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倒産はコレで防げ!家訓と理念を大切にして倒産防止

こんにちは、藤間秋男です。私の著書「永続企業の創り方10ヶ条」より、永続企業にしていくため、皆さんの会社を今日から100年続くようにするためのエッセンスをお届けします。


約80%の老舗に家訓・理念がある

永続企業は、家訓や理念を大切にしています。多くの老舗企業には創業者が残した家訓・社訓・社是があります。ない場合でも、創業者の言葉は口伝えで代々受け継がれています。100年以上の老舗企業814社を対象とした2008年の調査によると40%明文化されたものがあり、37.6%は口伝されているものがあり、合計で77.6%に達しています。

1経営理念

家訓・社訓・社是は家族、社員が守るべき範・戒め・教えを示したもの

また、その後の代になって、家訓・社訓・社是の有無にかかわらず、経営理念を別途策定しているところもあります。そもそも家訓とは、その家を存続させていくために、子孫への戒めとしてその家の当主が書き残したものです。創業者の存続への思いと願いが込められたもので、家や企業の精神的、文化的支柱になるとともに、経営の根幹にかかわるものと言えます。

2経営理念

家訓・社訓・社是・企業理念・経営理念と、様々な言葉、言い方があります。広義では、かなりオーバーラップしており、さほど使い分けなくてもいいかもしれません。

ただ、細かく見ていくと、家族経営のままであれば家訓、会社組織にすれば社訓、いずれも家族なり社員の守るべき範・戒め・教えを示したものと言えます。

また社是は、会社の経営上の方針、企業理念は、創業者が会社の創業に託した思いと言えます。以上は、いずれも創業者または先代経営者の定めたものです。

3経営理念

老舗企業は家訓・理念は大切に守り、活かしてきた

これに対して企業理念は、どの代の経営者が定めてもよく、その意味では、経営者や時代によって、多少変わってもおかしくはありません。いや、むしろ変わった方がいいかもしれません。

4経営理念

また、老舗企業が時代とともに変えていかなければならないものを調べた調査結果があります。これによると、家訓などの企業理念などをほとんど変えていない企業は54%、一部変更したが32%で、合計するとなんと87%が経営理念をきちんと持っている。全く異なると回答した企業は9.5%でした。

また、屋号・ブランド名など、のれんも、ほぼ同じような数字になっています。やはり、老舗企業にとって、家訓などの理念は、大切に守り、活かしてきたものであることがわかります。

変えるところと変えないところがハッキリしているコマ経営

次のような表を見ていただくと、このねずみ色が変えていない、黒は変えた、斜線はほとんど変えている、そういう内容です。企業理念はこれを見てみるとほとんど変えていない。ところが生産販売・販売エリアやお客様、これは黒と斜線ばかりで、結局変えているということです。

5経営理念

これはなぜかというと時代の変化で生産販売・販売エリアなどを変えていかないといけない。その代わり、企業理念とかのれんは変えずに、ブレない経営をしていく。それを我々コマ経営と言いますが、コマの芯がこの理念やのれんであって、周りの回るコマが生産販売ということだと思っております。

家訓・理念はお客様重視のものが多い

家訓や社訓がない会社でも、先代が大切に書き残したものがあります。それを、後の経営者が大切に読み継いでるケースもありました。

『山本海苔店』では、2代目が日々書き留めていた本があり、家を継ぐものしか見せない門外不出のものだそうです。これが事実上の家訓・しきたりとなっています。

また石川家、『石川酒造』では200年以上当主が日記を書いています。日記を書くことは、石川家を継ぐ者の義務であると書かれており、実際にそうしているようです。

6経営理念

家訓の内容としては多岐にわたりますが、
『千疋屋総本店』1,客、2、店、3、己
『にんべん』顧客の立場に立って仕事をする。顧客の利益
『龍角散』お客様を大切にしなさい

と、お客様重視のものが多くありました。先にあげた、「100年続く企業の条件」では、「家訓・社訓・社是のカ・キ・ク・ケ・コ」として、「感謝・勤勉・工夫・倹約・貢献」と、5つのキーワードで分類整理していました。

まさに多くの老舗企業に見られる姿勢、考え方であり、企業の特徴、共通点を見ることができます。理念・家訓・社是は、時代がどうあろうとも変わってはいけないということであると思います。

ある企業は、バブルの頃にいろんな誘いがありました。この土地を買ったら3倍になるんだ。だからこの土地を担保に借りて買いなさいとか、そういういろんなお話がありましたけれども、家訓に浮いた話には乗るな。そういう家訓があって、今そういうことにしなくて良かった。やっぱり家訓をきちんと守るということ。これが重要だと思います。

理念はブレーキ、ビジョンはアクセル

藤間秋男も、自分の会社の理念を非常に勉強して作りました。実際には4倍5倍の企業まで成長しました。この理念というのは、ある意味ではビジョン。理念はブレーキ、ビジョンは要するにアクセルということです。

この理念がブレーキというのは、この枠内だったら何をしてもいいという枠なんです。この枠内だったらみんなが自由闊達に考えていいという枠です。ビジョンは夢です。こういう形をしながら両輪でやってきました。

7経営理念

TOMAは理念とビジョンを固めました。また私自身は自分の人生理念っていうのも作りました。あとは私、藤間秋男を中心とする家訓をこれから作っていかなきゃいけないと思います。末代まで続くような藤間秋男家の家訓というのを、これから私は作って行こうと思います。

人生理念・経営理念・家訓、この3つは皆さん方も作る必要があるのではないかと思います。そして、それを常々いろんな人に話しかけることによって、それが本当に末代まで続くようなものになるのではないかなと思っています。


どうもありがとうございました。

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