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トレッタ×プラスチック部品製造のパイオニア

羽立化工株式会社について

トレッタの製造委託先である羽立化工株式会社(https://www.hatachi.co.jp/)は静岡県湖西市に本社を構える会社です。1950年(昭和25年)創業で、バトミントンのシャトルコックを、当時の新素材であるプラスチックで製造する会社でした。シャトルコック(羽根)で設立した会社と言うのが社名の由来だそうです。

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この様なプラスチック部品製造のパイオニアと、スタートアップの連携モデルは、珍しいのでは無いかと思います。

プラスチック部品製造がメインの会社が、今では部品調達から発送まで全て請け負って下さっています。決して家電などの組み立て経験が豊富な企業ではありません。羽立化工株式会社においても、トレッタのようなIoT製品の製造を全て請け負うことは、本当にチャレンジングな事だったのではないか?と思います。
何故、私たちの様な企業に協力してくださるのか、、、
その答えはやはり、「私たちの思い描く未来に強く共感できたから」なのではないかと考えています。

大切な出会い

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私は、全国沢山のプラスチック部品製造メーカー様に協力、お見積りのお願いをしてきました。しかし、お見積りさえも簡単ではなく、返ってくるのは厳しい言葉ばかりでした。

「こんな日程でできる訳無いですよね?あなたエンジニアですよね?」

「ベンチャーは工数ばかり掛かってお金にならない。大手の方が仕様書通りに作れば良いので、、、。」

「資金本当に大丈夫ですか?」

当時私たちは、名前も知られないスタートアップであり、お金もない、人もいない、信用も無い企業でした。その仕事を受けようとする経営者として、当然のことを言われ、返す言葉も無かったのを覚えています。とても悔しい思いをしました。繰り返しますが、これはビジネスとして当然のことだと私も思います。ただただ弊社のビジネス・思い描く未来に共感できなかっただけだと思っています。

そんな中で、羽立化工株式会社中村社長との出会いは訪れました。当時は浜松市、公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構、浜松いわた信用金庫の皆さまに沢山の企業を紹介して頂きました。なかなか出会いが無い中でCo-startup Space & Community「FUSE」(https://www.fu-se.jp/)の辻村様からご紹介頂いたのが、中村社長でした。当時は射出成形だけでなく、ブロー成形も1つの手段と考えており、羽立化工様はブロー成形の企業様ということでご紹介頂いたのでした。あの時ブロー成形を手段と考えていなかったら、もしかしたら出会えなかったかもしれません。

これまでの取り組みとこれから

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中村社長はスタートアップに本当に理解があり、何度も助けられました。無料で組み立て場所を提供頂いたり、実験も会議室を空けて協力頂いたり、また生産台数についても融通して下さいました。他の企業様とご一緒していたら、今頃弊社は無いかもしれないとさえ感じるほど、本当にたくさんのご支援とご協力を頂きました。私たちはこの恩を絶対に忘れません。ハードウェアスタートアップにおいて、製造を委託する企業様との相性は、その会社の命運を左右するほど大きなことだと思います。

私たちは、初回のトレッタ生産を全て自社で行っていました。勿論、部品調達も組み立ても発送依頼もです。どの様な経緯を辿ったのか?ご紹介します。

プラスチック部品製造のみ依頼、全て自社で組み立てから発送まで行う
       ↓
組み立て、梱包作業を移管
       ↓
部品調達を移管
       ↓
トレッタキャッツ自社倉庫解約、出荷作業、発送指示の移管

現状では開発をトレッタで行い、量産時に羽立化工様に移管するという協力体制をつくる事ができました。開発から量産を見据えて検討し、試作時にはお互いの意見をぶつけ合い、より良いものが届けられる様に協力しています。

この様に、お互い無理をせず1歩ずつ着実に信頼関係を築くことができたらこそ、今があると思います。また、私たちは全てを自分達で1度やったからこそ、現場の大変さを少しでも理解でき、沢山の改善点を見つけることができたので、本当に良かったと思います。(実際、初回ロット2,000台の生産は社員全員で行きましたが毎日筋肉痛でしたw)

今取り組んでいるのは自動化です。今まで組み立て、出荷検査の見直しまで、数多くの改善をしてきました。梱包材&緩衝材だけでも5〜6回の改良をしています。今後も日々改善&進化するトレッタを、更にはMADE IN JAPANで頑張る「トレッタ×羽立化工」を応援頂けると嬉しいです。


私が開発した猫IoTトイレ「トレッタ」についてはこちら


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