持って行くべき」
というクレーム(主張)を論証したとします。
データは「降水確率が50%」という情報だけだとします。
これだと「今日は傘を持って行くべき」に対して、データがクレーム(主張)を裏付けているかわかりません。
これがワラントのない状態です。
もしもデータが「降水確率が90%」だった場合なら、ワラントがなくてもクレームが裏付けられる可能性があります。
「降水確率が90%」というデータの中には、"言葉にしてないだけ"でワラントがあるはずです。
「降水確率90%ならほぼ確実に雨が降る」「傘がなければ風邪をひく可能性がある」 「外出先で傘を購入するのはめんどう」
このようにクレームとデータを繋げるものがワラントです。
自分の周囲に居る全員が「空気が読める人」や、「仲良しの人」であれば、気持ちや言いたい事を理解してくれるので良いのかもしれませんが、思考力や論理力を高めたいのであれば、常にデータ、クレーム、ワラントを意識して言葉にしていきましょう。
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