東北の自然や歴史、文化をじっくりと楽しみたい方におすすめ!秋田県の出版社、無明舎出版
東北6県の広大なアウトドアフィールド。皆さんはどのように情報収集を行っていますか?現在では様々な媒体から現地の情報を得る手段が増えました。個人のブログ、SNSの投稿記事、テレビ、ラジオ、アウトドアやキャンプ関連のアプリでの利用者の報告情報などなど。それぞれの好みによって選ぶことが出来るようになっています。
筆者も時と場合によって、色々なところから情報を得ていますが、その中で重宝しているのが、本からの情報。昔からある情報収集手段としての紙の本ですが、個人的に紙の本が良いと思うところは、一つのテーマに絞った情報がまとまって閲覧出来るところです。ネット上で発信されている情報は、最新の情報をすぐに得ることが出来るというスピードの速さが魅力的ですが、意外と一つのテーマを深く調べようとすると、調べるのが難航することがあります。特に東北の自然や文化、アウトドアに関連する情報を網羅的に調べるとなると、一箇所にすべてまとまっているということがなく難しいところがあります。今回は、数十年にわたり、東北に関する書籍を出版し、アウトドアや動植物、自然に関連するジャンル本も出版され、筆者も情報収集の際に重宝している秋田県の出版社、無明舎出版のご紹介と、無明舎出版代表の安倍甲さんの自然の楽しみ方をご紹介します。
無明舎出版とは?
東北の様々なジャンルの本をこれまで数十年にもわたり、発行し続けている秋田県秋田市にある創業50年を迎えた出版社で、アウトドア・動植物・自然誌などの関連ジャンルも多数発行しています。
無明舎出版:http://www.mumyosha.co.jp/
無明舎のアウトドア・自然関連の書籍
無明舎出版では多数の書籍を出版されていますが、アウトドア・自然関連の書籍の中から、私が読んだ本の中から2つご紹介します。
ブナの森通信
主人の目を通じた山形の自然とその暮らしが鮮やかに情景として浮かんできます。まだ、伺ったことはありませんが、いつか行ってみたいと思わせてくれる内容です。
ばりこの無茶修行
著者の流れるような文章が読み手を飽きさせません。テンポの良さが、まるで自分が同じような体験をしているかのような追体験をさせてくれます。
安倍甲さんの自然の楽しみ方
無明舎出版代表の安倍甲さんは自身も長年秋田県の山々に登るなどの自然好き。その安倍さんの自然や山との付き合い方について伺いました。
―無明舎出版のブログ「今日の出来事」を拝見していると、安倍さん、色々な秋田の山に登られています。
自分の中で、秋田の山にしか登らないというこだわりを持っています。友人たちは遠くの山に登りにいったりもしているけれど、私は自分が調子に乗りやすいというところを自覚しているので、秋田の山にしか登らないぞっていう気持ちがあって。
―これまで秋田のどのような山に登られたんでしょうか
秋田には登山道がある山というのが70座近くあって、その中でもしっかりと登山道が残っているのが65座程度。それらの山々を友人や知人たちと登っています。
―秋田の山々を登り続けて感じるようになったことはありますか
秋田の自然や山のことを専念してやるようになってくると、秋田から見た岩手や青森、山形の自然や山のことがわかるようになるなというところです。
自分が住んでいるところと相手方との関係性から自然の成り立ちや文化までが見えてくる、自分なりの史観というものが出来ました。
山や登山道に関わる歴史を一つ一つ紐解いて行くと、その地域でどんなことが起こったのか、それが今現在どのように残っているのか、そうした背景を知りながら歩くことが出来て、地域にある様々な低山でも歩くのが楽しくなります。
地域の歴史を学ぶというと、どこか難しい印象があるかもしれませんが、歩く道に関わる歴史をちょっとだけ知るだけであれば1時間レクチャーを受けるだけでも、全然山の印象が変わってきます。
例えば、毛無山という山が秋田にもありますが、その文字だけから意味を拾おうとすると、昔樹木が少なかった禿げ山だったのかなと思うかもしれませんが、よくよく由来を調べてみるとアイヌ語でケナシは林がぼうぼうとはえている様子を表しているというように意味が全く異なるんです。
そういうように、秋田の山に登るだけでも、突き詰めて調べていると、それが別の地域の自然のあり方を秋田の山と比べて比較しながら、予想することが出来てくるのがわかりました。
―自身が歩く場所の歴史を知ることによって、自然を楽しむのとは、また別の新たな楽しみ方もあるのがわかりました。私も、山の歴史、道の歴史を少しずつ調べてみたくなりました。ありがとうございました!
無明舎出版
HP:http://www.mumyosha.co.jp/
X(旧twitter):https://twitter.com/mumyosha
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