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東日本大震災から10年の節目に、これからの10年を考える。(2020年度の刊行物紹介その3)

アーツカウンシル東京が展開する「東京アートポイント計画」、「Tokyo Art Research Lab」、「Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」の各事業では、毎年様々な冊子や刊行物を制作しています。
2020年度は、「Art Support Tohoku-Tokyo」の事業開始から10年。2020年度をもって、事業は終了となりました。その節目に、担当のプログラムオフィサーが事業の変遷を綴ったり、宮城県の「つながる湾プロジェクト」ではこれまで発行してきた冊子の内容をまとめた“大図鑑”を発行したりと、事業の集大成となる刊行物を発行しました。

2020年度に制作した刊行物を、記されたことばとともに、3回シリーズでご紹介していきます。

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震災後、地図を片手に歩きはじめる

2011年7月にはじまった東京都の芸術文化を活用した被災地支援事業「Art Support Tohoku-Tokyo」。事業を立ち上げから担当してきたプログラムオフィサーの佐藤李青が、この10年の経験を、11の出来事から振り返ります。

震災からの10年はあっという間に過ぎた。東北の地では、いまも震災後の時間が続いている。そして、いまや世界中が新たな災禍の渦中にある。これからの10年は、どうなるのだろうか?先のことはわからない。それでも、わたしたちはすでに知っていることがある。(p.171)

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FIELD RECORDING vol.05 特集:自分のことを話す

2017年創刊の「変わりゆく震災後の東北のいまと、その先にふれる」ジャーナルです。東日本大震災から時が経ったことで、被災の度合いによって「当事者」として語りえなかった人たちが、自分の経験を語り出すタイミングが訪れているように思います。その語りは日常のなかでふと現れ、コロナ禍によって当時のことが呼び覚まされることもあるでしょう。 そこで、これまで東北にこころを寄せてきた人たちに問いかけました。東日本大震災から10 年目、いま何を考えていますか? いまどこにいて、今日はどんな一日でしたか?

「10年」という節目は、日々のなかに流れる時間の区切りとは、必ずしも結びつくものではありません。(p.2)

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松島湾の大図鑑

つながる湾プロジェクト」は宮城県松島湾とその沿岸地域の文化を再発見し、味わい、共有し、表現することで、地域や人・時間のつながりを「陸の文化」とは違った視点でとらえなおす試みです。本書は、2016年から発行してきた『松島湾のハゼ図鑑』、『松島湾の牡蠣図鑑』、『松島湾の船図鑑』、『松島湾の遺跡図鑑』の4冊を1冊にまとめて少し加筆した本です。

いま僕の目には、この海が前より美しく見える。(p.247)

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■ご希望の方には郵送いたします!

2020年度および過去の刊行物は、「Tokyo Art Research Lab」のウェブサイトでPDFデータがご覧になれるほか、在庫のあるものは郵送でのお届けもしております(送料分着払い)。ぜひ、ご活用ください。

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写真:高岡弘