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足底腱膜炎(かかと痛、足底痛、足裏痛)の鍼灸治療

疫学:過度な衝撃により、足底腱膜に炎症が生じ、踵の前方または中央に疼痛が見られる病態。

原因:マラソン、ジョギング、長時間の立ち仕事、足底腱膜や下腿三頭筋の柔軟性低下、筋力不足、扁平足、着地の悪い靴、悪路での長時間歩行など。

一般的な治療法:安静指導、薬物療法、靴中敷きの特注、体外衝撃波療法など。

当院の治療法:当院では比較的簡単に治せる部類の病態です。主には足底腱膜疼痛部や下肢屈筋群に刺鍼するだけで炎症がおさまり、痛みが徐々にひいてきます。疼痛部の癒着などによる局所的な痛みであれば1~3回、下肢の痛みもある場合は通常1~5回程度の施術で血流が改善し、筋肉の柔軟性が戻り、再発しにくくなります。下肢屈筋が使い過ぎや疲労などで凝っていると、着地時の衝撃が直接足底腱膜へ伝わりますから、次第に炎症が起こり、疼痛が誘発されるようになります。副作用なく血液循環を正常化させ、筋肉の柔軟性を回復させるという点に関しては、やはり現時点では針治療が最良であると思われます。鍼治療の難点としては、刺鍼時に多少なりとも痛みがあり、施術後も1~2日ほど筋肉痛のようなダルさが残るという点です。 

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